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Fullerton Markets、セントビンセントへ拠点を移転

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update 2023.07.27 12:59
Fullerton Markets、セントビンセントへ拠点を移転

update 2023.07.27 12:59

移転により、より迅速なサービス提供と顧客資産管理の徹底を目指す

ニュージーランド拠点の海外FXブローカーであるFullerton Markets(本社:Suite 305, Griffith Corporate Centre, Po Box 1510, eachmont, Kingstown, St Vincent and the Grenadines[1])は、ビジネス拠点をニュージーランドからオフショア市場である中南米カリブ海のセントビンセント及びグレナディーン諸島へ移すことが明らかになった。

Fullerton Marketsは、創業者で現CEOのMario Singh氏が率いるニュージーランド最大のリテールブローカーの1つであり、同国で絶大な人気を誇るスポーツであるラグビーの強豪チームのハリケーンズ(The Hurricanes)のメインスポンサーを務めている。また、Best New ECN Broker Asia Pacific 2017など数々の賞を獲得するなど、ニュージーランドでは抜群の実績と知名度を誇るFX業界の優良企業である。

そして、ニュージーランドであるが、かつては金融事業者として登録を行う機関であるFinancial Service Providers Register(FSPR)が存在するくらいで、規制やライセンス制度がほとんどなく、一般的にFXブローカーのライセンス取得基準や各種規制が緩い国として欧米諸国に知られていた。2017年上旬には、FXやCFD、バイナリーオプションを手掛けるブローカーはデリバティブライセンスの取得が必要となったが、オーストラリアやEUと比べれば、それほどまで厳しい基準のものではなかった。

しかし、Singh氏は、昨今、ブローカーに対する規制は強化されているため、ブローカーは規制があまり厳しくなく、また、より手軽に監督を受けることが可能なセントビンセント及びグレナディーン諸島やアフリカのセーシェル共和国、一部のアジア諸国などを顧客開拓の戦略地域に定めていくだろうと見込んでいた。そして実際にFullerton Markets自身も、今回、セントビンセント及びグレナディーン諸島へビジネス拠点を移すことになった。

先述のFullerton MarketsのCEOであるMario Singh氏は、この度のビジネス拠点の移転に関し、以下のようにコメントしている。

我々は、迅速、かつ、たゆまないサービスを提供することで知られていますが、セントビンセント及びグレナディーン諸島へ拠点を移転し、Fullerton Shieldを介したより迅速で安全な顧客資産管理を実行することで、お客様と真のウィンウィンの関係を築くことができると確信しています。Fullerton Shieldとは、10億ドル規模の世界的な保険会社であるロイズの引受業者が開発した、高度な損害保障と犯罪保険が付随した3段階の資金管理システムです。

Mario Singh, CEO of Fullerton Markets - LeapRateより引用

なお、Fullerton Marketsは、ハリケーンズのメインスポンサーを務めるなど抜群のブランド力を誇っていることから、セントビンセント及びグレナディーン諸島へ拠点を移行後もニュージーランド事業体であるFullerton Markets Limitedをグループ内の傘下に収め、将来的にはニュージーランド証券取引所への上場を目指す見込みである。

release date 2018.9.6

出典元:

ニュースコメント

オフショア市場への移行

昨今の欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority, ESMA)によるレバレッジ等の規制を受け、EUのブローカーは対応に迫られているが、EU外の地域においても、今後、同じような規制強化が行われる可能性があり、ESMAの規制の対象とならないブローカーのオフショア市場への移行が進んでいる。オフショア(Offshore)とは沖合いという意味であるが、内陸から離れた国や地域の規制がゆるい金融市場を指している。つまり、オフショア市場では、ESMAなどの規制を受けないため、ハイレバレッジなど比較的自由な取引サービスの提供が引き続き可能となっている。

EUのブローカーは、生き残りの道を模索して、プロトレーダーの階層を設定してハイレバレッジを提供するなどの対応を行っているが、プロの要件を満たすことができない平均的なトレーダーは、ハイレバレッジを利用することができず、トレーダーのオフショアブローカーへの移行の動きもみられている。


Date

作成日

2018.09.06

Update

最終更新

2023.07.27

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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