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TON(トンコイン)に対応したウォレットとは?ウォレットの種類や特徴・注意点を解説

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New update 2024.12.17 16:32
TON(トンコイン)に対応したウォレットとは?ウォレットの種類や特徴・注意点を解説

update 2024.12.17 16:32

TON(トンコイン)は、メッセージングアプリ「テレグラム」のコミュニティによって開発されたレイヤー1ブロックチェーン「The Open Network(TON)」のネイティブトークンです。昨今、仮想通貨(暗号資産)TONに対応する多数のウォレットが登場しており、注目を集めています。

当記事では、TON対応の仮想通貨ウォレットでできることや特徴、注意点などを解説します。

仮想通貨TONとは?

TONのロゴ

画像引用:TON

TON(トンコイン)は、レイヤー1ブロックチェーン「The Open Network(TON)」のネイティブトークンです。テレグラムのコミュニティによって開発されました。

テレグラムは、2013年にロシア人プログラマーによって開発された、高い匿名性と機密性が特徴のメッセージングアプリです。世界中に10億人近い月間アクティブユーザーを持ち、仮想通貨(暗号資産)コミュニティでも広く利用されています。

テレグラム内で簡単に利用できる

TONは、テレグラムにウォレットを接続すると簡単に送受信できます。テレグラムのユーザー同士であれば、TONの送金に手数料はかかりません。

また、テレグラムをDAppsに接続し、さまざまな取引を行うこともできます。テレグラムのユーザーにとっては、TONは非常に利便性の高い仮想通貨といえるでしょう。

TONの価格推移と時価総額

TONのチャート

画像引用:CoinMarketCap

当記事執筆時点(2024年12月10日)で、TONの価格は900円近辺を推移しています。過去最高値は、2024年7月につけた1309円です。時価総額は150億ドルを超え、全仮想通貨の中で13位と上位に位置しています。

また、TONブロックチェーンのアカウント数は、執筆時点(2024年12月10日)で1億2千万件を超えています。過去6か月で約280%の伸びを記録しており、注目度の高さがうかがえるでしょう。

TONウォレットの種類

執筆時点(2024年12月10日)で、TONの公式サイト上で紹介されているTON対応ウォレットは21種類です。仮想通貨(暗号資産)のウォレットは、以下の2つに大別できます。

  • ソフトウェアウォレット
  • ハードウェアウォレット

ソフトウェアウォレットは、PCやスマートフォンなどインターネットに接続されたデバイスで利用できるウォレットです。メジャーなウォレットであるメタマスクもソフトウェアウォレットに分類されます。利便性は高いものの、ハッキング被害のリスクなどがあります。

ハードウェアウォレットは、専用のハードウェアデバイスによって、仮想通貨(暗号資産)の秘密鍵を保管するウォレットです。ハードウェアウォレットはインターネットから切り離されているためセキュリティが高い反面、仮想通貨を動かすたびにデバイスが必要となり、利便性に欠けるという弱点があります。

TONウォレットでできること

TONウォレットには、TONの保管や送金・受取のほかにも、以下の機能があります。

  • スワップ
  • ステーキング
  • Jettonsの管理
  • NFTの管理
  • DApps(分散型アプリケーション)への接続

なお、すべてのウォレットがこれらの機能に対応しているとは限りません。ウォレットごとの対応機能は、それぞれの公式サイトをご参照ください。

スワップ

TONをはじめとした仮想通貨(暗号資産)を、ウォレットに保管したまま別の仮想通貨にスワップ(交換)できる機能です。交換のために取引所へ送金して売買する手間が省けます。価格変動のタイミングを見極めてスワップすることで、利益を得られることもあります。

ステーキング

TONをはじめとした仮想通貨をステーキングして、報酬を得られる機能です。TONを長期保有する場合には、ウォレット上でステーキングしておくだけでTONを増やすことが可能です。

Jettonsの管理

多くのTONウォレットでは、Jettonsの管理機能を備えています。Jettonsとは、TONブロックチェーン上で発行されるトークンのことです。イーサリアムブロックチェーンのERC-20やBNBブロックチェーンのBEP-20などに相当します。

代表的なJettonsとして、NOTやJETTON、REDOなどが挙げられます。

NFTの管理

TONウォレットの中には、NFTを管理できるものもあります。所有しているNFTの閲覧ができるほか、ウォレットによってNFTの購入や受け取り、ミント(発行)なども可能です。

DApps(分散型アプリケーション)への接続

TONウォレットの中には、DAppsのサイトにアクセスし、そのままDAppsにウォレットを接続できるものもあります。ブラウザから各サイトにアクセスしてウォレットを接続する必要がなく、DAppsを頻繁に利用するユーザーにとっては利便性の高い機能です。

TON対応の主なソフトウェアウォレット

まずは、TONに対応するソフトウェアウォレットの中から、主な4つのウォレットの特徴を紹介します。

  • Tonkeeper
  • Wallet
  • Crypto Bot
  • Trust Wallet

Tonkeeper

Tonkeeperのロゴ

画像引用:Tonkeeper

Tonkeeper(トンキーパー)は、TONブロックチェーンに対応した仮想通貨(暗号資産)ウォレットです。iOS・Android向けのスマートフォンアプリのほか、PC向けのデスクトップアプリやブラウザ拡張機能が提供されています。

TON公式サイトにて「初心者向けウォレット」の1つとして紹介されているように、シンプルで使いやすいウォレットです。仮想通貨の保管や送受信、売買に加えて、スワップやステーキング、DApps連携など幅広い機能を備えています。

Wallet

Walletのロゴ

画像引用:Wallet

Wallet(ウォレット)は、テレグラム内で使用できる仮想通貨ウォレットです。Walletでは、TON・USDT・NOT(ノットコイン)などの保管や売買はもちろん、テレグラムのチャットで簡単に送信することもできます。テレグラムユーザー間の送信手数料は無料です。

また、TON Spaceでは、TONやNFT、Jettonsトークンの送受信や保管、サードパーティ機能へのアクセス機能を提供しています。

Crypto Bot

Crypto Botのロゴ

画像引用:Crypto Bot

Crypto Bot(クリプトボット)は、テレグラム内で使用できる仮想通貨ウォレットです。Crypto Botでは、TONだけでなく、BTC・ETH・BNB・USDT・USDCなどの仮想通貨にも対応しています。

テレグラムのチャット上で、受け取り相手のアドレスを入力せずに仮想通貨を送信できるCheck機能や、仮想通貨での支払いを要求できるInvoice機能などを備えています。

Trust Wallet

Trust Walletのロゴ

画像引用:Trust Wallet

Trust Wallet(トラストウォレット)は、2017年に誕生し、1億4千万人以上のユーザーに利用されている仮想通貨ウォレットです。iOS・AndroidのモバイルアプリとGoogle Chromeのブラウザ拡張機能が利用できます。

Trust Walletは、The Open Network(TON)だけでなく、ビットコインやイーサリアム、ソラナなど100以上のブロックチェーンを利用可能です。Trust Walletでは、TONの売買やスワップは行えますが、ステーキングやDApps(分散型アプリ)接続はできません。

Trust WalletはTON特化のウォレットではないものの、長年にわたり数多くのユーザーに利用されているため安心感があります。

TON対応の主なハードウェアウォレット

続いて、TONに対応するハードウェアウォレットの中から、主な3つのウォレットの特徴を紹介します。

  • Ledger
  • Tangem
  • SafePal

Ledger

Ledgerのロゴ

画像引用:Ledger

Ledger(レジャー)は、世界中で広く利用される人気のハードウェアウォレットです。TONに加えて、BTCやETHなど5,500種類以上の仮想通貨(暗号資産)に対応しています。

LedgerではTONの送受信や保管はもちろん、クレジットカードやPayPal経由でのTONの購入や、他の仮想通貨とのスワップも可能です。取引には毎回Ledgerデバイスが必須になるため、セキュリティレベルを高く保てます。

高いセキュリティを求める方やTONを長期保有する方は、ハードウェアウォレットのLedgerは有効な選択肢の1つになるでしょう。

Tangem

Tangemのロゴ

画像引用:Tangem

Tangem(タンジェム)は、クレジットカードサイズのカード型ハードウェアウォレットです。サムスンと共同開発した認証チップが搭載されており、執筆時点(2024年12月10日)で製造された約200万枚のうち、1枚もハッキングされたことがありません。

TangemではTONに加え、BTCやETHなど数千種類以上の仮想通貨に対応しています。スマートフォンにカードをタップするだけで購入や送信、運用、スワップなどを簡単に行えるため、初心者にも使いやすいウォレットです。

ハードウェアウォレットのセキュリティと使いやすさの両方を追求する方は、Tangemをチェックしてみると良いでしょう。

SafePal

SafePalのロゴ

画像引用:SafePal

SafePal(セーフパル)は、ハードウェアウォレットとソフトウェアウォレットの両方に対応し、用途によって使い分けられるウォレットです。SafePalは2022年よりThe Open Network(TON)に対応しており、ハードウェアウォレットの中で最初にTONをサポートしました。

TONのほかにBTCやETHなど数千種類の仮想通貨に対応しています。SafePalでは、TONの保管やスワップが可能ですが、SafePal上での購入はできません。

ハードウェアウォレットのセキュリティとソフトウェアウォレットの利便性の両方を享受したい方は、SafePalを検討すると良いでしょう。

TONウォレットの注意点

TONウォレットに限らず、仮想通貨(暗号資産)ウォレットを利用する際には以下の点に注意が必要です。

  • シードフレーズの紛失・漏洩
  • ウォレットの不具合やハッキング

シードーフレーズの紛失・漏洩

TONウォレットは、保有する仮想通貨を自分で管理するセルフカストディのウォレットです。ウォレット作成時に生成されるシードフレーズを紛失すると、二度とウォレット内の仮想通貨にアクセスできなくなります。銀行や取引所のパスワードとは異なり、シードフレーズは誰にも復元することができません。

また、第三者にシードフレーズが漏えいすると仮想通貨が盗まれてしまいます。フィッシングサイトにシードフレーズを入力したり、SNSでの詐欺に引っかかったりして仮想通貨を失う事件は後を絶ちません。

ウォレットのシードフレーズの取り扱いには細心の注意を払いましょう。

ウォレットの不具合やハッキング

The Opne Network(TON)は比較的新しいプロジェクトであり、TONウォレットも同様です。メタマスクなどに比べると利用実績に乏しいため、不具合が発生したり、セキュリティホールを突かれたりするかもしれません。

ハードウェアウォレットを利用している場合、秘密鍵はデバイスに保管されているため、遠隔からウォレットにアクセスされることはありません。しかしその場合でも、シードフレーズを漏らしてしまうと仮想通貨が盗まれまる可能性があるため、注意しましょう。

TONウォレットの利用を検討する際は、十分なリサーチを行った上で少額からスタートするとリスクを抑えられるでしょう。

ニーズに合ったTONウォレットを

TONウォレットには、ハードウェアウォレットとソフトウェアウォレットの2種類があります。それぞれに特徴がありますが、おおまかにはセキュリティを重視するならハードウェアウォレットを、利便性を重視するならソフトウェアウォレットがおすすめです。

The Open Network(TON)は比較的新しいブロックチェーンであるため、ウォレット選びは慎重に行う必要があります。情報収集には、利用するウォレットの公式X(旧Twitter)やテレグラムをチェックして、運営状況やユーザーの声をチェックすると良いでしょう。


Date

作成日

2024.12.17

Update

最終更新

2024.12.17

いぶき | Ibuki

投資家、テックライター

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いぶき

元証券会社勤務。2017年から仮想通貨に投資し、バブルとどん底の両方を経験する。2020年からは海外スタートアップや仮想通貨関連のライターとして独立。海外移住が趣味で、カナダ・オーストラリア・アメリカ・オランダなどを転々としている。

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