Select Language

イラン、ビットコインが高騰しプレミア価格に

イラン、ビットコインが高騰しプレミア価格に

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:22
イラン、ビットコインが高騰しプレミア価格に

update 2021.08.31 15:22

政府が仮想通貨マイニングを産業として承認したことが好材料に

イランの仮想通貨取引所であるEXIRで、ビットコイン価格が2万4000ドルを突破し、最高値を記録したことがわかった。[1]9月4日のビットコイン価格の世界平均は7017ドルであったが、イラン市場では、グローバル平均価格に対し240%という超プレミア価格となった。

今回の価格上昇の背景には、米国からの経済制裁により、イランの法定通貨であるリヤルの大幅な下落や、政府が国内における仮想通貨マイニングを産業として承認したことが大きな要因とみられている。

イランでは、現地通貨のインフレーションが急速に進行しており、公式の為替レートが1ドルあたり約42,000リヤルになるのに対して、首都のテヘラン市内では230%安の約138,000リヤルで取引されるなど、法定通貨の不安定さを露呈している。このような状況下で、イラン国内でのビットコインの需要が高まっており、イラン大統領であるHassan Rouhani氏は、3週間以内にビットコインを始めとする仮想通貨のマイニング事業を正式に承認することを発表している。

イラン政府による仮想通貨を積極的に経済に取り入れようとする動きは、米国のトランプ大統領が8月初旬に再開したイランに対する経済制裁への対抗策であると推測される。仮想通貨を決済インフラとすることで、テヘラン経済圏の貿易取引を潤滑にしようという狙いがあるようだ。

EXIRは、ビットコインの強気相場について以下のようにツイートしている。

ビットコイン市場の強気相場は、法定通貨リヤルが米ドルに対し下落し始めた頃からすでに始まっていました。

EXIR - EXIR_Official(Twitter)より引用

世界第3位の産油国であるイランは、経済制裁によって石油の減収が予測される中、既存の金融システムに頼らない、ブロックチェーンによる新たな金融システムを構築することになる。仮想通貨がイラン経済の救世主となれるのか、今後の行方に注目したい。

release date 2018.9.7

出典元:

ニュースコメント

独自仮想通貨で米国の経済制裁は回避できるか?

米国のトランプ大統領による各国への経済制裁が強まる中、経済制裁回避として国家独自の仮想通貨を導入する動きが活発となっている。イランにおいては、米国は今年の5月にイラン核合意から離脱し経済制裁を強めていく方針を見せている。イランではかねてからインフレや失業率が高く、この度の経済制裁により法定通貨であるリヤルが暴落したことで、国民の不安をさらに掻き立てているようだ。こうした背景を受け、イランでは度重なる経済難の経験から価値が国家情勢に左右されにくい仮想通貨が国民の支持を集めている。米国からの経済制裁を受けている国家では、ビットコイン等の仮想通貨を購入したり、国家独自のデジタル通貨を発行する動きが増えており、直近では米国による経済政策の回避策としてベネズエラのペトロが発行されている。米国の経済制裁に対するイランの取り組みが効果的であれば、これに追随する国が今後も増えていくことは間違いなく、また各国の既存の金融システムのあり方も大きく揺らぐことになるであろう。


Date

作成日

2018.09.07

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

【要注意】Axi口座から不正出金被害、セキュリティ対策に不安の声

海外FX業者のAxiで、不正出金の被害が海外フォーラムなどで報告されています。国内で同様の被害は確認されていませんが、日本人ユーザーも無関係ではありません。この記事では、報告されている不正出金の事例やセキュリティの問題点のほか、現状でユーザーがとれる対策を説明します。
update2025.09.29 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Exnessがスプレッドを最大30%OFF!仮想通貨・株価指数で大幅縮小

海外FX業者のExnessが主要銘柄のスプレッドを縮小しています。BTCUSDは16%、ETHUSDでは23%の縮小が確認されています。本記事では縮小後のExnessスプレッドを主要なブローカーと比較しました。
update2025.10.02 19:00

【要注意】堀江氏・テスタ氏のディープフェイク広告が急増中?国内で詐欺の事例も

ディープフェイク技術を使った詐欺広告が世界的に増加しており、国内でも有名人を装った広告が出回っています。広告は精巧で、違和感に気づけないケースもあるため、真偽を見抜くのは簡単ではありません。本記事では、出回っているディープフェイク動画の広告主を調査しました。
update2025.10.08 19:00

海外FXへの仮想通貨送金にはBybitがおすすめ!FXトレーダーに最適なBybitの使い方

海外FXの入出金によく使われる国内銀行送金が以前より使いにくくなっていることを受け、仮想通貨での入出金が注目を集めています。本記事では、仮想通貨送金をするならBybitがおすすめの理由や、海外FXユーザーに最適なBybitの使い方を紹介します。
update2025.08.29 20:00

【15,000円付与】FXON口座開設ボーナスキャンペーン

海外FX業者のFXONが口座開設ボーナスタイアップキャンペーンを開催中です。新規口座を開設すると15,000円分のボーナスを受け取れます。
update2025.08.26 19:00

Wiseでの海外FX入出金をおすすめできない理由とは?アカウント閉鎖の可能性も

海外FXユーザーの間で、Wiseを利用した送金が話題になっています。しかし、Wiseでの入出金はリスクが高いためおすすめできません。この記事ではその理由を説明します。
update2025.09.08 19:00

【当サイト限定】FXONの口座開設でボーナス15,000円をプレゼント!既存ユーザーも対象

2025年8月1日より、FXONでの口座開設で15,000円のボーナスを獲得できる、当サイトMyforex限定のキャンペーンがスタートしました。この記事では、ボーナスの受け取り方法や注意点などを説明します。
update2025.08.01 19:30

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル