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IC Marketsが日本人の受け入れ再開!日本語にも順次対応予定

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update 2024.10.18 16:24
IC Marketsが日本人の受け入れ再開!日本語にも順次対応予定

update 2024.10.18 16:24

規制の厳しいオーストラリアの金融ライセンスを保有しているため、日本から撤退していたIC Markets(アイシーマーケッツ)が日本人の受け入れを再開しました。

IC Marketsは、狭いスプレッドと大手ブローカーならではの安心感が魅力の海外FX業者です。撤退から数年経っても、一部の根強いファンからはまたIC Marketsを使いたいという声が絶えないほど人気がありました。

現時点では公式サイトの日本語版も用意されておらず、ライブチャットの日本語サポートもないため、まだ注目度は高くありません。しかし、Myforex編集部がIC Marketsに取材したところ、「今後、日本語サポートを提供予定」という回答がありました。

IC Marketsが日本人受け入れを再開したことで、海外FX業者のシェア争いが激化する可能性もあります。

日本人受け入れ再開は2023年始め

IC Markets(アイシーマーケッツ)の日本人の受け入れは2023年初めに再開しました。日本から新規口座開設ページにアクセスすると、居住国として「Japan」が選択された状態の口座開設フォームが日本語で表示されます。

IC Markets新規口座開設ページ IC Markets新規口座開設ページ

日本語サービスの提供予定はあるか、再度の撤退のリスクはないかなど、気になる疑問をIC Marketsサポートチームに問い合わせてみました。

公式サイト日本語版・サポートの予定は?

日本人の受け入れが再開されてから日が経っていないので、公式サイトの日本語版は提供されていません。IC Markets公式サイトで選択できる言語には、すでに日本語が含まれているのですが、日本語表示を選択しても英語が表示されてしまう状態です。

IC Markets日本語版サイト IC Markets日本語版サイト

現在日本語化されているのは、新規口座開設ページなどごく一部のコンテンツに限られるようです。

Exness(エクスネス)やTitan FX(タイタンエフエックス)など、日本語対応の海外FX業者の中でもスプレッドの狭いブローカーはたくさんあります。いつになるかは不明ですが、日本語で利用したい方は、日本語版サイトが用意されるのを待ってから利用を開始しても遅くはないでしょう。

サポートについてはライブチャットとメール、電話、LINE、Skypeなどで提供する予定だということです。

2015年に一度撤退、今度は大丈夫?

IC Marketsには、一度日本市場から撤退したという過去があります。「今回も撤退になるのでは」と感じる人もいるかもしれません。

この点を考えるために、まずIC Marketsが当時撤退した経緯を説明します。

2015年の撤退の経緯

2015年にIC Marketsが日本を撤退した要因として、オーストラリア証券投資委員会(ASIC)による規制が挙げられます。

IC Marketsの本社はASICのライセンスを保有しているため、ASICの規制に従う必要があります。このASICは当時、ライセンス保有企業が日本向けに営業することを規制したので、IC Marketsは日本撤退という判断をしました。

knowledge 日本の金融ライセンスを取得しない理由

海外FX業者が日本の金融ライセンスを取得しない理由は、取得するとユーザーに好まれるサービスを自由に提供できないからです。日本の規制に従ってしまうと、海外FXの特徴であるハイレバレッジやボーナスは提供できなくなってしまいます。

実は、XMTrading(エックスエムトレーディング)やExnessなども、金融ライセンスの規制により、本社の法人は日本向けに営業できません。しかし、本社以外の法人は日本向けに営業ができる状況のため、規制の緩い国のライセンスを取得し、別法人を設立することで営業しています。

ASICは、こうした別の国のライセンス保有による営業も認めていないといわれています。そのため、ASICライセンスを保有する海外FX業者は日本から撤退するか、本社とは違うブランド名の会社を設立するなどの対策を立てて営業することが多くなっています。

例えば、狭いスプレッドで人気を集めていた「VANTAGE FX」は2020年12月、ASICの規制や日本の金融庁による警告を受け、一度日本から撤退していました。しかし現在は、Vantage Trading(バンテージトレーディング)という別のブランド名で日本人受け入れを再開しています。

IC Marketsは再度撤退とはならないか

IC Marketsは、同じブランド名を使って再度日本市場に戻ってきました。ASICの規制にはひっかからないのか、再度撤退してしまうリスクはないのか不安を感じる方も多いのではないでしょうか。

Myforex編集部はこの点についてIC Marketsのサポートに問い合わせをしてみました。

弊チームとしては、問題になる可能性は少ないと考えております。弊チームはICMarkets本体と資本関係などの関連性はなく、あくまでクライアントとしての関係性でございます。そのため、日本へのICMarketsのサービス紹介については弊チームが行っており、ICMarkets本体は関係がないという認識です。

IC Marketsサポートチーム - より引用

IC Marketsは、日本向けに営業する会社はIC Marketsと資本関係がないため問題ないという姿勢です。サービスの一部をIC Marketsに委託することで委託料を払うという形式を採用しているものと思われます。

日本向けはモーリシャスライセンスに

IC Marketsブランドでサービスを提供する会社は複数あり、ASICのほかにもセーシェル、キプロス、バハマのライセンスを保有しています。

ASICのライセンスを保有する会社は「International Capital Markets Pty Ltd」、セーシェルのライセンスを保有する「Raw Trading Ltd」という名称です。

日本向けの営業は、現在セーシェルのライセンスで運営されている「Raw Trading Ltd」が、モーリシャス金融サービス員会(FSC)のライセンスで行う予定だそうです。

モーリシャスライセンスは、Titan FX(タイタンエフエックス)やHFM(旧HotForex)などが保有しています。セーシェルなどほかの国の金融ライセンスに加えて取得されることの多いライセンスです。

IC Marketsとは?

IC Markets(アイシーマーケッツ)は、海外FX業者の中でも非常に規模の大きいブローカーです。スプレッドが狭い点に加えて、大手ブローカーで信頼性できるという点もユーザーから支持されています。

世界規模の大手ブローカー

IC Marketsの月間取引高は1兆ドルを超えていて、公式サイトでは「世界最大のFX取引量のFX会社」だとアピールされています。

日本向けに知名度のある海外FX業者の中では、Exnessと規模が近いです。

Exnessは2021年以降急速に取引高を伸ばしていますので、取引高のトップはもしかしたら交代しているかもしれません。しかし、IC Marketsが現在でもトップクラスの大手ブローカーであることは間違いありません。

狭いスプレッド

IC Marketsが支持される理由は、狭いスプレッドです。ユーロドルや、ポンドドルなどのドルストレート通貨ペアはスプレッドがゼロになるタイミングも多いです。

ツールを利用し、1日の平均スプレッドを計測してみました。

通貨ペア 平均スプレッド
ユーロドル 0pips
ポンドドル 0.1pips
ドル円 0.1pips

この3つの通貨ペアはスプレッドがゼロに近いので、往復7ドルの取引手数料以外には取引コストはほとんどかかりません。約定も早く、平均の約定スピードは40ミリ秒です。

取引銘柄

IC Marketsは、取り扱い銘柄が非常に多いという特徴があります。

ジャンル 種類
FX通貨ペア 61種類
貴金属 11種類
エネルギー 5種類
商品 8種類
株式 2,100種類以上
指数 24種類
債券 9種類
仮想通貨 18種類

日本語対応の海外FX業者の中では、HFM(旧HotForex)が取り扱い商品数の多い会社として知られていますが、IC MarketsはHFMに匹敵するほど銘柄数が豊富です。

日本語対応の海外FX業者はエネルギーと貴金属以外の商品(コモディティ)CFDの取り扱いが少ないことが多いですが、IC Marketsではトウモロコシや大豆などの銘柄の取り扱いがあります。

また、米国10年債などの債券銘柄を取引できるのもほかの海外FX業者にはない特徴となっています。

仮想通貨の取り扱い数は18銘柄で、平均的な水準です。Exness(エクスネス)やTitan FX(タイタンエフエックス)、FXGT(エフエックスジーティー)は30種類以上の仮想通貨のトレードができます。

Exness Titan FXGT
Exness Titan FXGT

日本語サポートなしで使う価値はある?

取引条件は優れているIC Markets(アイシーマーケッツ)ですが、現時点では日本語のサポートに非対応となっている点がデメリットといえるでしょう。

日本語で使いたい方は日本語サポートが提供されるようになってからの利用をおすすめしますが、大手ブローカーということもあり、すぐに使い始めたい方もいるのではないでしょうか。

そこで、すぐに使う価値がどのくらいあるのか、日本語対応の大手海外FX業者であるTitan FXブレード口座・Exnessプロ口座と取引条件を比較してみました。

主要ブローカーとのスプレッド比較

Titan FXExnessは、Myforexで独自計測している「リアルタイム スプレッド比較」の1日平均値を比較に使用します。

IC Marketsは、ロースプレッド口座を対象に別途ツールで1日の平均値を算出し、手数料相当を加算しました。

IC Marketsユーロドルのスプレッドを比較
通貨ペア
IC Markets
ロースプレッド口座
Titan FX
ブレード口座
Exnessプロ口座
ユーロドル 0.7pips 0.9pips 0.7pips
ポンドドル 0.8pips 1.1pips 0.9pips
ドル円 0.8pips 1.4pips 0.8pips

ユーロドル

IC Markets
ロースプレッド口座
0.7pips
Titan FX
ブレード口座
0.9pips
Exnessプロ口座 0.7pips

ポンドドル

IC Markets
ロースプレッド口座
0.8pips
Titan FX
ブレード口座
1.1pips
Exnessプロ口座 0.9pips

ドル円

IC Markets
ロースプレッド口座
0.8pips
Titan FX
ブレード口座
1.4pips
Exnessプロ口座 0.8pips

IC Marketsのスプレッドは、Titan FXと比較するとかなり狭い水準、Exnessと比較すると同等の水準になっています。IC Marketsが日本人ユーザーの受け入れを再開したことで、狭いスプレッドの海外FX業者の選択肢が増えたといえるでしょう。

主要ブローカーとの取引条件比較

スプレッド以外のレバレッジや銘柄などの条件も比較してみました。

IC Markets

項目 内容
最大レバレッジ 500倍
銘柄数
【FX/通貨ペア】:61
【CFD/貴金属】:11
【CFD/指数】:24 
【CFD/エネルギー】:3
【CFD/仮想通貨】:18
【CFD/株式】:2,100種類以上
【CFD/商品】10種類
【CFD/債券】9種類
取引ツール
・MT4
・MT5
・cTrader

Titan FX

項目 内容
最大レバレッジ 500倍
銘柄数
【FX/通貨ペア】:59
【CFD/貴金属】:11
【CFD/株価指数】:21 
【CFD/エネルギー】:3
【CFD/仮想通貨】:34
【CFD/株式】:100
取引ツール
・MT4
・MT5

Exness

項目 内容
最大レバレッジ 無制限(有効証拠金額で変動)
銘柄数
【FX/通貨ペア】:95
【CFD/貴金属】:10 
【CFD/株価指数】:11
【CFD/エネルギー】:3
【CFD/仮想通貨】:35
【CFD/株式】:100
取引ツール
・MT4
・MT5

IC Marketsの最大レバレッジはTitan FXと同じ500倍で、特に高いわけではありません。極端なハイレバをしたいトレーダー以外には十分なレバレッジですが、特にハイレバをしたい場合はExnessの方が向いています。

IC Marketsの取引銘柄数は全体的に多いですが、債券や商品といった特殊な銘柄の多さが目立ちます。FX通貨ペアや最近人気の高い仮想通貨銘柄はむしろ少なめなので、銘柄数の多さを活用できるトレーダーは限られるかもしれません。

取引ツールの面では、日本語対応の海外FX業者が採用していることの少ないcTraderを採用していることが特徴です。cTraderはこれまで、AXIORY(アキシオリー)やTradeview(トレードビュー)といった限られたブローカーでしか使えませんでしたが、ツールとしての使い勝手や、ブローカー側が顧客に不利な操作をしにくい透明性の高さで人気があります。

日本語対応が始まるまで様子見を推奨

IC Markets(アイシーマーケッツ)の日本語対応は、順次進めていくことは決まっているものの、具体的なスケジュールも未定の状況のようです。

日本語サポートがないとトラブルになった際に、対応に手間取る可能性があるので日本語に対応するまで利用は待った方がよいでしょう。

Exnessも同程度のスプレッドを提供していますし、既存の日本語対応海外FX業者のレベルは世界的に見ても高いです。IC Marketsが使いやすくなるまでは、様子を見た方が良いかもしれません。


Date

作成日

2023.05.26

Update

最終更新

2024.10.18

Myforex編集スタッフーFX担当ー

短期が中心のトレーダーや中長期が中心のトレーダー、元プロップトレーダー、インジケーターやEAの自作を行うエンジニアなどが在籍。資金を溶かした失敗や専業トレーダーに転身した経験など、実体験も踏まえてコンテンツを制作している。

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