Select Language

インフルエンサー頂上決戦

アマギフ3,000円が当たる

SWIFT、MonetaGoとパートナーシップ契約を締結

SWIFT、MonetaGoとパートナーシップ契約を締結

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:27
SWIFT、MonetaGoとパートナーシップ契約を締結

update 2021.08.31 15:27

ブロックチェーンアプリケーションの運用テストを試みる

国際銀行間通信協会(Society for Worldwide Interbank Financial Telecommunication)【以下、SWIFTと称す】が、ニューヨーク拠点のフィンテック企業であるMonetaGoとパートナーシップ契約を締結したことが明らかとなった。今後、ブロックチェーン関連アプリケーションソフトの運用テストを試みる予定だ。

MonetaGoは金融機関向けにブロックチェーン関連サービスを提供している企業で、情報プロセスを簡素化するテクノロジーを活用し、2015年に北アイルランドの首都ベルファストにビットコイン(Bitcoin)取引所を開設している。さらに、2017年からはインドの中央銀行であるインド準備銀行(Reserve Bank of India)と協働でビジネスを始めている。

SWIFTとMonetaGoのパートナーシップ契約は、1991年にインドの複数の地元銀行と共同で設立されたSWIFTのインド支店であるSWIFT IndiaとMonetaGoの間で締結されたものである。このパートナーシップ契約を通じ、SWIFTはインドの地元銀行複数行にてブロックチェーン関連アプリケーションソフトの運用テストを試みる予定とのことであり、併せてSWIFTとMonetaGo両社のネットワーク統合も行われる見込みだ。

SWIFTとMonetaGoのパートナーシップ契約締結に際し、SWIFT IndiaのCEOであるKiran Shetty氏と、MonetaGoのCEOであるJesse Chenard氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

我々は、取引のデジタル情報化を図ることで、インドの金融業界のお客様に対し、付加価値の高いサービスを提供することにコミットしております。MonetaGoの高い専門性を活用することで、重複融資をなくしたり、GST(インド物品・サービス税)の運用を円滑にするシステムであるe-way Bill(電子運送証明書、物品の移動時に課せられるGST額を管理、徴収する仕組み[1])の信憑性の確認といった不正行為を低減させるソリューションを提供できるようになることが期待されます。そのため、我々は自信をもってMonetaGoとのパートナーシップ契約を締結するに至りました。

Kiran Shetty, CEO of SWIFT India - FinanceMagnatesより引用

インド政府による政策推進とテクノロジーの革新を背景として、インドがデジタルインフラストラクチャーの構築に注力していることから、大企業が関連製品・サービスの開発を手掛け、イニシアティブを握ろうとすることは、合理的な経営判断だと考えられます。SWIFTとの協働により、概して銀行業界のお客様が活用できる価値ある情報を提供できるでしょう。

Jesse Chenard, CEO of MonetaGo - FinanceMagnatesより引用

SWIFTは、銀行間海外送金の主要ネットワークを構築し、1970年代から利用されている。しかしながら、SWIFTを利用したクロスボーダー決済は、非常に時間がかかり費用も高い。加えて、昨今はブロックチェーンテクノロジーを活用した決済サービス企業との競争が激化していることから、SWIFTが確立した国際送金分野における地位は脅威にさらされていると言えよう。

例えば、米国のリップル社はSWIFTの最大の競合相手であり、ブロックチェーンテクノロジーを活用した国際決済システムの構築を目指し、複数の銀行との提携を着実に進めている。リップル社のCEOであるBrad Garlinghouse氏は、最近シンガポールで開催されたカンファレンスにて、これまでSWIFTが手掛けてきたクロスボーダー決済サービスを今後は我々が担うことになるだろうと強気のコメントを残している。また今月初めには、SWIFTネットワークの技術的アップデートの際、数千の銀行がリップル社のサービスにアクセス可能になるなど、SWIFTとリップル社の提携の噂がインターネット上で広まり、一時リップルのユーザーの間で盛り上がりを見せていたが、これは単なる噂に過ぎず、後にSWIFTにより否定されている。

その一方で、SWIFTはGPI(Global Paymets Innovation)と呼ばれる新たな決済サービスを開発している。2017年よりこのGPIサービスの提供を開始しており、従来の決済システムと比較すると決済時間を大幅に短縮できることから、提携する銀行からも良い評価を受けているとのことだ。また、複数のグローバル銀行が参加し、SWIFTのブロックチェーンによる機能検証(PoC)も行っているが、この機能検証の効果は実証されつつはあるものの、今後一定規模以上のサービス利用や、SWIFTにとって極めて重要なアプリケーションと位置付けるには、もう少し時間を要する見込みである。 テクノロジーの発展により、競合との脅威にさらされるSWIFTが、今後如何なる革新的なサービスを提供するか注目されよう。

release date 2018.11.23

出典元:

ニュースコメント

SWIFTとリップル社、国際送金システムの主流となるのはどちらか

SWIFTとリップル社のどちらが将来的に国際送金のスタンダード手段として利用されるかという議論は、今までも様々なところで行われている。ベルギーに本拠を置くSWIFTは、200以上の国と地域で1万1,000以上の銀行、証券会社、市場インフラ、事業法人が参加する協同組合であり、世界各国の銀行間取引の情報インフラを担い、そのグローバルなネットワークは、これまで世界の金融インフラとして機能してきた。その独占的地位を脅かしているのは、ブロックチェーン技術を用いた国際決済システム、リップルネットワークを構築しているリップル社である。遅くてコストが高いSWIFTに対抗し、銀行や金融機関の口座を介さずに、容易に迅速で安全、安価なデジタル送金を可能にしている。リップルネットワークには、三菱UFJフィナンシャル・グループや世界70カ国にネットワークを持つ英Standard Chartered PLCなどの世界の金融大手も参加している。「xRapid」の商用リリースや、送金ソリューション「Ripple Net」の需要拡大などが進むリップル社が快進撃を続けているようにも見えるが、SWIFTも先月21日に、Microsoft社との提携を発表し、大きな話題となっている。Microsoftが提供するAzureのクラウドにSWIFTの決済ネットワークが統合され、従来よりも早く効率的で安全な送金システムを銀行や企業などに提供が可能となる。これまでリップル社の提供するxRapidなどの台頭で比較されてきたSWIFTだが、すでに国際送金のスタンダードとして使用されている点では有利であり、またMicrosoft社との提携や今回発表のあったMonetaGoとのパートナーシップ契約の締結により、SWIFTとリップル社のどちらが優位に立っていくのか予測できない。今後の両者の動向に引き続き注目していきたい。


Date

作成日

2018.11.23

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

Bitgetが代替手段に?Bybitが日本撤退で日本ユーザーの新規登録禁止

Bybitが日本ユーザーの新規登録停止を発表しました。Bybitの代替取引所としてはBitgetが挙げられ、Bybitと遜色ないサービスを利用できます。本記事では、Bitgetの特徴や海外取引所への規制動向などを解説します。
update2025.11.25 19:00

Vantage Tradingが年末トレード大会を開催!ランク外でも賞金獲得のチャンスあり

Vantage Tradingが、年末恒例となる大型トレード大会「年末ミリオンジャンボ2025」の開催を発表しました。今回のイベントでは副賞も用意されているので、ランク外でも賞金獲得のチャンスがあります。この記事では、参戦を検討しているユーザー向けに、各種条件やルールを説明します。
update2025.11.28 19:00

豪華なのに難しい?XMTradingが開催中のクリスマス入金ボーナスプロモーションは「アリ」なのか?

XMTradingで最大$25,000を獲得できる入金ボーナスキャンペーンが開催され注目を集めています。一見すると豪華なキャンペーンにみえますが、一般的な入金ボーナスとは条件が異なり、一部では条件が厳しいとの声もあります。本記事では、参加する価値のあるイベントなのかを説明します。
update2025.11.26 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Funded7で出金が認められない事例が増加?ルールの不透明さが原因か

Funded7で出金拒否に関する投稿がSNS上で増加しており、利用者の間で不安が広がっています。「利益が取り消された」「短時間取引が理由で無効になった」などの報告が投稿されています。当記事では出金拒否の原因を整理し、他のプロップファームとFunded7のルールを比較します。
update2025.11.21 19:00

bitcastleは詐欺業者?口座開設ボーナスで出金拒否多数

SNS上ではbitcastleから「出金できない」「口座を凍結された」といった報告が相次いでいます。本記事では、bitcastleで報告されている出金トラブルを紹介するほか、bitcastleは詐欺業者なのかどうか説明します。
update2025.10.21 19:30

Vantage Tradingで出金遅延、担当者が語る原因と対応

Vantage Tradingで銀行出金に関する遅延が確認されています。出金申請後に着金まで時間を要するケースが報告されており、SNS上でも混乱が発生している状況です。原因としては入金額の急増や決済システム側の処理制限が影響しているものと見られます。
update2025.10.24 19:00

Vantage Tradingが入出金額の上限を変更、100万円以上の出金は自動分割

海外FX業者のVantage Tradingが、銀行振込の入出金額の上限を変更しました。今後は銀行振込で一度に出金できる額が100万円に制限されます。本記事では、変更された条件や高額送金時の注意点などを説明します。
update2025.11.11 19:00

Exnessの乗り換え先としてXSはアリ?スペックを比較

取引環境の良さから玄人にも人気のExnessですが、最近は出金トラブルなどが発生しており、今後の取引環境に不安を抱くユーザーも増えています。本記事では、有力な乗り換え先であるXS.comと取引環境・条件を比較し、乗り換え先として相応しいかどうかを検討します。
update2025.11.20 19:00

Money Charger(マネチャ)情報流出で問われるキャッシュバックサイトの運営体制と安全性

Money Chargerは2025年10月25日、ユーザーの個人情報が外部に流出したことを公表しました。キャッシュバックサイトはうまく活用すれば取引コストを抑えられる一方で、個人情報を扱う性質上、安全管理体制が極めて重要です。本記事では、安全性や透明性の観点から主要なキャッシュバックサイトを比較します。
update2025.11.17 19:00
promotion promotion

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル