作成日
:2023.06.01
2024.06.06 11:52
出金遅延問題で注目されていたGEMFOREX(ゲムフォレックス)は、2023年5月31日にサービス停止を発表しました。なお、それまで進められていた定額出金や分割出金も一時停止となります。
発表があったのも、サービス停止となるのも5月31日です。
突然のサービス停止を受け、ユーザーの間でも動揺が広がっています。サービス停止の背景やユーザーへの影響などをまとめました。
5月31日現在、GEMFOREX(ゲムフォレックス)の公式サイトでは、トップページに「【重要】サービス停止のお知らせ」というタイトルが表示されるのみで、銘柄や口座タイプなどのコンテンツは確認できなくなっています。
トップページには、サービス停止の詳細に関するページへのリンクが設置されており、そこから詳細を確認することができます。
なお、トップページ右上の「ログイン」をクリックすることで、マイページへのログインはできます。しかし、サービスが停止されているため口座開設や入金などの操作はできないようになっています。
もともと、上記画面には「入金」などのボタンがありましたが、それらがなくなっている状態です。
GEMFOREX(ゲムフォレックス)ではサービス停止の理由を、資金繰りの悪化と説明されています。資金繰り悪化の理由については、以下が同時期に発生したこととされています。
このタイミングでサービス停止した理由については、以下のように説明されています。
新しい経営陣と協議の結果、このままサービスを継続させる事より、まず、この事への解決を進める事が先決と考え、2023年5月31日(水)にサービスを一時停止とさせて頂く事になりました。加えて、SNSなどのネット上で事実と異なる噂を拡散し、集団で弊社を倒産に追いやる行為に対する一時的な休止でもございます。
今後につきまして GEMFOREX - より引用
一般的に公式によるアナウンスは信憑性が高いと考えられます。ただし今回の状況においては、上記内容を事実として受け取って良いか、判断は難しいでしょう。
Myforexでは、口座転売や決済会社の持ち逃げなどについて、具体的事実は確認できておりません。また、今後のM&Aによる事業継承の可能性について、一般的な理解をもとに考えると、あまり高くはないとの推測もできるでしょう。
サービス停止によって多くのユーザーが影響を受けることが予想されます。6月1日時点でユーザーに影響を与えそうな事項をまとめました。
GEMFOREX(ゲムフォレックス)は5月31日より、新規取引を停止することを発表しています。現在保有中のポジションについては、6月30日までに決済するようアナウンスされているので、未決済ポジションがある方は早めにクローズした方がよいでしょう。
しかし現在MT4・MT5のスマホアプリではログインができないと公式サイトで発表されているため、PC版かWebアプリ「Webトレーダー」を利用する必要があります。
参考として、どのツールからアクセスができるかを調査しました(2023年6月1日時点)。
MT5のWindows版デスクトップアプリへは、アクセス可能でした。
ただし、接続できるサーバーは以前よりも制限されております。
MT5のWebトレーダーへもアクセス可能でした。
なおWebトレーダーとは、Webアプリケーション版の取引ツールです。別途アプリをダウンロードすることなく、ブラウザからアクセスできます。
GEMFOREXの場合、「https://gemforex.com/platform/gem-mt5-webtrader.php」からアクセスできます。
iOS版のMT5アプリで「gemforex」「gemtrade」と入力しても、候補がヒットしない状況でした。
また、Andoroid版のMT5アプリで「gemforex」「gemtrade」と入力しても、何もヒットしませんでした。
MT4のWindows版デスクトップアプリへは、アクセス可能でした。
MT4のWebトレーダーへもアクセス可能でした。
GEMFOREXのMT4版Webトレーダーへは、「https://gemforex.com/platform/gem-mt4-webtrader.php」からアクセスできます。
iOS版のMT4アプリでは、「gemforex」「gemtrade」と入力しても、候補がヒットしない状況でした。
Andoroid版のMT4アプリについて、5月31日の正午時点では「Live3」のサーバーは表示されるという状況でした。
しかし、6月1日時点では「gemforex」「gemtrade」と入力しても、何もヒットしませんでした。
以降では、GEMFOREXからの発表の中から、ユーザーに大きく影響しそうな点をまとめます。
GEMFOREXを運営するGemTrade LLCは、5月25日より事業継承の協議を進めています。今回発表された内容では、事業売却で得た資金をユーザーの預かり資産の出金に充当するとしています。
以前の発表では、未出金分を定額・分割出金で対応するとしていましたが、事業継承の詳細な計画が決まるまで、それらを停止するとしています。なお計画は、なるべく早い段階で発表される予定です。
また、遅延損害金については、従来の発表通り出金申請後、30日経過したユーザーに対して、年5%の利率でお財布口座に反映すると発表しています。出金申請分以外の預かり資金については、2023年7月1日以降、出金申請分と同様年5%の利率で月末にお財布口座に反映される予定です。
2023年6月7日現在、出金申請は停止されているため、出金申請をしていない方の遅延損害金反映は7月1日以降となります。出金申請は2023年8月1日以降に開始されるようになる予定です。
今後の進捗は、先述の「今後につきまして」ページで発表するとしています。具体的なサービス再開の時期については、M&A完了予定の8月1日以降になるようです。今後は以下の流れで、対応を進めるとしています。
GEMFOREXはサービス再開の目処が立ち次第、出金遅延分をまず全額返金した後に、サービスを再開するとしています。
7月1日より、サービス停止に伴う損失相談窓口が設置されました。GEMFOREXは個別に取引状況を判断した上で補填の可否を判断するとしています。損失補填相談窓口のメールアドレスは以下の通りです。
相談の際にはアカウント情報が必要になります。メールに必ず以下の項目を記入しましょう。
上記のメールアドレスは損失補填相談専用の窓口です。その他の問い合わせについては、次項で紹介する窓口に相談する必要があります。
損失補填以外の問い合わせについては、GEMFOREX公式サイトにある「今後につきまして」と題したページの「本件に関する窓口」に記載されている下記のアドレスに連絡する必要があります。
損失補填以外の問い合わせについては、GEMFOREXのコンプライアンス部門が対応するとしています。問い合わせへの返信期間は5営業日前後となっています。以下はGEMFOREXの「今後につきまして」のページです。
前述のとおりGEMFOREX(ゲムフォレックス)は、サービス休止となりました。サービス停止に至るまでにどのような経緯があったのかを簡単にまとめます。(*1)
(*1)GEMFOREXから発表された内容を中心にまとめております。
GEMFOREX公式ページ上にあるお知らせによると、GEMFOREXの出金遅延は2022年12月初旬より発生していました。
GEMFOREXは改善に向けて取り組んでいるとし、状況をユーザーに報告していました。一時は、2023年2月中には通常通りにサービス提供ができる予定とされておりましたが、それが実現せず、ユーザーの不安と不信感を増幅させました。
2023年4月27日、GEMFOREXの公式Twitterアカウントが前触れなく削除されました。
画像引用:Twitter(@FX_GEMFOREX_)
出金遅延問題が未解決のなか、公式アカウントが消えたことでSNSでは、様々な憶測が飛び交います。サーバーメンテナンスやゴールデンウィークによるサービス制限を控えているだけに、不透明性と不安を訴える投稿が目立ちました。
その数日後、出金対応が遅くなっているユーザーに対して、遅延金を支払うとの発表がされます。またLP審査中ユーザーへは、GEMFOREXが自社の立て替えで返金するとの方針も示されます。しかし、慎重な姿勢を崩さないユーザーが多数派という状況でした。
FXにおけるLP(リクイディティ・プロバイダー)は、それぞれのFX会社がリスクヘッジのためにカバー取引を行う銀行などの金融機関です。またFX会社は、LPから提示された為替レートを基に、顧客にレートを提示しています。
2023年5月15日、GEMFOREXと決済代行会社との間にトラブルが発生していたと、発表されました。トラブルは2件あり、その内容はそれぞれ以下のとおりです。
いずれも2022年後半の出来事であり、GEMFOREXの資金繰りを悪化させたとされています。
2023年5月25日、GEMFOREXを運営するGemTrade LLCが全事業を売却することを発表します。M&Aによって通常通り出金が再開されるのかと、ユーザーの注目を集めました。
LLCは日本の合同会社に相当すると考えられるため、「株式を発行できないのでは?」という意見や「交渉提示金額が高すぎるのでは?」など、発表内容に疑問を感じたユーザーも少なくないようでした。
2023年5月30日、GEMFOREXへの銀行入金が利用できない状態となりました。
システム障害などの可能性もありますが、ユーザーが警察や弁護士を通じて働きかけた可能性も考えられます。具体的な届け出の内容は不明ですが、SNS上では警察に被害届を提出したことを報告するユーザーも複数見受けられました。
そして2023年5月31日、サービス停止がトップページで発表されました。
2023年6月3日、GEMFOREXの公式Twitterアカウントが新規アカウント(@GemTrade_LLC)にて再開されました。アカウント再開の経緯としては、SNS上で虚偽の情報や債権回収のための脅迫行為をするユーザーに対処するため、そして正しい情報を知らせるためとしています。
またM&A協議に影響を及ぼすため、サードパーティや新聞社等への通報を止めるよう喚起していますが、真偽のほどは不明です。公式Twitterアカウントでは、問い合わせを受け付けておらず、サービス停止に関する情報は公式サイトで更新される模様です。
2023年6月30日、サービス停止時に発表されていた通り、取引停止が停止されました。当初は30日いっぱいで停止されるとされていましたが、日本時間の30日午前9時にMT4・MT5での取引が停止となりました。
GEMFOREXによると、MT4・MT5のサーバー時間と日本時間を混同していたことが、予定より早く取引が停止された原因としています。保有中のポジションについては、7月1日より順次強制決済が執行されるとしています。
SNS上では、状況を悲観するユーザーの投稿が見受けられます。具体的には、以下のような旨の投稿がありました。
ここ半年ほど、出金遅延問題で注目を集めていたGEMFOREX(ゲムフォレックス)ですが、未だに全額返金の目途は立っていない状況です。またサービス停止発表の前日までボーナスメールを送っていたという情報も複数見受けられました。
GEMFOREXは、サービス停止直前までボーナスを提供していた件について、直前までサービスを停止するつもりはなかったとしています。
しかしM&A自体が架空のもので、自作自演という声も複数あるようです。あらかじめ逃げるためのシナリオが描かれていたのでしょうか。何が事実かの判断が難しい状況であり、今後も不透明な展開となると考えられます。
作成日
:2023.06.01
最終更新
:2024.06.06
短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。
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