Select Language

Galaxy DAOがホワイトペーパーを公開|GEMFOREXユーザーへの補償内容が明らかに

Galaxy DAOがホワイトペーパーを公開|GEMFOREXユーザーへの補償内容が明らかに

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2024.02.11 12:28
Galaxy DAOがホワイトペーパーを公開|GEMFOREXユーザーへの補償内容が明らかに

update 2024.02.11 12:28

2023年8月15日、海外FX業者のGEMFOREX(ゲムフォレックス)を買収したGalaxy DAO(ギャラクシーダオ)が、ホワイトペーパーを公開しました。2022年末にGEMFOREXで発生した未出金問題への対応が期待されており、多くのユーザーの注目を集めています。

ホワイトペーパーでは、GEMFOREXユーザーへの補償についても記載されています。今回のホワイトペーパーで明らかになった補償内容をまとめました。

8月1日付けでGEMFOREXの買収が完了

2023年8月1日にGEMFOREX(ゲムフォレックス)の事業は、完全にGalaxy DAO(ギャラクシーダオ)に引き継がれます。同日付でGemtrade LLCが保有するすべての権利およびユーザー情報は、Galaxy DAOに委譲されることになります。

以降はGEMFOREXの取引プラットフォームを使用できなくなります。

GEMFOREXが提示していた補償内容

現在、GEMFOREX(ゲムフォレックス)の公式サイトはGalaxy DAO(ギャラクシーダオ)のサイトに置き換えられており、GEMFOREXが提示していた補償内容やスケジュールは確認できなくなっています。

「https://web.archive.org」には、7月31日時点でのGEMFOREX公式サイトがアーカイブされており、最終更新日の内容を確認できます。

GEMFOREXが提示していた主な補償内容は以下の通りです。

  • 年5%の損害金をお財布口座に付与
  • サービス再開の目途が立ち次第一括出金

また、8月以降のスケジュールも示されていました。

  • 2023年8月1日〜15日:ホワイトペーパー公開予定
  • 2023年8月15日〜8月31日:出金遅延者への出金対応予定
  • 2023年9月1日〜30日:サービス再開目標

ホワイトペーパーの公開については予定通りといえるでしょう。しかし、ホワイトペーパーを見る限り、出金対応については不安の残る内容です。実際2023年8月31日までに出金対応は行われませんでした。次項ではホワイトペーパーで示されたGEMFOREXユーザーへの補償内容を紹介します。

GEMFOREXユーザーへの補償はGBONDで

Galaxy DAO(ギャラクシーダオ)が公開したホワイトペーパーでは、GEMFOREX(ゲムフォレックス)ユーザーへの補償についても記載されています。

元GEMFOREXユーザーにGBONDを発行

ホワイトペーパーによると、GEMFOREXユーザーに対して「GBOND(GEMFOREX Bond)」というトークンを発行するとしています。GBONDは、GEMFOREXから引き継いだ債権を管理するためのトークンで、市場での売買や譲渡はできないようです。

GEMFOREXが以前発表した予定では、2023年8月31日までに元GEMFOREXユーザーにGBONDを発行する予定でした。しかし8月31日を過ぎてもGBONDは発行されませんでした。いつGBONDにてユーザーへの補償が行われるのかは現状未定です。

GBONDは、未出金の資金額に応じた量が発行されます。GEMFOREXからGalaxy DAOのプラットフォームへ移行する際に、1GBOND=1ドルとして扱われるとしています。GEMFOREXの口座に1,000ドルの資金が残っている場合、1,000GBONDが発行されます。

point ホワイトペーパーとは

ホワイトペーパーとは開発チームが公開する文書であり、プロジェクトの全体像や将来像を示しています。ユーザーはホワイトペーパーを読み込んで、プロジェクトの成功可能性やリスク等を確認します。

GBONDのロック

GBONDはロックされた状態で発行されます。ロックを解除することで、ユーザーはGBONDを利用できるようになるようです。全額解除のみの対応となっており、発行されたGBONDの一部をロック解除することはできないとされています。

ロック解除は不可逆的なもので、一度解除すると再ロックはできないようです。加えて、GBONDのロックを解除した場合、Galaxy DAOが保有する債権の全額が決済されるとしています。

真意は不明ですがロック解除によって、未出金の資金を返還する義務がなくなるとも受け取れます。

ロックされたGBONDの機能

GBONDのロックを解除せずに保有した場合、年利5%(月利0.416%)のDDT(Delayed Damages Token)が付与されます。DDTは毎月付与され、1DDT=1ドルとして扱われます。

GEMFOREXは出金が完了していないユーザーに対して、年5%の損害金を支払うとしていました。DDTは損害金として付与されるトークンと考えられます。しかし、現時点でDDTの具体的な機能は示されていないため、法定通貨や他の仮想通貨と交換できるのかは不明です。

ロック解除されたGBONDの機能

ロック解除されたGBONDには、2つの機能があります。

USDCの借入機能

1つはUSDCの借入機能です。USDCはサークル社が発行するステーブルコインで、米ドルの入金に対して1対1で発行されます。

point ステーブルコインとは

ステーブルコインとは、価格の安定性を確保するため、特定の資産と価値が連動するように設計された仮想通貨(暗号資産)のことです。仮想通貨は、価格の上下動が激しいため、決済手段として実用性に課題があります。その課題を解決するためにステーブルコインが開発されました。

GBONDを預けることで、USDCの借り入れができます。Galaxy DAO内でのUSDCの借入限度額は5%となっており、1GBONDごとに0.05USDCを借り入れできるようです。今後さらに具体的な条件が示されると考えられますが、以下のような形でUSDCの借入限度額が変動する予定となっています。

借入金利については、今後発表されるホワイトペーパーで詳細が公開されるとしています。

日付
USDCの供給量
(総供給量)
借入限度額
2023年9月 100万USDC 5%
2023年10月 120万USDC 5.5%
2023年11月 140万USDC 6%
2023年12月以降
Galaxy DAOの
収益に応じて増額
Galaxy DAOの
収益に応じて増額

USDCの供給量(総供給量)

2023年9月 100万USDC
2023年10月 120万USDC
2023年11月 140万USDC
2023年12月以降 Galaxy DAOの収益に応じて増額

借入限度額

2023年9月 5%
2023年10月 5.5%
2023年11月 6%
2023年12月以降 Galaxy DAOの収益に応じて増額

stGBONDによる利息の支払い

2つ目の機能は、stGBONDによる利息の支払いです。ロック解除したGBONDをステーキングすると、stGBONDというトークンで年25%の利息がユーザーに支払われるようです。

ホワイトペーパーによると、stGBONDはポリゴンブロックチェーン上で発行されるとのことです。DEX(分散型取引所)やCEX(中央集権型取引所)を通じて、公的に取引できるとされています。

point 分散型取引所とは

分散型取引所とはブロックチェーン上で仮想通貨を売買できる取引所であり、中央管理者は不要です。分散型取引所を意味する「Decentralized Exchange」の頭文字をとってDEXとも呼ばれます。

また、stGBONDに以下のような機能を持たせることも検討しているようです。

  • Trade Planetsユーティリティトークン(PNT)へ交換
  • Galaxy DAOのローンチパッドへのアクセス
  • Galaxy DAOのガバナンスへの組み込み
  • Trade Planetsでの利用
  • エアドロップ抽選権

Trade Planetsとは、Galaxy DAOが運営する取引所です。仮にホワイトペーパー通り、stGBONDが公的に取引できるようになったとしても、どの程度の価値がつくかは不明です。

また、ステーキングしたGBONDを取り戻すためには、預け入れ期間中に獲得したstGBONDを返金する必要があるとされています。

2023年9月15日からGBOND関連サービスの提供が始まる予定

2023年9月15日からGBONDの残高確認ページの公開と、レンディング機能の提供が始まる予定です。

また2023年9月9日DiscordのアナウンスチャンネルにてGBONDの管理画面とされるスクリーンショットが公開されました。管理画面ではGBONDの保有状況やUSDCの借入状況などを確認できるようです。

GBOND管理画面

GEMFOREXユーザー向けのサービス

Galaxy DAOでは、元GEMFOREXユーザー向けのサービスも提供する予定としています。現状では、以下のようなサービスを検討しているようです。

  • Trade Planetsでのハイレバレッジ取引
  • より多くの取引銘柄の提供
  • 追加の取引商品へのアクセス

上記のサービスは海外FX業者では当たり前のサービスです。これらのサービスだけで実績のないTrade Planetsを利用したいと考えるトレーダーは少ないでしょう。

状況を悲観するGEMFOREXユーザー

ホワイトペーパーの公開を受けて、SNS上では諦めや怒りの声を投稿するGEMFOREX(ゲムフォレックス)ユーザーも見受けられます。やはり独自トークンではなく法定通貨での出金を希望していたユーザーが多かったようです。

Galaxy DAO(ギャラクシーダオ)のサポート窓口であるディスコード上でも、おおむね似たような反応が見られます。特に日本円での出金を望む声が多いようです。

stGBONDの交換が唯一の出金方法か

公開されたホワイトペーパーは、主にGBONDに焦点を当てた内容です。GBOND自体は債権を管理するためのトークンであり、法定通貨に換金することはできません。ホワイトペーパーでは、DDTやstGBONDについて説明されていますが、DDTについては具体的な用途が不明です。

現状では、法定通貨と交換できる可能性があるのはstGBONDだけです。しかし、stGBONDもGEMFOREX(ゲムフォレックス)に預けていた資金に見合う価値がつくかどうかは不明です。法定通貨での出金を望む声も多く、GEMFOREXユーザーにとっては期待外れの結果となりました。

今後もホワイトペーパーや公式サイトを定期的に確認して、情報をチェックする必要があるでしょう。


Date

作成日

2023.08.16

Update

最終更新

2024.02.11

Myforex編集スタッフーFX担当ー

短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

メタマスク(MetaMask)のエアドロップ確認機能とは?特徴や使い方を解説

分散型ウォレットのメタマスク(MetaMask)に、エアドロップ確認機能が追加されました。これにより、エアドロップの受け取り資格の有無を、メタマスク上で簡単にチェックすることが可能になっています。当記事では、エアドロップ確認機能の特徴や、対応しているブロックチェーン、使い方を解説します。
update2024.04.26 21:00

仮想通貨BBの将来性は?ビットコイン向けリステーキングチェーンBounceBitについて解説

仮想通貨(暗号資産)BBは、レイヤー1ブロックチェーンBounceBitのネイティブトークンです。BounceBitは、ビットコイン(BTC)をリステーキングできるインフラとして機能します。
update2024.04.25 20:00

セービングとステーキングの違いとは?仕組みや利率・やり方を解説

仮想通貨(暗号資産)を運用する代表的なサービスとして「セービング」と「ステーキング」があります。よく似た両者には、どのような違いがあるのでしょうか。当記事では、セービングとステーキングの違いや仕組み、利率、やり方などを解説します。
update2024.04.25 19:30

Zoomexがプレイ金額杯を開催!To The Moonをプレイして総額17万円相当の賞金・特典を獲得

Zoomex(ズーメックス)が、プレイ金額杯の開催を発表しました。To The Moonをプレイしてランキングに入賞すると、総額17万円相当の賞金・特典を獲得できます。キャンペーンは、2024年4月30日午前9時(日本時間)までです。
update2024.04.23 20:00

BigBossが新規ユーザー向けの入金ボーナスを提供!最大1万3,700ドルを付与

海外FX業者のBigBossが入金ボーナスの提供を開始します。今回のボーナスプログラムでは累積入金額によって付与率が変化し、最大1万3,700ドルが付与されます。入金ボーナスの付与条件や対象、注意点などをまとめました。
update2024.04.22 20:30

ThreeTraderが3周年を記念したキャンペーンを開催!

海外FX業者のThreeTraderが、3周年を記念したキャンペーンの第一弾を開催しています。キャンペーン期間中に本人確認審査を完了、または初回入金を行うと合計20ドルのキャッシュバックを受け取れます。
update2024.04.19 21:00

Bybitの新ローンチパッドに仮想通貨PBUXが登場!参加方法やPlaybuxの独自トークンについて解説

Bybitのローンチパッドに仮想通貨PBUXが登場します。PBUXは、エンターテインメントWeb3.0プラットフォーム「Playbux」の独自トークンです。計測開始日時は2024年4月18日午前9時からです。
update2024.04.18 21:00

XS.comが賞金総額100万円のデモトレード大会「Lucky Contest」を開催!

海外FX業者のXS.comが、2024年4月29日よりデモトレード大会「Lucky Contest」を開催します。上位5名などには総額100万円の賞金が贈られます。
update2024.04.17 20:00

仮想通貨OMNIの将来性は?ロールアップを統合するレイヤー1ブロックチェーンについて解説

仮想通貨OMNIは、イーサリアムのロールアップを統合するブロックチェーン、Omni Networkのネイティブトークンです。Omni Networkを使用すると、イーサリアムの流動性とユーザーにアクセスできるグローバルアプリケーションを構築できます。
update2024.04.16 21:00

メタマスクにリップル(XRP)は送金できる?メタマスクの対応ブロックチェーンについて解説

メタマスク(MetaMask)は、複数の仮想通貨(暗号資産)を管理できる人気の高い仮想通貨ウォレットですが、メタマスクにリップル(XRP)は送金できるのでしょうか。
update2024.04.16 20:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル