Select Language

韓国政府、11月に国内ICOに関する対応方針を公表か

韓国政府、11月に国内ICOに関する対応方針を公表か

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:22
韓国政府、11月に国内ICOに関する対応方針を公表か

update 2021.08.31 15:22

市場の実態を把握するためのブロックチェーン企業調査を実施

韓国では、金融監督院(住所:38 Yeoui-daero, Youngdeungpo-gu, Seoul, 07321, Financial Supervisory Service[1])【以下、FSSと称す】が実施する国内のブロックチェーン関連企業を対象にした実態調査の結果に基づき、韓国政府が11月にICO(イニシャルコインオファリング)に関する対応方針を公表する見通しであることが明らかにされた。

FSSは、ブロックチェーン関連企業を対象に、マネーロンダリング対策などを含めた仮想通貨への規制対応に取り組むため市場の実態調査に乗り出しており、現行のICOに関する法的枠組みに関する見解の調査においては、複数の企業がICOの準備段階にあることが明らかとなっている。昨年9月には、韓国でICOが禁止されたが、具体的に効力を持つ法律などは未だ設けられていないのが現状で、多数の企業は、国外でICOを実施しており、引き続き国内の投資家達へICOに参加する機会を提供している。この現状に対して、韓国政府は、10月末に出揃う調査の結果を鑑みた上で方針を固めるとしている。

FSSが実施する調査用アンケートには、これまでのICO実績や今後の可能性、実施の理由やトークンの配布方法などについて事細かい質問事項が記されており、対象となる企業は頭を抱えている。FSSは、あくまでも義務ではなく、実態把握を意図しており、制裁のためではないことを強調しているが、企業側は、政府のブラックリストに載る可能性を危惧しつつも、回答を出さざるを得ない状況にあるという。

一方で、金融規制当局である、金融委員会(Financial Service Commission)【以下、FSCと称す】は、ICOに対して揺るがない姿勢を示している。

FSCの議長である、Choi Jhong-ku氏はICOに関して以下のようにコメントしている。

政府は、ブロックチェーン業界を否定しているわけではないのです。しかし、仮想通貨とブロックチェーンを同一視して語る必要は感じられません。多くの人が、ICOは認可されるべきだと言っていますが、不確実で大きな損害につながる危険性がある事実は拭いきれません。

Choi Jhong-ku, Chairman of FSC - BusinessKoreaより引用

Choi氏は、今年1月に仮想通貨取引所と銀行間の取引において実名登録性を義務化した立役者で、国内全ての仮想通貨取引所に適応を試みたが、アップビット、ビットサム、コインワン、コルビットの4つの大手取引所での実施のみに留まっている。Choi氏は、マネーロンダリングでの利用の危険性なども考慮して、実名登録制を徹底できていない銀行を説得する必要があると、あくまでも強気の姿勢を貫いている。

release date 2018.10.15

出典元:

ニュースコメント

韓国政府の動向が再び市場を騒がせる可能性

FSCは、今年9月に国内でのICOを全面的に禁止する方針を発表しており、蔓延する仮想通貨を利用した詐欺に警戒心を露わにしている。確かに仮想通貨への投資は、従来の投資商品に比べて、ブロックチェーン技術や分散型ネットワークといった新しいテクノロジーを利用しているため複雑で、一般的には理解し難い構造となっている。また韓国では、一時国内のビットコイン価格が国外取引所より最大で40%ほども高騰し、仮想通貨が韓国プレミアム価格で取引が行われるなど、国内の仮想通貨に対する関心が強く、市場が再び過熱する事態も懸念されている。また、2016年ごろから、立て続けに発生している韓国取引所のハッキング被害などで大きな損失をだしていることから、仮想通貨には常に負のイメージがつきまとっているため、投資家保護の観点からも政府の対応が厳しくなりがちなのは致し方ないところではある。市場への影響も少なくない韓国政府だけに、市場からは慎重な対応が望まれているだろう。


Date

作成日

2018.10.15

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

bitwallet &Titan FX トレードコンテストを開催!賞金総額最大400万円

海外FX業者のTitan FXが、「bitwallet &Titan FX トレードコンテスト」を開催することを発表しました。コンテストでは専用のデモ口座を使用するため、自己資金をリスクにさらすことなく参加できます。上位入賞者には賞金も贈られます。
New
update2024.05.02 20:30

仮想通貨SUIのステーキング利率は?やり方やリスクを解説

仮想通貨SUIは、レイヤー1ブロックチェーンSuiのネイティブトークンです。Suiでは、PoSの派生系であるDPoSによりSUIのステーキングが可能です。当記事では、SUIをステーキングする方法やステーキング利率、ステーキングのリスクをご紹介します。
New
update2024.05.02 20:00

仮想通貨REZの将来性は?イーサリアムのリステーキングプロトコルRenzoについて解説

仮想通貨(暗号資産)REZは、リステーキングプロトコルRenzoのネイティブトークンです。Renzoは、イーサリアム(ETH)のリステーキングを簡単に実行できるプラットフォームとして機能します。
update2024.05.01 20:00

リピート注文その1|最良の取引戦略の1つリピート注文とは

リピート注文(グリッドトレード)は、インディケータに関する知識を必要としないシンプルな手法です。注文を設定した後は、単純なルールに従って行動するだけです。
update2024.04.30 20:30

メタマスク(MetaMask)のエアドロップ確認機能とは?特徴や使い方を解説

分散型ウォレットのメタマスク(MetaMask)に、エアドロップ確認機能が追加されました。これにより、エアドロップの受け取り資格の有無を、メタマスク上で簡単にチェックすることが可能になっています。当記事では、エアドロップ確認機能の特徴や、対応しているブロックチェーン、使い方を解説します。
update2024.04.26 21:00

仮想通貨BBの将来性は?ビットコイン向けリステーキングチェーンBounceBitについて解説

仮想通貨(暗号資産)BBは、レイヤー1ブロックチェーンBounceBitのネイティブトークンです。BounceBitは、ビットコイン(BTC)をリステーキングできるインフラとして機能します。
update2024.04.25 20:00

セービングとステーキングの違いとは?仕組みや利率・やり方を解説

仮想通貨(暗号資産)を運用する代表的なサービスとして「セービング」と「ステーキング」があります。よく似た両者には、どのような違いがあるのでしょうか。当記事では、セービングとステーキングの違いや仕組み、利率、やり方などを解説します。
update2024.04.25 19:30

Zoomexがプレイ金額杯を開催!To The Moonをプレイして総額17万円相当の賞金・特典を獲得

Zoomex(ズーメックス)が、プレイ金額杯の開催を発表しました。To The Moonをプレイしてランキングに入賞すると、総額17万円相当の賞金・特典を獲得できます。キャンペーンは、2024年4月30日午前9時(日本時間)までです。
update2024.04.23 20:00

BigBossが新規ユーザー向けの入金ボーナスを提供!最大1万3,700ドルを付与

海外FX業者のBigBossが入金ボーナスの提供を開始します。今回のボーナスプログラムでは累積入金額によって付与率が変化し、最大1万3,700ドルが付与されます。入金ボーナスの付与条件や対象、注意点などをまとめました。
update2024.04.22 20:30

ThreeTraderが3周年を記念したキャンペーンを開催!

海外FX業者のThreeTraderが、3周年を記念したキャンペーンの第一弾を開催しています。キャンペーン期間中に本人確認審査を完了、または初回入金を行うと合計20ドルのキャッシュバックを受け取れます。
update2024.04.19 21:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル