作成日
:2024.08.05
2024.08.25 06:48
Plume Networkは、RWA(リアル・ワールド・アセット)向けのイーサリアムレイヤー2ブロックチェーンです。あらゆる現実世界の資産をトークン化し、売買できるプラットフォームとして機能します。
当記事執筆時点(2024年7月30日)では、Plume Networkはテストネットキャンペーンを実施しており、SNSでも注目が集まっています。当記事では、Plume Networkの将来性やX(旧Twitter)での評判、特徴などを解説します。
画像引用:Plume Network
Plume Networkは、RWA(リアル・ワールド・アセット)向けのモジュラー型レイヤー2ブロックチェーンです。トレーディングカードや時計、スニーカーといった現実世界の資産をトークン化し、ブロックチェーン上で売買することができます。
多くのブロックチェーンは、異なる役割を持つブロックチェーンが階層別に独立して相互通信する「レイヤー構造」になっています。基礎的な役割を担うブロックチェーン層をレイヤー1と呼び、レイヤー1の情報処理を助ける層をレイヤー2と呼びます。
2024年7月30日現在、Plume Networkのメインネットはまだローンチしておらず、テストネットでの試験運転を実施中です。
Plume Networkは、RWA(リアル・ワールド・アセット)をトークン化できるプラットフォームです。
画像引用:Plume Network
RWAとは、具体的にはトレーディングカードやスニーカーなどのコレクション品、ワインや美術品などのオルタナティブ資産、不動産や債券といった金融商品などを指します。
Plume Networkを使用することで、誰もがこれらの資産をシンプルな操作でトークン化できるようになります。トークンの実装はノーコードで行えるため、技術者以外でも利用しやすいプラットフォームだといえます。
2024年7月30日現在、Plume Networkは「RWA Launcher」を開発中です。これは、MITライセンス取得済みのオープンソースソフトウェアで、無料で利用できるトークン実装ツールです。
フルスタックアプリケーションであるRWA Launcherを使えば、誰でもトークンの実装を行えるようになります。Plume Networkは、これまで敷居が高かったRWAのトークン化を、一般層にも普及させることを目指しているといえるでしょう。
RWAをトークン化することで、より簡単に資産を送信したり売買したりすることができるようになります。Plume Networkは、ERC-20やERC-721など様々なトークン規格に対応予定となっています。
画像引用:Plume Network
これまで、現実世界の資産を誰かに送ったり、交換したりすることには様々なデメリットがありました。例えば、高価な美術品やワインを遠方に送るには、輸送手続きに手間がかかる上に、破損や盗難の恐れもあります。
しかし、Plume Networkを活用して資産をトークン化することで、ブロックチェーン上で迅速に送信できるようになります。また、Plume Networkでは送信や売買だけでなく、レンディングやファーミングにも対応するようです。
Plume Networkは、RWAプロジェクトに対してコンプライアンスツールを提供します。例えばアプリ上で、FINRA登録ブローカー・取引所・法律事務所などからコンプライアンス対応のためのサポートを受けることができるようです。
画像引用:Plume Network
RWAのトークン化は現実世界の資産を巻き込むため、各法規制の厳格な遵守が必要です。Plume Networkは技術面だけでなく、法律面でもプロジェクトを支援することを目指しています。
画像引用:Plume Network
当記事執筆時点(2024年7月30日)で、Plume Networkはテストネットキャンペーンを実施中です。キャンペーンに参加すると、「Miles(マイル)」と呼ばれるポイントを獲得でき、エアドロップの対象となります。
Plume Networkのエアドロップに参加する大まかな手順は、以下の通りです。
Plume Networkのエアドロップに参加するには、事前にメタマスクなどの仮想通貨(暗号資産)ウォレットをPlume Testnetに接続する必要があります。公式ウェブサイトに掲載されている以下の情報などを参考に、ウォレットをテストネットに接続します。
画像引用:Plume Network
Plume Testnetに接続できたら、テストネット用のイーサリアム(SepoliaETH)を用意します。
画像引用:Plume Network
Plume Networkの公式ウェブサイトから、テストネットキャンペーンのページにアクセスします。詐欺目的のフィッシングサイトが存在する可能性もあるため、正しいURLかどうか十分にチェックをしましょう。
テストネットキャンペーンのページにウォレットを接続すると、様々なタスクが表示されます。これらのタスクをクリアすることで、Miles(ポイント)を入手できます。
タスクの具体例として、Plume NetworkのSNSアカウントをフォローするなどが挙げられます。その他には、友人を招待したり、Plume Networkに関連するプロジェクトのキャンペーンに参加したりすることでもポイントを獲得できます。
画像引用:Plume Goon
「Plume Goon」のNFTをミントすることで、テストネットの報酬倍率が増加するなど様々な特典を受け取れます。Plume Goonとは、Plume Networkのマスコットキャラクターのような存在です。
Plume GoonのNFTをミントする資格を持つのは、Plume Networkや関連プロジェクトのコミュニティメンバーなどです。Plume Networkは、プロジェクトへ積極的に貢献するコミュニティメンバーに対して、より多くの報酬を還元するスタンスを取っているといえるでしょう。
また、これらの資格を保有すること以外にも、NFTのミント資格を得る手段があることも示唆されています。
Plume Networkは、テストネットキャンペーンを実施中ということもあり、X(旧Twitter)などで注目を集めています。
ユーザーの中には「Plume Networkは、あらゆる現実世界の資産をブロックチェーン上に実装できるモジュラー型レイヤー2であり、業界のパイオニアだ」と期待するユーザーも見受けられました。
また、エアドロップを獲得するためのタスクが手軽なため、日々のルーティンとしてコツコツ取り組みやすいといった声もあるようです。
Plume Networkの将来性に影響する要因として、以下の点が挙げられます。
2024年5月、Plume Networkはシードラウンドで1,000万ドルの資金調達に成功したと発表しています。同投資ラウンドは、仮想通貨(暗号資産)関連の投資ファンドであるHaun Venturesが主導しました。
画像引用:Plume Network
また、InjectiveやWormhole、EigenLayerといった有名プロジェクトのリーダーも出資したようです。
画像引用:Plume Network
Plume Networkの創業者兼CTOのEugene Shen氏は、フィンテック企業Robinhoodでソフトウェアエンジニアとして在籍していました。その後、分散型取引所dYdXにおいても、エンジニアとして開発に携わったようです。
その他にも、Plume Networkの公式ウェブサイトには、J.P. Morgan、Coinbase、Binance、Googleなど大手企業の出身者で運営チームが構成されていることが示唆されています。
画像引用:Plume Network
Plume Networkのブロックチェーン上では100以上のプロジェクトが開発を進めており、大規模なエコシステムを形成しつつあります。例えば、DeFiプロジェクトのEthenaや、モジュラー型ブロックチェーンのCelestiaなどが挙げられます。
RWA向けのブロックチェーンであるPlume Networkにとって、大きなユーザー基盤を持つプロジェクトと繋がりを持つことは重要です。100以上のプロジェクトがPlume Network上で開発していることは、今後のエコシステム拡大を期待させる要素だといえそうです。
Plume Networkは、RWAプロジェクトの開発を支援するために以下のプログラムを提供しています。
Plume Take Flight Programでは、Plume Network上でプロトコル構築を行うチーム向けに、様々な開発援助ツールやサービスを提供します。「take flight」とは「飛行機に乗って旅立つ」ことを意味し、プロジェクトの立ち上げを支援するプログラムとなっています。
具体例として、Plume Network上で開発をするプロジェクトは、大手監査サービスCertikに監査を受ける際に、料金の15%割引が適用されるといったものがあります。その他にも、インフラ・コンプライアンス・オラクル・マーケティングなど様々なジャンルに渡って優遇を受けられるようです。
Plume Take Flight Programに参加希望のプロジェクトは、事前にPlume Networkに申請をする必要があります。その後、デューデリジェンスが終了して適格と判断された申請者には、Plume Take Flight Programの下でのインセンティブの利用方法が通知されるようです。
Plume Aviation Academyは、より直接的な支援を受けられるプログラムです。Plume Networkの活用、あるいはPlume Networkへの移行を考えている既存のプロジェクトや、新しくRWAプロジェクトを始めたいチームなどが応募できます。
同プログラムに選出されたプロジェクトは、Plume Networkの専任メンターと隔週で面談してKPIの進捗確認を行うことができます。またアドバイスや開発サポートを受けられるだけでなく、設定されたマイルストーンに基づいて助成金を受け取ることも可能なようです。
RWA(リアル・ワールド・アセット)は、仮想通貨(暗号資産)業界において急速に台頭している分野のひとつです。世界最大規模の資産運用会社の1つであるブラックロックも、RWAファンドを立ち上げたり、RWA企業に出資を行ったりするなど、強い関心を示しています。
このようなRWAトレンドのなかで、Plume Networkはリーダーとしての位置を確保できるかが勝負どころとなります。これからの動向に注目していきましょう。
作成日
:2024.08.05
最終更新
:2024.08.25
元証券会社勤務。2017年から仮想通貨に投資し、バブルとどん底の両方を経験する。2020年からは海外スタートアップや仮想通貨関連のライターとして独立。海外移住が趣味で、カナダ・オーストラリア・アメリカ・オランダなどを転々としている。
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