作成日
:2018.03.27
2022.06.07 17:09
Gain Capital Holdings Inc(本社:135 US Highway 202/206 Suite 11 Bedminster NJ 07921 USA)【以下、GAINと称す】は、欧州証券市場監督局(The European Securities and Markets Authority)【以下、ESMAと称す】がレバレッジの引き下げ案等の新規制を適用する計画を進めているという発表を受け、公式声明にて、ESMAが提案する新規制のあらゆる面にて、同意しない意向であることを伝えた。
昨年12月に、個人投資家保護を目的とする新規制として、大幅なレバレッジの引き下げや、バイナリーオプションの提供禁止などの規制を提案したESMAは、この日、これらの新規制についての詳細を発表した。ESMAは、レバレッジの引き下げを、金融商品毎に実施する予定としており、リテール顧客が利用可能なレバレッジは、主要通貨ペアにおいては最大1:30とし、マイナー通貨ペア、及びインデックス(指数)に加え、比較的安定的なゴールドは、最大1:20としている。また、ゴールド以外の商品CFD、及びマイナーなインデックスは最大1:10、株式は最大1:5、仮想通貨は最大1:2までに引き下げる予定だとしている。
尚、GAINは、8つの規制地域において多様な事業を幅広く展開しているため、今回の規制変更による全体的な業績への影響は非常に少なく、英国及びEUの小売顧客からの総収入の損失は5%未満に留まるとの見解を示している。
これまでのところ、EU規制下のFXブローカーの間では、ESMAが提案するレバレッジが低すぎるため、反競争的環境を構築しているとの意見や、上場している海外FXブローカーからのESMAの新規制に対する反応は、規模の小さいリテール業者と比較すると、薄い傾向にあることから、新規制はリテール業者への制限が多く、差別的な内容だとの意見も出ている。
ESMAが提案する低レバレッジの取引では、より多くの資金が必要となるため、資金を失うリスクをかえって増加させるとの意見のほか、必要証拠金を用意できないトレーダーが規制の緩いオフショアブローカーへ乗り換える可能性も指摘されている。
release date 2018.3.27
作成日
:2018.03.27
最終更新
:2022.06.07
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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