Select Language

仮想通貨BETHとwBETHの使い道を解説

仮想通貨BETHとwBETHの使い道を解説

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2024.01.01 07:24
仮想通貨BETHとwBETHの使い道を解説

update 2024.01.01 07:24

イーサリアムがPoSに移行してから、ETHのステーキング需要が高まり続けています。特に、ステーキングするともらえるリキッドステーキングトークンに注目が集まっています。

Binance(バイナンス)はリキッドステーキングトークン「BETH」を発行しており、一定のシェアを獲得しています。また、2023年4月にwBETHを発表しました。ステーキング報酬を受け取りながらDeFiなどで運用できるのが特徴です。

本記事では、仮想通貨BETHとwBETHの特徴や使い道、運用方法などを解説します。

仮想通貨BETHとは?

仮想通貨(暗号資産)BETHの特徴は以下の通りです。

ETH2.0のリキッドステーキングトークン

仮想通貨BETH(Beacon ETH)はイーサリアムのリキッドステーキングトークンで、大手取引所のBinance(バイナンス)が発行しています。

point リキッドステーキングとは

リキッドステーキングは、ステーキングした仮想通貨と同額の代替トークン(リキッドステーキングトークン)をもらえるサービスです。ETHをステーキングするには、ブロックチェーンにETHを預け入れます。そして、預けている間はETHを他の用途に利用できません。この不便さを改善するために登場しました。

BinanceでETHをステーキングすると、ステーキングしたETHと同額のBETHが配布されます。そして、BETH保有量は毎日計測され、保有量に応じてステーキング報酬が分配されます。なお、ステーキングのAPR(年間利回り)は変動制であり、イーサリアムネットワークに依存します。

仮想通貨BETHの仕組み

BETHは保有以外にも使い道があり、現物市場で売買したりBinance暗号資産ローンの担保として活用したりできます。

なお、新たにwBETHがリリースされて以降、BETHはBinanceの外部に出金できないようになっています。

少額でもステーキングできる

イーサリアムでステーキングするには、32ETH以上を保有してノードを運用する必要があり、ハードルが高いです。

point ノードとは

ノードとは、ブロックチェーンのネットワークを構成するコンピュータ(パソコンやサーバ、スマホなどを含む)を指します。ノードはブロックの検証だけでなく、取引情報の記録や情報伝達などの機能を提供します。

しかし、Binanceのリキッドステーキングを利用すれば、0.0001ETHからステーキングできます。資金が少なくても参加できるのがメリットです。

なお、Binanceだけでなく他の取引所でも、同様のサービスを提供しています。Bybit(バイビット)はLido(ライド)のstETHを使うサービスで話題となりました。

仮想通貨wBETHとは?

2023年4月24日、Binance(バイナンス)は仮想通貨wBETHを発表しました。

BETHのラップドトークン

仮想通貨wBETH(Wrapped Beacon ETH)は、BETHのラップドトークンです。wBETHもリキッドステーキングトークンであり、保有者は毎日ステーキング報酬を得られます。

point ラップドトークンとは

ラップドトークンとは、特定の仮想通貨の価値に連動するトークンです。例えば、ビットコインはビットコインブロックチェーン上で流通し、イーサリアムブロックチェーン上では使用できません。そこで、ビットコインと値動きが同じになるトークンを作って、イーサリアムブロックチェーン上で流通させます。これがラップドビットコインです。

両者の大きな違いは、運用方法の柔軟性です。BETHはBinance内で運用しますが、wBETHはBinanceの外部に出金してDeFiなどで運用できます。ステーキング報酬の受け取り方にも違いがあります。

仮想通貨wBETHの仕組み

両者の主な違いは、以下の通りです。

項目 BETH wBETH
対応チェーン ・BNBチェーン
・BNBチェーン
・イーサリアム
報酬の配布方法 ・BETHで報酬を配布 ・wBETHの価格上昇で配布
運用方法
・市場での売買
・流動性提供
・ローンチプール
・暗号資産ローンの担保 など
・市場での売買
・流動性提供
・DeFiでの運用 など

BETH

対応チェーン ・BNBチェーン
報酬の配布方法 ・BETHで報酬を配布
運用方法
・市場での売買
・流動性提供影
・ローンチプール
・暗号資産ローンの担保 など

wBETH

対応チェーン
・BNBチェーン
・イーサリアム
報酬の配布方法 ・wBETHの価格上昇で配布
運用方法
・市場での売買
・流動性提供
・DeFiでの運用 など

ステーキング報酬配布の仕組み

wBETHは、BETHと報酬配布の仕組みが異なります。

BETHの場合、Binance口座内の残高に応じてBETHが配布されます。一方、wBETHの報酬はトークンで毎日支払われるのではなく、wBETHの価値上昇という形で配布されます。

例えば、10BETHを10wBETHにラップ(交換)したとします。その後、時間が経過してステーキング報酬の累積が5%になったとします。すると、wBETHをBETHに戻す際の交換比率は1wBETH=1.05BETHになり、10wBETHを10.5BETHと交換できます。

つまり、報酬をトークンで毎日受け取るのではなく、wBETHをBETHに戻す際に受け取ります。

なお、Lido Financeが発行するstETHとwstETHも同じ仕組みです。stETHを保有するとstETHで報酬を受け取り、そしてwstETHはstETHとの交換比率によって報酬を得られます。

リキッドステーキングでのシェア率は第6位

当記事執筆時点(2023年5月25日)で、仮想通貨wBETHはリキッドステーキングトークンのシェアで第6位に位置しています。

仮想通貨wBETHのシェア

画像引用:DeFiLlama

現状、stETHの一強状態ではありますが、wBETHも一定のシェアを獲得しています。今後、DeFiでの運用が広がってシェアを拡大できるのか注目です。

仮想通貨BETHとwBETHの使い道

ここでは、仮想通貨BETHとwBETHの主な使い道を解説します。

BETHは主にBinance内で利用

仮想通貨BETHは、主にBinance(バイナンス)のプラットフォーム内で利用できます。

  • Binance口座で保有
  • 現物の売買
  • Liquidity Farmingで流動性提供
  • ローンチプール
  • 暗号資産ローンの担保

Binance口座で保有

仮想通貨BETHをBinanceで保有すると、イーサリアムのステーキング報酬が得られます。報酬を得るためには、以下のいずれかの場所でBETHを保有しなければいけません。

  • 現物口座
  • Simple Earn(flexible)
  • 暗号資産ローンの担保

なお、報酬は現物口座に配布されます。

現物の売買

仮想通貨BETHは、Binanceの現物プラットフォームに上場しています。また、Binance以外にも、OKXやDEX(分散型取引所)で取引できます。

point 分散型取引所とは

分散型取引所とはブロックチェーン上で仮想通貨を売買できる取引所であり、中央管理者は不要です。分散型取引所を意味する「Decentralized Exchange」の頭文字をとってDEXとも呼ばれます。

Liquidity Farmingで流動性提供

BETHは、BinanceのLiquidity Farmingでも利用できます。2023年5月現在、「BETH/ETH」と「BETH/USDT」のプールがあり、流動性を提供(流動性マイニング)すると報酬を得られます。

しかし、Liquidity Farmingに預けるとするとステーキング報酬を得られないので注意が必要です。

point 流動性マイニングとは

流動性マイニングとは、DEXなどに2種類の仮想通貨をペアで貸し出して流動性を提供することです。「イールドファーミング」とほぼ同義の言葉として使われます。流動性の提供と引き換えに独自仮想通貨を報酬として獲得できる一方、価格変動で損失を被ることもあります。

ローンチプール

ローンチプールとは、特定の仮想通貨をBinanceに預けると新規上場トークンがもらえるサービスです。過去には、ローンチプールの預け入れ資産にBETHが採用されたことがあります。

暗号資産ローンの担保

BETHは、暗号資産ローンの担保として活用できます。なお、BETHを担保に預け入れても、イーサリアムのステーキング報酬は継続して獲得できます。

wBETHはBinance外でも利用可能

wBETHの主な使い道として、以下が挙げられます。

  • 現物の売買
  • Liquidity Farmingで流動性提供
  • Binance外のDeFiで運用

wBETHはBETHと異なり、Binanceから出金してDeFiで運用できます。Curve FinanceやPancakeSwapでwBETHの流動性プールがあり、ステーキング報酬をもらいながら運用できます。

当記事執筆時点(2023年5月25日)で、wBETHはイーサリアムとBNBチェーンに対応しています。他のネットワークにも対応予定であり、運用先が広がる見込みです。

BinanceでBETHを運用する方法

Binance(バイナンス)でBETHをもらう方法、そしてBETHをwBETHにラップ(交換)する方法を紹介します。

ステーキングする方法

Binanceでステーキングする方法

以下の手順でETHをステーキングすると、BETHをもらえます。

  • Binanceにログイン
  • 「ETH Staking」のページにアクセス
  • 「Stake now」をクリック
  • ステーキングするETHの数量を入力
  • 入力内容を確認して「Stake」をクリック
  • 利用規約を確認して「Confirm」をクリック

画面の指示に従って手続きするとETHをステーキングでき、ステーキングが完了すると現物口座にBETHが入金されます。

BETHの保有数量は毎日計測され、数量に応じてステーキング報酬が配布されます。保有しているだけで収入を得られるので、簡単に運用できます。

ラップする方法

Binanceでラップする方法

BETHをwBETHにラップする方法は、以下の通りです。

  • Binanceにログイン
  • 「ETH Staking」のページにアクセス
  • 「Wrap BETH」をクリック
  • ラップするBETHの数量を入力
  • 入力内容を確認して「Wrap」をクリック
  • 利用規約を確認して「Confirm」をクリック

ETHをステーキングしたのと同じページで、BETHをラップできます。また、BETHのラップは手数料無料です。

wBETHを発行したら、Binanceの外に移動してDeFiなどで運用できます。ステーキング報酬を得ながらDeFiの報酬ももらえるので、効率的な運用ができます。

PancakeSwapでwBETHを運用する方法

2023年4月28日、PancakeSwapはBinance(バイナンス)のリキッドステーキングとの統合を発表しました。これにより、PancakeSwap上でwBETHを発行したり、流動性プールで運用したりできるようになりました。

ステーキングする方法

PancakeSwapでステーキングする方法 PancakeSwapでステーキングする方法

PancakeSwapでETHをステーキングする手順は、以下の通りです。

  • PancakeSwapにアクセスしてウォレットを接続
  • 「Earn」にカーソルを合わせて「Liquid Staking」をクリック
  • 通貨ペアを「ETH/WBETH」に設定して「Proceed」をクリック
  • ラップするETHの数量を入力して「Stake」をクリック

リキッドステーキングのページにアクセスして、指示に沿って手続きします。また、PancakeSwapでもwBETHへのラップは手数料無料です。

ラップが完了すると、wBETHを保有しているだけでステーキング報酬を得られます。さらに、ファーミングで追加の報酬ももらえます。

ファーミングする方法

PancakeSwapでステーキングする方法 PancakeSwapでステーキングする方法

wBETHのファーミング(イールドファーミング)は、以下の手順で行えます。

  • PancakeSwapにアクセスしてウォレットを接続
  • 「Earn」にカーソルを合わせて「Farms」をクリック
  • 検索窓に「wBETH」と入力して「wBETH-ETH」のプールを表示
  • 「Add Liquidity」をクリックしてLPトークンを作成
  • 「Stake LP」をクリックし、作成したLPトークンをステーキング

上記の手順でwBETHのファーミングができます。ただし、流動性を提供する前に、wBETHと同じ数量のETHを準備してください。

時間とともに報酬のCAKEトークンが配布されるので、好きなタイミングで出金しましょう。

Lidoの一強体制を崩せるか

リキッドステーキング市場はLidoの一強です。stETHの市場シェアは70%を超えており、今後も保有ユーザーの拡大が予想されます。

2023年5月25日現在、wBETHのシェア率は第6位です。今後、wBETHの運用方法が拡大することで、市場にどのような影響が出るのか注目です。


Date

作成日

2023.06.01

Update

最終更新

2024.01.01

Myforex編集スタッフー仮想通貨担当ー

2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨USUALの将来性は?RWA活用のステーブルコインプロトコルを解説

仮想通貨USUALは、ステーブルコインプロトコル「Usual」のガバナンストークンです。Usualは、BlackRockなどからRWA(現実資産)を集約してステーブルコインを発行し、その収益をコミュニティに再分配するプロトコルとして注目を集めています。
update2024.11.20 20:00

Milton Marketsが2024年11月より最大100%分入金ボーナスを開催

Milton Marketsで期間限定の100%入金分ボーナスキャンペーンが開催されます。当記事では100%入金分ボーナスの概要や、注意点を中心に解説していきましょう。
update2024.11.20 19:30

スマホ版MT4のやさしい使い方ガイド~iPhone&Androidの基本操作~

この記事では、優先的に押さえておきたいMT4アプリの機能を5つのグループにまとめ、iPhone版とAndroid版での使い方を解説します。「基本操作を手っ取り早く確認したい!」という方はぜひご活用ください。
update2024.11.20 19:00

ZoomexがクリプトバトルZを開催!毎週開催の取引大会で現物USDTやボーナスを獲得

2024年11月1日、海外取引所のZoomex(ズーメックス)が、取引大会シリーズ「クリプトバトルZ」を開催しました。ラウンドごとの特典総額は3,480ドル相当です。当記事では、クリプトバトルZの詳細や参加方法、注意点を解説します。
update2024.11.15 20:00

ゴールドラッシュXMは本当に儲かるのか?ほぼ破綻リスクゼロのEAの実力は

ゴールドラッシュXMのランディングページで謳われている「1ヵ月で取引資金が2倍に」、「破綻リスクはほぼゼロ」という宣伝文句に違わぬ実力が備えられているのか、フォワードテスト・バックテストを実施して検証しました。
update2024.11.14 20:30

Titan FXがブラックフライデーキャンペーンを開催!取引でキャッシュバックが付与

Titan FXが、2024年11月25日(月)からブラックフライデーキャンペーンを開催します。今回のキャンペーンでは、FX通貨ペア銘柄またはゴールドを1ロット取引するごとに500円のキャッシュバックが付与されます。
update2024.11.14 20:00

XMTradingが仮想通貨CFDのスプレッドを縮小!どのくらい狭くなったか検証

2024年10月25日にXMTradingが仮想通貨CFDのスプレッドを縮小しました。この記事では、BTCUSDとETHUSDのスプレッドの計測結果やほかのFX業者と比較した結果を解説します。
update2024.11.14 19:30

Milton Marketsが11月の1万円FXチャレンジとXリポストキャンペーンを開催!

Milton Marketsで、11月の1万円チャレンジが開催されます。この記事では、開催期間や上位入賞の条件、これまでの1万円チャレンジと変わった点などを解説します。
update2024.11.14 19:00

XMTradingがお歳暮プロモを開催!100%入金ボーナスを付与

海外FX業者のXMTradingが2024年10月15日から11月15日までお歳暮プロモを開催することを発表しました。キャンペーン期間中に対象口座へ入金すると、100%の入金ボーナスが付与されます。新規・既存ユーザーの両方が対象です。
update2024.11.12 19:30

Zoomexがあったか冬支度応援キャンペーンを開催!総額76万円相当のビットコインとAmazonギフト券がもらえる

Zoomex(ズーメックス)が、あったか冬支度応援キャンペーンを開催しました。各種条件をクリアすると、総額76万円相当のビットコインとAmazonギフト券を獲得できます。キャンペーン開催期間は、2024年11月19日〜11月25日までです。
update2024.11.07 19:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル