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ビットフィネックス、全ての法定通貨による入金を一時停止

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update 2021.08.31 15:22
ビットフィネックス、全ての法定通貨による入金を一時停止

update 2021.08.31 15:22

破産などの憶測を生んでいる悪い噂は取引銀行の経営難が原因か

今月11日、iFinex Inc.が運営する大手仮想通貨取引所であるBitfinex【以下、ビットフィネックスと称す】が、ユーロ、ドル、円、ポンドなど、すべての法定通貨による入金を停止していることが明らかになった。理由は不明なものの、1週間以内には入金受付を再開する予定だという。

ビットフィネックスは、以前から債務超過に陥っていることや銀行との取引に問題を抱えていることがインターネット上で噂されていた。これに対し、ビットフィネックスはネット上での噂を否定しつつも、法定通貨の送受金に関する状況は複雑でありそれは他の仮想通貨関連組織も同じだとコメントしており、何らかの内部事情が存在することを仄めかしている。

そもそも今回の疑惑は、ビットフィネックスの取引銀行であったNoble Bank International LLC(本社:270 Munoz Rivera Ave., Suite 1120, San Juan, Puerto Rico, 00918[1])【以下、Noble銀行と称す】に関する報道が発端となっている。報道によると、Noble銀行は大口顧客であったビットフィネックスやTether Limitedを失い、収益が悪化したため身売りを検討しているという。正式な発表ではないが、ビットフィネックスは、HSBC Holdings pls(本社:8 Canada Square, London, E14 5HQ, United Kingdom[2])のプライベートバンキングサービスを通して「Global Trading Solutions」の名義で口座開設を済ませており、取引銀行の変更に動いているようだ。

ビットフィネックスは、Noble銀行の騒動も影響ないとしているが、過去には銀行取引で訴訟問題に発展したケースもあった。2017年4月にWells Fargo & Company(本社:420 Montgomery Street San Francisco, CA 94104[3])が中継銀行としての役割を拒止したとして、ビットフィネックスが起訴している。

今月11日ごろから取引量が154%の急増を見せ、6億6,340万ドルの日間取引量で世界第4位の規模になったビットフィネックスだが、今後のさらなる繁栄のためにも取引銀行やパートナーなど足元を固める必要がありそうだ。

release date 2018.10.12

出典元:

ニュースコメント

ビットフィネックスの今後の動向に関心が集まる

ビットフィネックスは、世界最大の仮想通貨取引所のひとつであり香港を拠点に活動している。ビットコインを始めリップルやライトコインなどのアルトコインを40種類以上取り扱っている。過去には大規模なハッキング被害に遭っているが、その後は再発防止のためセキュリティの強化を行っている。ビットフィネックスは、プエルトリコを拠点とするNoble銀行を主要提携銀行としているが、Noble銀行が買収先を探していると報道されたため、ビットフィネックスが破産するのではないかと噂が持ち上がった。ビットフィネックスは噂を否定したが、今回の法定通貨による入金停止といい顧客の不安が高まっていることは確かだろう。入金停止に関しては1週間以内に収束すると見られているものの、ビットフィネックスからはまだ正式に公表されておらず今後の動向が注目されている。


Date

作成日

2018.10.12

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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