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Nukkleus、2018年度通期決算は軟調な結果に

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update 2022.07.08 17:33
Nukkleus、2018年度通期決算は軟調な結果に

update 2022.07.08 17:33

株主価値向上に繋がる新たな合併・買収機会を模索

海外FXブローカーであるFXDDを運営する金融テクノロジー会社Nukkleus Inc.(本社:525 Washington Blvd., 21st Floor, Jersey City, New Jersey 07310, USA[1])【以下、Nukkleusと称す】は、9月30日締めの2018年度通期決算を発表した。

まずNukkleusの売上面を見ると、2018年度のトレーディング収益は1,920万ドルで、2017年度の2,400万ドルから25%減少となる軟調な結果に終わった。これは、FXDDマルタ法人との業務委託契約条件が変更され、FXDDマルタ法人より受け取る月額200万ドルの手数料収入が160万ドルに減額されたことが起因しているようだ。一方で、Nukkleusの関連会社であるテクノロジーソリューションプロバイダーのForexwareへの支払手数料が、月額1,900万ドルから1,570万ドルへと減少したことを主因に、売上原価が大幅な減少となったことが売上減を相殺した模様である。他方で、役員報酬が嵩んだことを受け、営業費用が2017年度の412,693ドルから476,801ドルへ増加したことが利益を圧迫したと考えられる。[2]

最終損益に目を移すと、2018年度は212,187ドルの最終赤字となり、2017年度の136,851ドルの損失と比較して、実に55%も赤字幅が拡大していることになる。伸び悩む売上と赤字幅の拡大から勘案するに、2018年のNukkleusの経営環境は厳しいものであったことを伺い知ることができよう。

またNukkleusは、事業の運転資金や企業の買収・合併資金に充てるべく、株・債券の公募もしくは私募による追加の資金調達を模索しているとのことだ。2017年12月に、FXDDとIronFXの合併計画が中止となり、現在、短期的・長期的両面から株主価値の向上に繋がる新たな合併・買収機会を探っている模様である。

加えて、FXやコモディティ、先物取引、CFD、株式をカバー領域とし、グローバルベースで個人投資家・機関投資家双方から積極的な取引を促すべく、業界でも最先端の統合取引プラットフォームの構築を目指しており、高度なテクノロジーを駆使することで、先進的な製品群と利便性の高いターンキー・ソフトウェア(すぐに利用することができるソフトウェア)を提供していく意向だ。

release date 2018.12.21

出典元:

ニュースコメント

新しい買収や合併、追加の資金調達が売上挽回の鍵となるか

Currency Mountain Holdings, LLCの子会社であるNukkleusは、2013年7月29日に設立され、金融テクノロジー企業として、主に世界のリテールFXに向けソフトウェアおよび技術ソリューションの提供に注力している。その他、中国および中東のカスタマーデスクサポートの提供や、ブローカーディーラーネットワークの紹介、ブローカーインターフェースの紹介など、多岐に及ぶサービス展開を行っている。Nukkleusはまた、業界をリードするテクノロジーソリューションプロバイダーであるForexwareの所有権を保有しており、2016年6月に計画されたFXDD、Forexware、IronFXの3社合併計画においては、リテール、FX、コモディティ、先物取引をカバーする法人と最新のテクノロジーを統合することで業界を牽引していくことを目指していた。それに伴い、Forexwareの技術資産や、ForexwareとFXDDオペレーション部門を公式に取得し、IronFXの親会社であるIBIH Limited(IBIH)の株式を9.9%、IronFXオーストラリア事業も100%取得していたのだが、残念ながら合併計画は中止となり、IBIHの所有権も返還する結果となった。今年度の経営はとても苦しい状態であったが、今後、他の合併や買収などにより巻き返しを図っていくことを期待したい。


Date

作成日

2018.12.21

Update

最終更新

2022.07.08

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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