作成日
:2018.04.12
2021.08.31 15:23
韓国の大手仮想通貨取引所であるBithumbを運営するBTC KoreaCom Corporation(17, Teheran-ro 16-gil, Gangnam-gu, Seoul, Korea)【以下、ビッサムと称す】は、2017年度の収益見通しを発表した。
発表された収益報告によると、2017年度のビッサムの収益は、2016年度の171倍になる大きな伸びとなり、売上高は3,334億ウォン(3億1200万ドル)、純利益は4,270億ウォン(4億ドル相当)となることが明らかになった。純利益が売上高を上回ることは通常では考えられないが、同社は、純利益と売上高の差額となる約9000万ドルは、オフィスレンタル、金利、および投資利益から発生する営業外収益であると説明している。同社は、決算内容の詳細については、総会で数値が確定するまでは具体的な説明は控えるとし、更なる詳細説明については、4月中旬に予定されている決算報告書の公開後に実施する予定としている。
昨年の韓国国内での仮想通貨市場の上昇は目を見張る勢いがあり、とりわけ第4四半期はビットコインやイーサリアム(Ethereum)をはじめとする仮想通貨の取引が急増していた。ビッサムの主な収益源は0.15%の取引手数料であり、仮想通貨取引量の増加が、2017年度に巨額な収益を計上したと考えられている。
また、ビッサムは、仮想通貨をウォンに換金せずに保有することで、仮想通貨投資利益として、営業外利益に計上している可能性も考えられる。ただし、仮想通貨市場は今後も下落傾向が続くと予想されており、ビッサムが資金の大半を引き続きビットコインやイーサリアムで保有する場合、資金が激減する可能性が考えられる。
しかしながら、現在、仮想通貨市場は軟調にあるというものの、ビッサムの取引高は直近24時間で 178,122,945ドルを記録している。さらに、韓国は昨年複数回にわたり、世界貿易額で2位につけており、ウォンは依然として世界の決済通貨のトップ5に入る通貨となっている。4月中旬に公開されるビッサムの決算報告に注目していきたい。
release date 2018.4.12
作成日
:2018.04.12
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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