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イタリアのナポリ市長、独自の仮想通貨発行について言及

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update 2021.08.31 15:22
イタリアのナポリ市長、独自の仮想通貨発行について言及

update 2021.08.31 15:22

政治・財政的な独立性を高めるねらい

イタリアのナポリ市のルイジ・デマジストリス市長が、ナポリ市の独自の仮想通貨を発行することを自身のSNS上に投稿したことが明らかになった。

デマジストリス市長は、ユーロを「負債付きの腐敗した通貨」と揶揄[1]しており、ナポリ市とユーロの負債は無関係だと主張した上で、イタリア中央政府のツケを支払わされていることに対して強く抗議している。このような不満から、ナポリ市独自の仮想通貨を発行することで、中央政府からの圧政や不当な債務負担からの脱却を考えているようだ。

イタリアの南部に位置するナポリは、ローマ、ミランに次ぐ第三の都市であり観光都市としても有名だ。もともと、ナポリなどの南部地域の人々は、ローマなどの北部からの独立意識が強いとされており、近年でもナポリは、政治的に南部解放の大きな流れの中にある。今回の仮想通貨導入の件もその一環であるのだろう。

デマジストリス市長は、独自の仮想通貨発行は、ローマの権力者から南部を解放させるための手段だと、主張しており、仮想通貨を地域に導入することで、中央政府からの政治・財政的な独立性を高めようとしている。

先日、韓国の地方自治体による独自仮想通貨の発行を検討していることが発表されたが、今や国家や地方自治体が、ICOを実施する時代になってきている。

IT先進国であるエストニアでは、既に昨年末にICOが行われており、独自仮想通貨のエストコインが発行されている。また、南米のベネズエラでも、急速に進むハイパーインフレーションや石油販売の収益低下による深刻な経済悪化に歯止めをかけるべく、ICOにより独自仮想通貨ペトロの発行が行われた。

release date 2018.9.5

出典元:

ニュースコメント

イタリアの深刻な南北問題

イタリアでの南北問題は、1861年の国家統一以後から存在しており、イタリアの北部と南部の間にある文化的、経済的不均衡から生じた社会問題である。早期に王国領へと併合されたミラノ・ジェノヴァ・トリノを中心とする北部が重工業地域(北イタリア)として発展しているのに対し、南部(南イタリア)は一次産業を中心としているが故に経済格差が生じ、現在でも北と南では、生活水準に大きな格差がある。このような歴史的背景があるため、今回の南イタリア最大の都市であるナポリ市独自の仮想通貨の導入には、ナポリに政治・財政的な独立をもたらすかもしれないと市民の期待も高まっている。今後、ナポリ市の独自仮想通貨の導入が良い方向へと発展していけば、世界中の独立を目指している地方自治体も次々と導入を進めていくことになるだろう。


Date

作成日

2018.09.05

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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