Select Language

韓国企業が仮想通貨取引所ビットスタンプを買収

韓国企業が仮想通貨取引所ビットスタンプを買収

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:22
韓国企業が仮想通貨取引所ビットスタンプを買収

update 2021.08.31 15:22

親会社交代も今まで通りの運営が続く

ベルギーを拠点にする韓国資本の投資会社であるNXMH(本社:53 Avenue des Arts, 1000 Brussels, Belgium[1])が、仮想通貨取引所を運営するBitstamp Ltd(本社:5 New Street Square, London, EC4A 3TW, United Kingdom[2])【以下、ビットスタンプと称す】 を買収したことが明らかになった。

NXMHは、ビットスタンプと今月25日に契約を締結しすでにビットスタンプの株式の過半数を取得しており、その結果、ビットスタンプに資金提供を行っていたPantera Capitalの保有率は6%となった。ビットスタンプのCEOであるNejc Kodric氏の保有株式は少数となったが、ビットスタンプの運営は引き続きKodric氏の下行われるという。なお、株式の売却額などを含む取引の詳細は公開されていない。

NXMHの親会社であるNXCは、韓国の大手取引所であるKorbitや、PCとモバイル向けの人気ゲーム企業Nexonを運営しており、業界や企業のポテンシャルを見込んでビットスタンプの戦略的な買収に踏み切ったと説明している。NXMHは、ビットスタンプの理念に概ね合意しており、この度の株主交代によって、顧客への対応に影響が及ぶことはなく、ビットスタンプのロードマップに関しても変更はないという。Kodric氏によると、今まで数年、ビットスタンプはNXMHと提携関係にあり、今後も既存の金融システムと仮想通貨の架け橋となるべく事業を展開していくとのことだ。またビットスタンプは、ユーザーエクスペリエンスや顧客対応の強化、トレード機能の拡充、セキュリティの向上などに注力していくことも発表している。

この度の発表に際してKodric氏は、問題となっていたビットスタンプの出金処理の遅れについても言及しており、コルレス銀行が仮想通貨関連の取引を凍結または審査するようになったため過去数か月にわたって影響があったと説明し、顧客への影響を軽減するために継続的に問題解決へ向けて取り組んでいることを明かした。また、今月初めに数分間で28%もビットコインが急落した原因については、顧客の取引アルゴリズムが暴走したことにより、いくつかの大規模な取引執行を誘発したと述べ、最優先に対応していくことを約束した。Kodric氏は、この件は顧客側の過失であると認識しているものの、被害を招いたことは事実で、ロードマップでの技術的改善点として取り扱うとコメントしている。

release date 2018.10.30

出典元:

ニュースコメント

取引銀行の制限に揺れ動く仮想通貨業界

仮想通貨に対して徐々に締め付けが強まりつつある銀行取引だが、その影響は今年に入って各取引所の運営に現れつつある。先日は、取引銀行との関係のねじれや過去の経緯から、大手取引所として知られるビットフィネックスが法定通貨の入金を一時停止しており、その数日後にはユーザーからの報告でビットフィネックスの出金の遅れが発覚し、コミュニティで大きな話題となった。ビットスタンプも今年に入って、フォーラムなどでよく出金の遅れが報告されるようになっており、何らかの問題を抱えているのではと噂されていた。これに対しビットスタンプは、取引銀行の対応が厳しくなったためだと、問題が発生していることを認める声明を出しているが、その不安がいつ解消されるのかは定かではない。そんなビットスタンプだが、2016年には一部地域の顧客向けに、なんと金地金、すなわちインゴットでの出金オプションを設けている。苦肉の策という見方もあるが、中央銀行にも金融業界にも管理されることがないという点においては、もっとも確実な出金方法とも言えるだろう。もちろん今後拡大していくためには厳しい手段ではあったが、新生ビットスタンプにも、このように業界の常識を覆す挑戦を期待したいものだ。


Date

作成日

2018.10.30

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

もう国内銀行送金は使えない?法改正で海外FXトレーダーを直撃する3つの入出金リスク

資金決済法の一部改正により、海外FXユーザーの間で、当たり前のように利用されてきた国内銀行送金による入出金が使えなくなる可能性が浮上しています。法改正が海外FXに与えるリスクと現時点で考えられる対策を説明します。
update2025.07.01 19:00

Exnessの出金方法から銀行振込が一時削除!?現在は復旧も今後は代替手段の検討が必要か

2025年8月、Exnessの出金方法から一時的に国内銀行振込が削除され、オンラインウォレットと仮想通貨のみ利用可能な状態となりました。現在は復旧していますが、今後のトラブルに備えて、代わりの決済方法の準備を検討するのが望ましい状況です。
update2025.08.06 19:00

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

【当サイト限定】FXONの口座開設でボーナス15,000円をプレゼント!既存ユーザーも対象

2025年8月1日より、FXONでの口座開設で15,000円のボーナスを獲得できる、当サイトMyforex限定のキャンペーンがスタートしました。この記事では、ボーナスの受け取り方法や注意点などを説明します。
update2025.08.01 19:30

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2025.06.10 20:00

Vantage Tradingで出金拒否やトラブルが多発中?SNSで報告相次ぐ原因とは

Vantageで原因不明の出金拒否が、多数発生している声を取り上げていきます。Vantageで出金拒否が発生する理由や実際にVantageへ問い合わせた際の回答などもあわせて紹介していきます。
update2025.05.16 19:00

SBI VCトレードからBybitに送金してみた!手数料や送金時間も解説

Myforex編集部では、国内取引所のSBI VCトレードからBybitに仮想通貨を送金してみました。本記事では、送金手順や手数料、送金時間などを紹介します。
update2025.06.11 19:30

MT4初心者必見!FX自動売買EAバックテストのよくあるトラブルと対策集

バックテストをした際にEAを選択できない、途中でテストが止まる、結果が安定しないなどの症状が発生することがあります。本記事では、バックテストをした際に発生する症状別に対処方法を解説します。
update2025.05.13 19:00

ThreeTrader・Vantageが消えた?偽アカウントによる詐欺に注意

ThreeTraderやVantageのX(旧Twitter)公式アカウントに表示制限がかけられていることが確認されました。本記事では海外FX業者のアカウントが制限された背景や、こうした状況で注意すべき偽アカウント詐欺について説明します。
update2025.07.04 19:00
口座開設で15,000円のボーナス 口座開設で15,000円のボーナス

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル