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テザー下落を背景にダッシュの価格が急騰

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update 2021.08.31 15:22
テザー下落を背景にダッシュの価格が急騰

update 2021.08.31 15:22

リスク回避の動きやダッシュ新サービスの提供が要因

今月4日、ステーブルコインのテザー(Tether/USD)が4%下落する中、仮想通貨のダッシュ(Dash/USD)は、13%もの上昇を見せた。ダッシュ(Dash/USD)は、不安を抱えるテザーに代わる安全な逃避先だと認識されたことで投資が集中しており、その影響で時価総額は13億ドルから14.2億ドルまで上昇している。[1]

前日のダッシュ(Dash/USD)は、軟調な値動きとなり、1通貨あたり155.90ドル台で終値をつけていたが、4日のアジアセッションに入った頃から下落に転じ、ここ最近の上げ幅を全戻しする形でその日の安値である152.78ドルを記録した。その後、状況は一変し、ダッシュ(Dash/USD)は明確なトレンドを描きながら、その日の高値となる172.68ドルまで値を上げている。先日テザー(Tether/USD)が米大手取引所のクラーケンで一時0.85ドルまで落ち込んだ際にも、仮想通貨市場では取引量と価格において乱高下が見られたが、今回は、カルダノ(Cardano)、ライトコイン(Litecoin)、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)などが強気な動きを見せているようだ。

ダッシュ(Dash/USD)はここ最近、堅調に推移しており、先月30日から今月3日までの期間、終値は150.71ドルから155.58ドルまで毎日高値を更新している。この強気な価格変動には、ダッシュ(Dash/USD)がベネズエラで新しくSMSペイメントサービスを開始したことが背景にあると考えられている。ダッシュテキストは、通貨をSMSで送受金する新しいソリューションで、特にウェブ環境にアクセスできないベネズエラの人々の仮想通貨利用を促進しているという。ベネズエラのような南米諸国の人々は、経済市場最悪のハイパーインフレーションに苦しんでいることもあり、現地通貨のボリバルよりもダッシュなどの仮想通貨を積極的に利用しているようだ。

このダッシュ(Dash/USD)の強気な値動きは、一時的なものではないと予測されるが、ダッシュ(Dash/USD)を保有する投資家が一時の利益を目的に利益確定を試みるようであれば、今回の上昇トレンドもそう長くは続かないかもしれない。

release date 2018.11.05

出典元:

ニュースコメント

後進国で仮想通貨の需要拡大を促すダッシュテキスト

仮想通貨の価格要因は、普及率がひとつの尺度になっていると考えられるが、新しくリリースされたダッシュテキストは、まさにダッシュの需要を加速させる大きな要因となったと言えるだろう。ダッシュテキストは携帯電話のSMSを利用した送金手段で、スマートフォンやインターネット回線などが必要なく、相手の電話番号と送金金額を入力するだけで成立する便利な機能となっている。ベネズエラでは、スマートフォンの普及率が6割程度と、先進国と比べると低く、インターネットの接続率も約50%で、仮想通貨を普及させるためには不向きな環境を抱えていた。しかし、今月初めにリリースされたダッシュテキストは、そのような状況下でも国内での需要を拡大しており、まさにイノベーションの芽となっていると言える。日本では金融庁が国内でのダッシュの取引を禁止しており、先日、本格的な運営を再開したコインチェックなどのリスティングからも除外されていることから、ダッシュの急騰は日本の仮想通貨投資家にとっては機会損失となったに違いない。


Date

作成日

2018.11.05

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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