作成日
:2023.04.03
2024.02.17 14:52
2023年3月30日、Binance(バイナンス)はローンチプールの開催を発表しました。ローンチプールとは、ステーブルコインやBNBなどを預けることで、Binanceに上場予定の仮想通貨(暗号資産)を獲得できるサービスです。
今回のローンチプールでは、仮想通貨RDNTが対象となっており、開催期間は2023年3月31日から5月10日までの40日間です。なお、RDNTの現物は既にBinanceに上場しておりますので、報酬として入手したRDNTをUSDTに交換することもできます。
当記事では仮想通貨RDNTの特徴や、ローンチプールに参加する方法を解説します。
仮想通貨RDNTは、DeFi(分散型金融)関連プロジェクトのRadiantが発行する独自仮想通貨です。
Radiantは仮想通貨レンディングサービスであり、ブロックチェーンをまたいで仮想通貨を貸し借りできます。現在はアービトラムとBNBチェーンに対応しており、最終的に分散型オムニチェーンマーケットになることを目指しています。
オムニチェーンは、異なるブロックチェーン間で簡単に仮想通貨をやり取りできる技術です。現在でもクロスチェーンブリッジなどでブロックチェーン間の仮想通貨取引ができますが、オムにチェーンはよりシームレスな仕組みを実現します。
ユーザーは、Radiantを使って仮想通貨を貸し借りできます。貸し手は仮想通貨を預け入れて金利収入を得られ、借り手は、担保を預け入れて金利を支払うことで仮想通貨を借ります。
当記事執筆時点(2023年3月30日)で対応している仮想通貨は、アービトラム版でWBTC、DAI、USDC、EHT、USDTであり、BNBチェーン版でUSDC、BTCB、ETH、USDT、BNB、BUSDです。
イーサリアムを基盤とするDeFi関連サービスと比較して、Radiantは安価な手数料で利用できます。
RDNTはレイヤーゼロ(LayerZero)のOFT-20と呼ばれるトークン規格で発行される仮想通貨です。Radiantのガバナンストークンであり、DAOでの投票券として利用されます。
DAOは、Decentralized Autonomous Organizationの略で、日本語で「分散型自立組織」と訳されます。つまり、中央管理者が存在しなくとも、参加者の活動によって機能する組織を指します。中央集権型の組織と比較して民主的で透明性が高いと見なされており、ブロックチェーンの普及で広く採用されています。
また、流動性マイニングやレンディングの報酬としても使われます。ユーザーは任意の通貨ペアを預け入れたり、レンディングサービスを利用することでRDNTを獲得できます。
流動性マイニングとは、DEXなどに2種類の仮想通貨をペアで貸し出して流動性を提供することです。イールドファーミングとほぼ同義の言葉として使われることもあります。流動性の提供と引き換えに独自仮想通貨を報酬として獲得できる一方、価格変動で損失を被ることもあります。
Binance(バイナンス)のローンチプールは、仮想通貨を預けることで、Binanceに上場する通貨を獲得できるサービスです。今回のRDNTのローンチプールは、BNBを預けて参加する「BNBプール」と、TUSDを預けて参加する「TUSDプール」に分かれています。
BNBプールの概要は以下の通りです。
プール名 | BNBプール |
---|---|
預け入れる通貨 | BNB |
開催期間 | 2023年3月31日午前9時~5月10日午前8時59分(日本時間) |
報酬総額 | 12,000,000 RDNT |
TUSDプールの概要は以下の通りです。
プール名 | TUSDプール |
---|---|
預け入れる通貨 | TUSD |
開催期間 | 2023年3月31日午前9時~5月10日午前8時59分(日本時間) |
報酬総額 | 3,000,000 RDNT |
預けた通貨はいつでも払い戻せ、獲得した報酬はいつでも請求できます。気軽に利用できてリターンも見込めるサービスと言えるでしょう。
ローンチプールとローンチパッドは、どちらも新規上場トークンを獲得できるサービスですが、違いもあります。例えば、ローンチプールでは資産を預けるだけで新規上場トークンをもらえます。しかし、ローンチパッドでは保有するBNBで新規上場トークンを購入することになります。
Binanceのローンチプールで得られる報酬は、自分が預けた通貨量、全ユーザーが預けた通貨量、報酬総額の3つの要素で決まります。具体的には、以下のように計算されます。
報酬額 =
(自分が預けた通貨量 / 全ユーザーが預けた通貨量)× 毎日の報酬総額
報酬はプールごとに計算されます。BNBプールから得られる報酬を計算したい場合は、以下のように計算します。
BNBプールから得られる報酬額 =
(自分が預けたBNB量 / 全ユーザーが預けたBNB量)× 毎日のBNBプールの報酬総額
基本的には保有数量が多いほど有利になります。
ローンチプールの報酬は、各ユーザーのステーキング額に応じて分配されます。そのため、大きな金額を稼ぐためには、ある程度の元手を用意する必要があります。
また、プールのAPY(複利を考慮した年利)は常に更新される仕組みです。預け入れた時点でのAPYが適用され続けるわけではありませんので、注意しましょう。
ローンチプールの対象となったプロジェクトは、Binanceが一定水準以上と判断したものと考えられます。しかし、今後のことは誰にもわかりません。上場した通貨が思うように値上がりしない可能性も念頭に置いておくべきでしょう。
ローンチプールは、Simple EarnやDeFiステーキングのように常時利用できません。また、急に開催されるので、Binanceの発表をこまめにチェックしておく必要があります。
ローンチプールは、新規上場トークンを無料でもらえるお得なイベントです。興味がある人はSNSでBinanceをフォローするなどして、最新情報を見逃さないようにしたいですね。
Binance(バイナンス)のローンチプールに仮想通貨を預ける方法、報酬を受け取る方法、預け入れを途中解除する方法を紹介します。
以下のリンクからBinanceにログインします。
上部バナーの「Earn」にカーソルを合わせて「Launchpad」をクリックします。
スクロールすると、仮想通貨を預けられるプールが表示されます。利用したいプールの枠内にある「Stake Now」をクリックします。TUSDプールではTUSD、BNBプールではBNBを預けて新規上場通貨を獲得します。
「Stake」をクリックします。
預け入れたい通貨量を入力して「Stake」をクリックします。
画面右上に「Successfully staked」と表示されれば、預け入れの操作は完了です。
報酬の獲得は「Claim Rewards」から行えます。「Claim Rewards」は、獲得した報酬があると黄色になり、クリックできるようになります。
以下のリンクからBinanceにログインします。
上部バナーの「収益」にカーソルを合わせて「ローンチパッド」をクリックします。
スクロールすると、通貨を預けられるプールが表示されます。解除を行いたいプールの枠内にある「今すぐステーク」をクリックします。「今すぐステーク」ボタンがない場合は、該当するプールをクリックします。
「Redeem」をクリックします。
解除したい数量を入力して「Redeem」をクリックします。
画面右上に「redemption successful」と表示されれば、預け入れの解除は完了です。
特にBNBは、保有しているとBinance(バイナンス)での取引手数料の優遇などを受けられます。
そのため、「とりあえず持っている」という人も多いのではないでしょうか。ローンチプールは、そのような持て余したBNBを上手に活用する方法の一つですね。
作成日
:2023.04.03
最終更新
:2024.02.17
2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。
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