作成日
:2023.10.23
2024.09.02 23:02
2022年11月に発生したFTXの経営破綻は、仮想通貨(暗号資産)業界に大きな衝撃を与えました。この事件をきっかけに、取引所の安全性に対する関心が高まっています。
当記事では、Zoomex(ズーメックス)の安全性に焦点を当てます。本記事を執筆するにあたり、Myforex編集部からZoomex担当者に問い合わせており、そこで得られた回答も踏まえて記載していきます。
Zoomex(ズーメックス)の安全性に関する項目を、以下の6つに分けて紹介します。
Zoomexは、シンガポールにオフィスを構えており、本拠地はケイマン諸島にあります。現状、オフィスはシンガポールのみですが、スタッフはシンガポール、台湾、日本、ドバイなどで活動しています。
下記の画像は、Zoomexのシンガポールオフィスの様子です。
画像引用:Zoomex
画像引用:Zoomex
オフィスはシンガポールにありますが、シンガポールの仮想通貨(暗号資産)ライセンスは取得していません。Zoomexの公式サイトによると、現在シンガポール居住者の口座開設は受け付けておらず、シンガポール向けに事業展開していないことがわかります。
また、オフィスの住所は公開されていませんが、海外取引所の場合はめずらしくありません。大手取引所のBinance(バイナンス)やBitget(ビットゲット)のメインオフィスも、住所は非公開とされています。
ZoomexのCEO(最高経営責任者)は、Amos Zirger氏です。2021年12月より、ZoomexのCEOとして活動しています。現在もシンガポールに在住しており、Zoomexの経営を牽引しています。
画像引用:LinkedIn
Zoomexは2021年に設立された、比較的新しい仮想通貨取引所です。デリバティブ取引に注力しており、USDT無期限契約やインバース無期限契約、コピートレードを提供しています。また、2024年3月からは新たに現物取引にも対応しました。
まだ新興の取引所ではありますが、ボーナスなどを獲得できる多彩なキャンペーンを開催し、注目を集めつつあります。仮想通貨コミュニティで有名なインフルエンサーとコラボし、ユーザー獲得に取り組んでいるのも特徴です。
また、スポンサー活動にも積極的です。サッカースペインリーグに所属する「ビジャレアルCF」や、Jリーグの「サガン鳥栖」のオフィシャルスポンサーを務めるなど、知名度の拡大を目指しています。
画像引用:サガン鳥栖公式Twitter
2023年9月には、三田紀房氏による人気漫画「インベスターZ」とのコラボを発表するなど、日本国内における知名度獲得にも注力しているようです。
Zoomexの事業規模は大きく、デリバティブ取引において、世界でも上位の取引高を記録しています。2024年7月23日時点におけるCoinMarketCapの情報によると、1日あたりのデリバティブ取引高は約2兆4,730億円を記録しており、全ての取引所の中でも12番目の規模を誇ります。
Bybit(約2兆8,870億円)などには劣る規模ですが、日本でも知名度のあるBitget(約2兆4,150億円)よりも、大きなデリバティブ取引高を持っていることがわかります。
2022年11月、FTXの経営破綻が起こり、顧客資金の不正使用が発覚しました。これにより、CEX(中央集権型取引所)への信頼が揺らいでおり、顧客資産の保有状況に注目が集まっています。
この問題の解決方法の一つとして、PoR(プルーフ・オブ・リザーブ)が注目されています。監査書類ではないため、あくまで参考程度の扱いですが、導入する取引所が増えています。
PoRは、英語のProof of Reserve(プルーフ・オブ・リザーブ)の頭文字を取った略称で、日本語で「準備金の証明」と訳されます。取引所が十分な準備金を保有していることを証明するために利用されます。具体的には、取引所が第三者の監査機関に調査を依頼し、監査結果を公開します。
しかし、Zoomexは当記事執筆時点(2024年7月23日)で、プルーフ・オブ・リザーブを公開していません。公開に向けて準備中としていますが、情報が公開されていないため、準備金に関する実態はわからない状況です。
Zoomexによると、ユーザー資金の管理は安全を最優先し、資金の不正使用を排除するとしています。また、顧客の資金はマルチシグ機能やコールドウォレットとホットウォレットを採用し、管理しているとのことです。
また、Myforex編集部でZoomexに直接確認したところ、「業界最高水準のマルチシグネチャとコールドウォレットを採用して、顧客預かり資産を保護しています」との回答が得られました。
コールドウォレットとは、インターネット環境に接続していないウォレットを指します。一方、ホットウォレットはインターネットに接続しており、仮想通貨の送受信に便利な一方でセキュリティがやや弱くなります。ウォームウォレットは、この2つのウォレットの中間に位置します。
ウォレットから仮想通貨を送金するには、秘密鍵を持つユーザーの署名が必要です。マルチシグウォレットは、複数のユーザーの署名を必要とするウォレットで、その分だけ安全性が高くなります。
取引所の安全性を判断する上では、外部評価も重要です。外部機関による、Zoomexの評価をご紹介します。
Zoomexは、米国とカナダのMSBライセンス、米国のNFAライセンスを取得しています。これは取引所を運営するために必要なライセンスであり、少なくとも米国とカナダでは一定の安全性が認められたと判断できます。
なお、Zoomexのオフィスはシンガポールにありますが、シンガポール居住者向けに事業を展開していません。そのため、シンガポールの仮想通貨ライセンスは取得していない状況です。
仮想通貨の総合情報サイトとして、CoinMarketCap(コインマーケットキャップ)とCoinGecko(コインゲッコー)の2サイトが挙げられます。
CoinMarketCapでは、流動性をはじめとした複数の要素をもとに、デリバティブ取引所をランク付けしています。2024年7月23日時点におけるCoinMarketCapの情報によると、Zoomexは95社中16位にランク付けされています。
なお、CoinGeckoではZoomexの情報が掲載されておらず、現状ではランク付けされていません。
Zoomexは、世界的に有名なブロックチェーンセキュリティ企業Hackenのセキュリティ監査に合格したことを、2024年7月16日に公表しました。Hackenは2017年に設立され、Binance、NEAR、1INCH、DAO Makerなど、仮想通貨業界の主要プレイヤーの監査も手がけている企業です。
画像引用:Zoomex
Zoomexは、取引環境のセキュリティ機能、顧客データのプライバシー保護、取引所全体の安定性など、幅広いセキュリティ対策を講じています。今回の監査合格は、これらの対策が一定の水準に達していることを示すものだと言えるでしょう。
Zoomex(ズーメックス)は、デリバティブに注力している取引所です。デリバティブ取引では、レバレッジをかけた取引ができるため、仮想通貨(暗号資産)の価格変動により強制ロスカットされる可能性があります。急激な値動きが発生すると、口座残高よりも大きな損失が発生する場合もあります。
しかし、Zoomexでは、ゼロカットシステムを採用しているため、損失は口座残高に限定されます。
ゼロカットシステムとは、トレーダーが口座残高以上に損失を被らないという仕組みです。例えば、口座にある100万円でトレードを行い、結果的に130万円の損失が発生したと仮定します。この場合、30万円は切り捨てとなり、100万円の損失として扱われます。
このマイナスの30万円は、Zoomexが積み立てている保険基金(Insurance Fund)から補填されます。
トレーダーが強制ロスカットされた際、残高はいつもマイナスになるわけではなく、資金が残る場合もあります。この残った残高は保険基金に積み立てられ、マイナス発生時の損失補填に使用されます。
つまり、損失の最大額は口座残高までに限定されるため、リスク最大値を事前に把握できます。ロスカットされると損失が出ることに変わりありませんが、追加証拠金(追証)を支払う必要はないので、安心してレバレッジ取引ができるでしょう。
Zoomex(ズーメックス)の利用を検討している人なら、同じように利用検討中の人や利用者からの評判も気になるのではないでしょうか。
そこで、2023年4月〜2023年9月の半年間を中心に、Zoomexに対する日本ユーザーの評判・口コミを調査しました。良いものと悪いものに分けて紹介します。
まずは、良い評判・口コミを4つ紹介します。
中でも、キャンペーンやボーナスに関する口コミが大半を占めており、多くのユーザーが魅力的に感じていることがわかります。
Zoomexではトレード大会や報酬がもらえるイベントなど、多彩なキャンペーンを開催しており、口コミの多くを占めています。2023年7月には、賞金総額700万ドル(約10億円)の取引大会も開催され、話題になりました。
2023年10月19日時点では、賞金総額最大40万 USDTの取引チャレンジなどが開催されています。
Zoomexの口コミでキャンペーンと並んで多い話題が、入金ボーナスに関するものです。
Zoomexでは、新規口座登録や取引額・取引日数などに応じて5〜10 USDTのボーナスを受け取れます。また、期間限定で、より高額なボーナスがもらえるキャンペーンも頻繁に開催されます。
ボーナスは取引の証拠金や損失の穴埋め、取引手数料に利用可能です。ボーナスを使えば自己資金を使わずに、デリバティブ取引で利益を得ることもできます。
2023年10月19日時点では、200 USDTの初回入金ボーナスが受け取れる、暗号資産決済サービスSlashとのコラボ企画などが開催されています。Zoomexの利用を検討している方は、お得なボーナスがもらえるキャンペーンもチェックしてみるとよいでしょう。
Zoomexのデリバティブ取引では、最大150倍のレバレッジをかけられます。先述のボーナスを活用して、ハイレバレッジの取引を楽しむという声もありました。
なお、bitFlyerやDMM Bitcoinなどの国内取引所では、レバレッジは2倍までに規制されています。
取引所 | 最大レバレッジ |
---|---|
Zoomex | 150倍 |
Bybit | 100倍 |
Bitget | 125倍 |
bitFlyer | 2倍 |
DMM Bitcoin | 2倍 |
GMOコイン | 2倍 |
Zoomexのアプリは見やすく使い勝手がよいという口コミも多くありました。他の取引所に比べて動作も早く、ストレスなく操作できるという評価も見られます。日本語対応も充実しているため、安心して使えるでしょう。
良い評判・口コミに比べて数は少ないものの、下記のような悪い評判・口コミも見られました。
Zoomexが日本市場への拡大を積極的に行っていた2023年4月から5月ごろには、仮想通貨系のインフルエンサーによる宣伝が多くて怪しい、という口コミが複数ありました。Zoomexが広く認知された現在では、怪しいという意見はほぼ見られなくなっています。
Zoomexは出金手数料が高いという口コミが目立ちました。特に、USDT(ERC20)の出金で10 USDTの手数料がかかることに対する不満が多く見られます。
通貨 | 最低出金額 | 手数料(ガス料金) |
---|---|---|
BTC | 0.001 BTC | 0.0005 BTC |
ETH | 0.02 ETH | 0.005 ETH |
USDT
(ERC20)
|
20 USDT | 10 USDT |
USDT
(TRC20)
|
10 USDT | 1 USDT |
XRP | 20 XRP | 0.25 XRP |
EOS | 0.2 EOS | 0.1 EOS |
最低出金額
BTC | 0.001 BTC |
ETH | 0.02 ETH |
USDT(ERC20) | 20 USDT |
USDT(TRC20) | 10 USDT |
XRP | 20 XRP |
EOS | 0.2 EOS |
手数料(ガス料金)
BTC | 0.0005 BTC |
ETH | 0.005 ETH |
USDT(ERC20) | 10 USDT |
USDT(TRC20) | 1 USDT |
XRP | 0.25 XRP |
EOS | 0.1 EOS |
出金の際には、まとまった額での出金や、手数料の安いXRPなどに振り替えて出金すると良いでしょう。
ERC20はイーサリアム、TRC20はトロンの各トークン規格です。ERC20のUSDTは、イーサリアムのブロックチェーン上で発行・流通しているUSDTであることを意味します。また、TRC20のUSDTは、トロンのブロックチェーン上のUSDTです。ブロックチェーンは独自のトークン規格を採用しており、基本的にブロックチェーン間で互換性はありません。
2023年5月〜6月ごろには、ボーナスを狙って口座登録や入金した人から、「ボーナスが受け取れない」「有効期限が変更されていきなりボーナスが消えた」などの口コミが多くありました。
ボーナスが受け取れない原因として、ボーナス対象外であるVPNを利用していると見なされたケースが大半でした。VPNの利用に対して身に覚えのないユーザーから、不満の声が上がっていました。
現在ではこうした声は見られず、VPNや有効期限の問題は解決しているようです。
Zoomex(ズーメックス)は、2021年に設立された新興の仮想通貨(暗号資産)取引所です。口座開設や初回入金を条件としたキャンペーンを数多く実施しており、積極的にユーザーの獲得に取り組んでいます。
また、日本国内でのマーケティングにも力を入れており、国内での知名度も向上しつつあります。日本チームの人員も増員しており、今後も日本ユーザーにとって使いやすく安全な取引所を構築していくとのことです。
作成日
:2023.10.23
最終更新
:2024.09.02
2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。
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