MetaQuotes、MT5取引プラットフォームをアップデート

2021.08.31 15:22

2021.08.31 15:22

8ケタ表示、チャット、フローティングウィンドウチャート機能を追加

ロシアのソフトウェア会社MetaQuotes Software Corp.【以下、MetaQuotesと称す】は、MetaTrader5【以下、MT5と称す】取引プラットフォームに新たな機能を追加しリリースしたことを発表した。[1]

今回のアップデートによりMT5に追加された機能であるが、まず、取引数量を最小0.00000001ロット（小数点以下8ケタ）まで表示する機能が追加されている。ブローカー各社の設定にもよるが、売買や板情報、取引時間その他のインターフェース要素を含めて、緻密さを向上させた取引数量の確認ができるようになる。

また、チャットツールも改良されており、グループチャットやチャネル機能を付加することで、取引・分析を行うプラットホームであるMT5を、効果的なコミュニケーションハブとして活用することも可能となる。具体的には、トレーダーがグループチャット内で取引アイデアを共有したり、チャネルを作成して興味深いコンテンツを掲載できるほか、他のユーザーのチャネルを見に行くこともできるようになる。加えて、ブローカーがコーポレートMQL5アカウントを保有していれば、ブローカーのサポートデスクとコンタクトをとることも可能である。

さらには、メインの取引プラットホーム画面と切り離すことができるフローティングウィンドウチャート機能が付加されている。メイン画面で現在保有するポジションなど自身のアカウント全体をモニタリングするとともに、2つ目のモニターでチャートや指標などの市場環境の確認ができるようになり、複数のモニターを使用するトレーダーにとって有効な機能となるだろう。

Metaquotesは2017年から実に15回以上のMT5のアップデートを行っており、6月にはブローカーがMT5からアプリケーションへアクセスできる機能や、MT5のデモ口座のアップグレードが行われている。

release date 2018.10.30

出典元：

MetaTrader 5

https://www.metatrader5.com/en/releasenotes/terminal/1898

ニュースコメント

発展し続けるプラットフォームMT5

数年前に立ち上げられたMT5は、当初は従来のようなコミュニティサポートが無く、ユーザーからのニーズへの対応が遅れ、ヘッジ機能の未搭載や、その他機能に関する問題などから、普及はなかなか進まなかった。しかしその後、開発者による拡張機能の追加によって、MT5の人気は着実に高まり、今や世界各国の160以上の海外FXブローカーが導入している。また、Metaquotesは顧客のニーズに対応して、MT4には実装されていない新機能を搭載するアップデートを次々行っており、今では、MT5の方が動作スピードや時間足の表示も多く、チャート分析も有利であり、気配値、ナビゲーターウィンドウの利便性など利点が多くなっている。またスマートフォンやタブレットの使用が主流になりつつある現在の傾向を踏まえ、モバイル用MT5アプリの開発にも力が注がれている。また、テクニカルサービスサイトにおいてMetaQuotesは中国語サポートを開始するなど、アジアにおける存在も拡大している。MT5の進化には枚挙にいとまがなく、今後のアップデートに引き続き注目していきたい。