作成日
:2023.02.22
2024.07.29 17:24
2022年11月に起こったFTXの破綻騒動を受け、仮想通貨(暗号資産)コミュニティでは安全性についての関心が高まっています。各取引所は信用の獲得に努めていますが、どこが安全なのか気になる人は多いでしょう。
本記事では、コピートレード機能に力を入れているBitget(ビットゲット)の安全面に焦点を当てます。本記事を執筆するにあたり、Myforex編集部からBitget担当者に問い合わせを行っており、そこで得られた回答も踏まえて記載していきます。
Bitget(ビットゲット)の安全性に関する事項を7つに分けて紹介します。
Bitget(ビットゲット)のメインオフィスはドバイにあります。それ以外にも複数の拠点を構えていますが、住所は非公開です。なお、国内取引所の場合は所在地が公開されていますが、海外取引所の場合、所在地が非公開であることも珍しくありません。Binance(バイナンス)のメインオフィスの所在地も不明です。
ただし、Bitgetの公式Youtubeチャンネルでは、メインオフィスからの眺望が公開されています。
画像引用:Bitget
ドバイは仮想通貨分野で世界の中心地になる目標を掲げており、主要企業の誘致に積極的です。これを受けて、多数の取引所がドバイにオフィスを構えています。
住所不明という点は顧客から見て不安要素ではありますが、少なくともドバイでは合法に営業している模様です。
Bitgetの代表者(Managing Director)はGracy Chen氏です。大学で数学を専攻して学位を取り、卒業後は金融やテクノロジー分野のキャスターやプロデューサーをしていました。その後、複数の会社の創業に携わった後、Bitgetに入社して現在に至ります。
画像引用:Gracy Chen氏Twitter
Bitgetは2018年に設立され、総合的なサービスを提供しています。また、ウォレット会社のBitKeep(ビットキープ)を買収するなど事業の拡大にも熱心です。Bitgetが特に強いのはソーシャルトレーディング分野で、これは優秀なトレーダーの取引をリアルタイムでコピーして自動取引するシステムです。
以下はコピートレードの画面です。成績上位者の様子を簡単に確認でき、彼らのトレードを自分の口座で実行できます。
画像引用:Bitget
Bitgetの事業規模は大変大きく、CoinMarketCapによると直物取引の取引高は1日あたり820億円以上、そしてデリバティブ取引では1日あたり8,500億円以上になります。
アジアやヨーロッパなど地域ごとに異なるニーズをとらえながら、今後も事業を拡大する見込みです。
2022年のFTX経営破綻をきっかけに、各取引所の顧客資産保有状況に関心が集まりました。この問題を解決する方法の一つとして、プルーフ・オブ・リザーブ(Proof of Reserve)が注目されています。
プルーフ・オブ・リザーブを使うと、取引所は顧客資産の保有状況を示せます。その一方、監査書類ではありませんので、参考程度の扱いになります。プルーフ・オブ・リザーブによると、Bitgetは3つの仮想通貨について十分な資産を保有しており、顧客資産の払い戻しに問題点はないと判断できます。
なお、3つ以外の仮想通貨については情報が公開されておらず、どのような実態かは分かりません。
Bitgetの準備金残高の透明性について、最大手取引所のBinanceと比較しました(調査日:2023年2月21日)。
比較項目 | Bitget | Binance |
---|---|---|
公開通貨数 | 3 | 13 |
公開頻度 | 月1回 | 不明 |
保有残高 | 100%以上 | 100%以上 |
Bitget
公開通貨数 | 3 |
公開頻度 | 月1回 |
保有残高 | 100%以上 |
Binance
公開通貨数 | 13 |
公開頻度 | 不明 |
保有残高 | 100%以上 |
プルーフ・オブ・リザーブの対象となる仮想通貨の種類は、Binanceのほうが多いです。その分だけ透明性が高いと言えますが、公開頻度はBitgetのほうが高いです。公開頻度が低い場合、事件事故が起きるとき、情報公開に時間がかかるのがデメリットです。
以上を踏まえますと、透明性の高さについてBitgetとBinanceのどちらが優秀か、判断するのは難しいです。なお、保有残高は100%以上であり、両取引所は顧客資産よりも多くの仮想通貨を保有しています。
Myforex編集部でBitgetに直接確認したところ、以下の趣旨の回答を得ました。
セキュリティについて細かく公開すると、その行為自体がリスクとなってしまうため詳細は不明です。しかし、顧客資産をコールドウォレットに保管するなど適切に管理していると期待できます。
Bitgetの安全度を確認するには、内部評価だけでなく外部評価も必要です。そこで、外部機関の評価を紹介します。
Bitgetは米国とカナダでMSBライセンスを取得しています。これは取引所を運営するために必要なライセンスですから、少なくとも米国とカナダで一定の安全度を認められたことになります。
また、その他の国々でもライセンスを取得していますが、その詳細は非公開です。
大手の仮想通貨情報サイトとして、CoinMarketCapとCoinGeckoがあります。CoinMarketCapによるとBitgetの得点は10点満点中5.9点で、これは241社中12位に位置しています。CoinGeckoでの得点は10点満点中9点で、これは594の取引所の中で10位となっています。
CEX(中央集権型取引所)もDEX(分散型取引所)も最高度のセキュリティ対策をしていますが、ハッキング事件は毎年のように発生しています。そこで、Bitgetでは保護基金(Protection Fund)を立ち上げました。ハッキング等により顧客資金が失われた場合、別途申請すると保護基金から資金を返してもらえます。
画像引用:Bitget
保護基金はビットコインやテザー等で構成されており、総額は3億ドルになります。ビットコイン価格が下落して総額が3億ドルを下回る場合は、Bitgetが不足分を補填して3億ドルを維持します。
ビットコインなど3種類の仮想通貨について、BitgetはProof of Reserveで顧客の入金額を公開しています。その額を合計しますと、2億9,100万ドル以上になります。その他にもBitgetに入金可能な仮想通貨は何百種類もありますから、顧客資産は総額で3億ドルを超えると予想できます。
その一方、保護基金の総額は3億ドルですから、保護基金だけでは顧客資産の全てを補填できない可能性があります。
しかし、保護基金で顧客資産の大半を補填できると期待できますし、仮にハッキングが発生してもBitgetの全ての資産が盗まれるとは考えづらいです。このため、3億ドルで十分かもしれません。
既に確認しました通り、Bitgetではデリバティブの取引量が多く、現物の10倍以上あります。また、デリバティブ取引は元手資金よりも多額の取引ができるため、顧客はそれだけ高いリスクにさらされています。そこで、Bitgetでは顧客保護のルールを採用していますので、そのうちのいくつかを紹介します。
ゼロカットシステムは、強制ロスカットで口座残高がマイナスになっても借金にならないというルールです。例えば、口座残高100万円で取引していて、期待と逆の値動きになった結果、100万円よりも大きな損失を計上したとします。この場合、ユーザーは追加入金する必要がありません。
Bitgetはゼロカットシステムを採用しておりますので、損失の最大額は口座残高に限定されています。そのため、リスクの最大値をあらかじめ把握できます。
Bitgetの最大レバレッジは125倍です。ただし、あらゆる通貨ペアで125倍なのではなく、通貨ペアや取引金額によって最大レバレッジが引き下げられます。こうすることで、ユーザーの過大な取引を防止しています。
BTC/USDTの無期限契約取引に関して、取引金額と最大レバレッジの関係は以下の通りです。900万通貨を超えるとさらに最大レバレッジが引き下げられ、2,100万USDTを超えると8倍になります。
取引金額(USDT) | 最大レバレッジ |
---|---|
15万 | 125倍 |
15万~90万 | 100倍 |
90万~300万 | 50倍 |
300万~600万 | 40倍 |
600万~900万 | 20倍 |
Bitget(ビットゲット)の利用を検討している人なら、同じように利用検討中の人や利用者からの評判も気になるのではないでしょうか。
そこで、2022年9月〜2023年2月の半年間を中心に、Bitgetに対する日本ユーザーの評判・口コミを調査しました。良いものと悪いものに分けて紹介します。
まずは、良い評判・口コミを5つ紹介します。
Bitgetの大きな特徴といえば、有名トレーダーの取引を自動でコピーできる「コピートレード」です。口コミでも、コピートレードに関するものが多くありました。
「儲かった」「損した」という収支報告や、どのトレーダーがおすすめ、コピートレードのコツといった情報共有まで、盛んに情報交換が行われており、注目を集めていることが分かります。
Bitgetのアプリは使いやすいという口コミも多くありました。使いやすいユーザーインターフェースに加えて、手数料の安さや日本語表示の質の高さに言及するユーザーがいました。また、サポート体制についても好意的な口コミが目立ちます。
Bitgetは、世界的サッカー選手のリオネル・メッシ氏をブランドアンバサダーに起用しています。2022年のサッカーワールドカップが盛り上がった際には、メッシ選手と絡めた口コミが多くありました。
世界的なビッグネームの起用は、Bitgetのブランドイメージ向上につながっているかもしれません。
Bitgetの独自トークン「BGB」が2023年2月に入って急騰し、過去最高値を大きく更新したことも話題になりました。
画像引用:CoinMarketCap
なお、BGBトークンを保有していると、Bitgetでの現物取引手数料が割引になるなどの特典を受けとれます。
Bitgetではトレード大会や報酬がもらえるイベントなど、さまざまなキャンペーンが開催されており、それに関する口コミも盛んです。執筆時点(2023年2月)では、コピートレーダーの大会や初回取引で賞金を獲得できるキャンペーン、コミュニティ参加で報酬獲得など、18ものキャンペーンが開催されています。
Bitgetの利用を考えている方は、お得なキャンペーンもチェックしてみると良いでしょう。以下の記事では、Bitgetの登録方法や登録後に利用できるキャンペーンを記載しています。
続いて、Bitgetに関する悪い評判・口コミを紹介します。良い評判・口コミと同じく2022年9月〜2023年2月の半年間を中心に調査しました。
良い口コミに挙げたコピートレードの話題の中には、コピートレードでうまく儲けられないという口コミも多くありました。
コピーするだけとはいえ、フォローするトレーダーの選択や設定などは自分で判断する必要があるため、収支は人によって差が出てきます。どのコピートレードサービスを利用する場合でも、この点には注意する必要があります。
Bitgetは取引所の板が薄いという口コミもありました。板が薄いと注文数が少なく売買が成立しにくくなります。また、板が薄い状況で成行注文を出すと、不利な価格で取引が成立する恐れもあるため、利用者に不利益をもたらす可能性があります。
CoinMarketCapの取引量を確認する限り、Bitgetでの現物取引やデリバティブ取引のボリュームは、Bybit(バイビット)やGate.io(ゲート)、MEXC(メクシー)などと同じくらいの水準です。そのため、Bitgetの板が極端に薄いということは考えづらいです。
ただし、世界最大の取引所のBinance(バイナンス)と比べれば、流動性が低いと感じるかもしれません。また、タイミングや銘柄によっては、板が薄いこともありえます。心配な場合は、取引前に取引板を確認してみてください。
BinanceやBybitなどでは、板情報のうちの買い注文のみを表示させることや、売り注文のみを表示させることが可能です。また、「価格が0.1BTC上がるごとの注文量」「価格が1BTC上がるごとの注文量」といったように、表示させる方法を切り替えられます。
2023年2月現在、Bitgetでは上記のような機能を利用できません。しかし、今後実装される可能性はあります。
Bitget(ビットゲット)は、2018年に設立されてから成長を遂げ、さまざまなサービスを提供しています。日本市場の開拓にも力を入れており、日本での認知度も向上しています。
Bitgetは、今後3年から5年の間に仮想通貨(暗号資産)取引所のトップ3に入ることを目的としており、さらなる発展・拡大を図っていく方針です。より具体的には、安全面を強化しながら、ソーシャルトレーディング機能の強化や、資産運用などのサービスの提供を行っていく予定とのことです。
作成日
:2023.02.22
最終更新
:2024.07.29
2017年に初めてビットコインを購入し、2020年より仮想通貨投資を本格的に開始。国内外のメディアやSNSなどを中心に、日々最新情報を追っている。ビットコインへの投資をメインにしつつ、DeFiを使って資産運用中。
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