作成日
:2018.08.23
2022.11.10 13:49
リテール・ブローカーを対象にしたESMAの新しい規制の枠組みが導入されてから、1か月が経過しようとしている。新規制の下、ブローカーはトレーダーの損益割合に関するデータ開示が義務付けられ、先週公開されたデータによれば、収益を出しているトレーダーは、平均で全体の約23.7%になることが明らかとなった。
損益割合のデータ公開に伴い、ブローカー各社において新規顧客獲得に向け競争が激化している。例えば、先週eToroは、業界史上最大のサッカースポンサーシップ契約を発表したことで大きな話題を呼んだ。また、FxProが多大な制作費をかけてYouTubeを利用した新たな宣伝活動に乗り出した他、CMC Marketsも顧客獲得のための新しいマーケティングの展開を開始している。
一方、このように新規顧客獲得のための広告宣伝の他に重要なのが、「教育」「テクノロジー」「エグゼキューション(注文通りの執行)」といった要素になる。長期的に収益を出し続けているトレーダーは、ブローカーにとって大きな収入源となることから、既存顧客を維持し、スプレッドや手数料からより多くの収入を得ることが生き残りにかけた戦略の一つといえる。そのためにはトレーダーの「教育」が不可欠であり、同時に信頼性のあるトレード環境を提供することが必要となる。同業界で成功している企業はこのことを十分認識しており、顧客の損失を回避するためのリソースをおしみなく投入している。
また、この業界では常にトレードの収益性を高めるための最新のテクノロジーが求められており、テクノロジーに基づくエグゼキューション(注文通りの執行)の正確性は、顧客の信頼獲得のためには非常に重要な要素であるといえる。 企業間における激しい競争により、一部の企業によってエグゼキューション(注文通りの執行)の正確性に対する重要度がおろそかになっていることは否定できず、改めて顧客の利益を優先したトレード環境を提供することに注力するべきであろう。
今後も引き続き規制の枠組みが強化されていくことが予想される中、今まさに、ブローカー各社は生き残りに向けた戦略が始まろうとしている。
release date 2018.8.23
作成日
:2018.08.23
最終更新
:2022.11.10
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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