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sanctumとは?その仕組みや独自トークンINF(Infinity)の特徴を解説

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update 2024.06.13 08:08
sanctumとは?その仕組みや独自トークンINF(Infinity)の特徴を解説

update 2024.06.13 08:08

Solana(ソラナ)ブロックチェーン上で稼働するDeFiプロトコル「sanctum」に注目が集まっています。sanctumでは「Wonderland」と呼ばれるイベントを開催しており、このイベントに参加することでエアドロップを受け取れる可能性があるとして期待されています。

本記事では、sanctumの概要や独自トークンであるINF(Infinity)の特徴、sanctumの将来性などについて解説していきます。

sanctumとは

sanctumのロゴ

画像引用:sanctum

sanctumは、リキッドステーキングに特化したSolana上のDeFiプロトコルです。

通常のステーキングでは預け入れたトークンがロックされますが、リキッドステーキングでは預けたトークンと等価のリキッドステーキングトークン(LST)を受け取れます。このリキッドステーキングトークンは他のサービスで運用したり、送金したりできます。

sanctum上では仮想通貨(暗号資産)のSOL(ソラナ)などを預けることで、INF(Infinity)をはじめとするリキッドステーキングトークンを受け取れます。

sanctumはSolana上で稼働しているため、利用する際は「Phantom Wallet」「SolFlare」のようなSolana対応のウォレットが必要です。

sanctumのロイヤルティプログラム「Wonderland」

Wonderlandのトップ画像

画像引用:sanctum

sanctumは2024年4月30日、ゲーミフィケーション(ゲーム以外の物事にゲーム要素を応用すること)を取り入れたロイヤルティプログラム「Wonderland」を開始しました。本記事執筆時点(2024年5月21日)では、以下18種類のいずれかのLSTを保有することで、各LSTに紐づいたペットを収集できる仕組みとなっています。

  • INF
  • bonkSOL
  • clockSOL
  • compassSOL
  • dSOL
  • hSOL
  • hubSOL
  • jucySOL
  • JupSOL
  • laineSOL
  • lanternSOL
  • picoSOL
  • pwrSOL
  • stakeSOL
  • strongSOL
  • superSOL
  • pathSOL
  • vSOL
ペットの画像

画像引用:sanctum

LSTの保有量や保有時間に応じて経験値(EXP)が蓄積され、1SOL相当のLSTの場合は1分間に10EXPのスピードで蓄積します。経験値が蓄積するとペットのレベルがアップしていき、最大999までレベルアップする仕組みです。一定のレベルに達するとペットが進化し、最大3回進化します。ペットをレベルアップ・進化させることで、エアドロップにつながると期待されています。

point エアドロップとは

エアドロップとは仮想通貨の無償配布を指します。知名度向上などを目的として新規プロジェクトが実施する例が多く、仮想通貨をもらうには公式X(旧Twitter)をフォローすることなど一定の条件がつく場合もあります。

ペットをレベルアップさせるには、LSTを0.1以上保有する必要があります。保有しているLSTが0.1を下回ると、ペットが冬眠状態になり経験値を稼げません。

また、Wonderlandでは1週間で2〜3個のクエストがリリースされる予定で、ほかの参加者と一緒にクエストに取り組むと、経験値の蓄積スピードが早くなります。具体的にどれくらい早くなるかはクエストの種類やタイミングによって異なりますが、本記事執筆時点(2024年5月21日)では「クエスト1」が完了すると1日の間、通常の4倍のスピードで経験値がたまります。

Community Questsの画像

画像引用:sanctum

INFトークンの特徴

「INF(Infinity)」とは、SOLやLSTを預けることによって受け取れるsanctum独自のLSTです。INFは本記事執筆時点(2024年5月21日)で11.24%のAPYを提供しており、INFに紐づいたペット「Infinitie」も存在します。

Infinitieの画像

画像引用:sanctum

point APRとAPY

年間の獲得報酬量を表す単位には、主にAPRとAPYが用いられます。APRは複利を考慮せずに計算されますが、APYの計算では複利が考慮されます。そのため同じ報酬額でも、どちらを用いて表すかによって数値が変わります。単位に何を用いるかは取引所によってさまざまです。

INFトークンには、主に以下2つの特徴があります。

  • 複数のLSTをサポート
  • sanctum以外のプロジェクトでも運用可能

複数のLSTをサポート

INFトークンは複数のLSTをサポートしており、これによってsanctumにおけるLST同士のスワップが可能になることから注目されています。

これまでも多くのLSTが存在していましたが、流動性が確保されていないことなどを理由に、DeFiプロトコル上でLST同士をスワップするのが難しいという問題が発生していました。

一方、sanctumでは「Sanctum Infinity Pool」という仕組みを採用することでLST同士のスワップに対応しています。Sanctum Infinity Poolとは、プール内のすべてのLST間のスワップを可能にするマルチLST流動性プールで、複数のLSTを管理できるバスケットのようなものです。

point 流動性プールとは

流動性プールは、様々なDEX(分散型取引所)で利用できる機能です。仮想通貨の貯蔵庫であり、ユーザーの要請に応じて仮想通貨売買の相手方になるなどします。

sanctumでは数百万ものLSTに対応しており、その中には、以下のようなSOLのLSTも含まれます。

  • bSOL
  • bonkSOL
  • cgntSOL
  • compassSOL
  • dSOL

sanctum以外のプロジェクトでも運用可能

INFトークンに紐づいたペットを保有している場合、ほかのペットと同様に経験値が蓄積するだけでなく、受け取ったINFトークンを活用してsanctum以外のプロジェクトでも運用できます。本記事執筆時点(2024年5月21日)ではINFのみが、sanctum上で経験値を蓄積しつつ、sanctum以外のプロジェクトでも利益を狙えるLSTとなっています。

INFトークンをサポートしているプロジェクトは、以下のとおりです。これらのプロジェクトにデポジットすることによって、1SOL相当のINFに対して1分あたり10EXPを蓄積できます。

  • Armada
  • Kamino
  • MarginFi
  • Meteora
  • Solend

X(旧Twitter)での評判

X(旧Twitter)での反応を見てみると「エアドロップ狙いでsanctumを始めた」という投稿があります。エアドロップに関する詳細はまだ明らかになっていないものの、期待が寄せられていることがうかがえます。

また、「エアドロップに期待してペットを18種類すべてそろえた」という投稿も見られました。ペットの種類によって受け取れる報酬が変わるとされていますが、具体的にどのような報酬をもらえるかはまだ明らかになっていません。1種類だけに集中してペットを保有して報酬を狙うのか、もしくは複数種類を保有するのかは、個人の戦略や判断に委ねられます。

sanctumの将来性

sanctumの将来性について、以下2つが挙げられます。

  • 有名な投資家による支援
  • 育成要素やペットのアップデート

有名な投資家による支援

sanctumは4月4日、有名な仮想通貨(暗号資産)投資企業であるDragonflyが主導する投資ラウンドにて、610万ドル(2024年5月21日時点で約9億5,000万円)を調達したことを発表しました。これらの資金を利用し、2024年はLSTとInfinityの開発に注力する意向を示しています。

point 投資ラウンドとは

資金調達ラウンドとも呼ばれ、プロジェクト開始直後のベンチャー企業などによる資金調達を指します。規模が年々拡大し、1回の投資ラウンドで100億円を超える資金調達をする例もあります。ベンチャーキャピタルなどが資金提供に応じています。

育成要素やペットのアップデート

sanctumによるイベントWonderlandは2024年5月21日現在、シーズン1となっています。ペットの育成を早めることにつながるクエストの数も、現時点ではあまり多いとはいえませんが、シーズンが進むにつれて育成要素のアップデートが期待されています。さらに、ペットの種類が追加される可能性もあります。

育成要素やペットが今後アップデートされれば、さらなる人気を集めるかもしれません。

sanctumの使い方

sanctumでSOLを預け入れ、INFを入手する手順について解説します。

手順1

以下のリンクをクリックし、sanctumの公式ページにアクセスします。

手順2

「Connect Wallet」をクリックします。

sanctumのトップページ
sanctumのトップページ

手順3

接続するウォレットを選択します。今回は、Backpackウォレットを接続する方法を例にして解説します。

「Backpack」をクリックすると自動的にウォレットが立ち上がるので、画面に沿って接続してください。

ウォレットの選択画面

手順4

ウォレットを接続できたら、SOLを預け入れていきます。預け入れるSOLの数量を入力したら、「Deposite into Infinity Pool」をクリックします。

SOLの預け入れ画面
caution レベルアップには0.1以上のLSTが必要

経験値(EXP)を獲得してペットをレベルアップさせたい場合、LSTを0.1以上保有する必要があります。保有しているLSTが0.1を下回ると経験値は稼げないため、必ず0.1以上のLSTを保有するようにしましょう。

手順5

ウォレットが立ち上がるので、取引内容を確認して「Approve」をクリックします。

トランザクション承認画面
トランザクション承認画面

手順6

取引が完了すると、画面上に「Completed!」と表示されます。

SOL預け入れ完了後の画面

手順7

INFを入手できたら、画面右上にある経験値(EXP)が自動で増え、ペットがレベルアップしていきます。

INF入手後のsanctumのトップページ
INF入手後のsanctumのトップページ

sanctumは先行者メリットのあるプロジェクト

sanctumが開始したWonderlandでは、LSTの保有時間に比例して経験値が蓄積する仕組みとなっており、先行者のメリットが大きいプロジェクトといえます。

しかし、報酬の具体的な内容はまだ明らかになっていません。sanctumの内容や仕組みを十分に考慮した上で、参加のタイミングや保有するLSTの種類を決めたほうがよいでしょう。


Date

作成日

2024.05.30

Update

最終更新

2024.06.13

Myforex編集スタッフー仮想通貨担当ー

2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。

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