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【新機能】Bybit Shark Finは使う価値あり?仕組みや使い方を解説

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update 2023.03.16 15:30
【新機能】Bybit Shark Finは使う価値あり?仕組みや使い方を解説

update 2023.03.16 15:30

2022年8月1日、仮想通貨(暗号資産)取引所のBybit(バイビット)は、資産運用サービス「Bybit Shark Fin」をスタートしました。

Bybitには、複数の資産運用サービスがあります。その中でもShark Fin(シャークフィン)は、「元本保証」「手数料無料」などの性質がある、低リスク商品です。また、予想通りに価格が動けば年利が高まる仕組みであり、トレードに近い要素も持ち合わせています。

低リスクで年利数十%のリターンも狙える一方、通常のサービスとは仕組みが異なります。このため、事前にシステムを理解する必要があります。当記事では、Shark Finの仕組みや特徴を解説します。

Bybit Shark Finとは

Bybit(バイビット)のShark Fin(シャークフィン)は、USDTまたはUSDCを一定期間預けると、決済日に報酬が得られる金融商品です。特徴的なのは、利回り(APR)が変動する点です。Shark Finの利回りは、原資産となる仮想通貨(暗号資産)の決済時価格により、3つに分かれます。

Bybit Shark Finの仕組み

番号

種類

説明

1

指定範囲未満

利回りは最低限保障額になります。

2

指定範囲内

高い利回りが期待できます。

3

指定範囲超過

利回りは最低保証額よりも高くなります。

満期日の原資産価格が「2」の範囲内なら、報酬の利率はサメのヒレのように角度を伴って推移し、最大で年利20%前後になります。満期日の価格が範囲外であっても、いくらかの利回りが保障されています。

point 原資産に選べるのはBTCのみ

当記事執筆時点(2022年9月)において、原資産に選べるのはBTCのみです。同じくShark Finを取り扱うGate.io(ゲート)では、ETHを原資産とする商品も購入できます。

開催期間が定められている

Shark Finは、開催期間が定められているサービスです。2022年9月には、以下の日程でサービスが提供されました。

受付期間 9月1日午後5時~9月2日午後5時
契約期間 9月2日午後5時~9月9日午後5時
決済時刻 9月9日午後5時

受付期間を過ぎた商品には申し込めないため、利用するには次回まで待つ必要があります。しかし直近の開催履歴を振り返ると、毎週月曜と木曜に開催されています。

なお、上記の契約期間は7日間ですが、契約期間が14日間や21日間のShark Finも登場する見通しです。

現状はブルとベアの2種類

Bybit Shark Finの種類は「ブル Shark Fin」「ベア Shark Fin」の2つです。

knowledge ブルとベア

金融市場では、強気相場をブル(Bull)、弱気相場をベア(Bear)と呼びます。ブルは雄牛が角を上に突き上げる様子、ベアは熊が前足を振り下ろす様子を表します。ブルやベアが商品名に入っている場合、ブルは価格上昇時に利益が出る商品、ベアは価格下落時に利益が出る商品です。

ブル Shark Finとベア Shark Finは、決済日の原資産価格に応じて利率が変わる、という点では同じです。しかし、どの価格帯のときに利率が高まるかは異なります。2つを縦に並べて確認してみましょう。

ベア Shark Finとブル Shark Fin

価格範囲が44,000ドルから48,000ドルの場合、ブル Shark Finは48,000に近づくほど、ベア Shark Finは44,000ドルに近づくほど利回りが上昇します。決済日の通貨価格が上がる予想ならブル、下がる予想ならベアを利用することになりますね。

point ノーマル Shark Fin追加の可能性

Bybit公式YouTubeのShark Finの紹介動画では、ブル Shark Fin・ベア Shark Fin・ノーマル Shark Finの3種類が説明されています。その一方、現状利用できるのは2種類のみです。今後、新たな種類が追加される可能性があります。

Bybit Shark Finのメリット

Shark Fin(シャークフィン)のメリットを紹介していきます。

100%元本保証など低リスク

Shark Finは、元本が100%保証される商品です。決済日の原資産価格が、設定された価格範囲をどれだけ上回っても下回っても、元本はマイナスになりません。損が出ないばかりか、年率数%前後の報酬を得られます。

リスク回避の観点では、購入や報酬付与にステーブルコインのUSDTやUSDCを用いる点もメリットでしょう。価格が米ドルに連動する仕組みのUSDTとUSDCは、ビットコインやイーサリアムと比べて価格変動リスクが小さいです。

さらに、手数料不要ですので、Shark Finはリスクが比較的低い資産運用サービスといえます。

高い利回りも期待できる

元本が100%保証されるShark Finですが、決済日の原資産価格によっては、最大で年利20%前後の利回りを獲得できます。ここでは参考として、執筆時点の2022年9月に利用可能なShark Finで得られる推定報酬を紹介します。

ブル Shark Finの利回り

ブル Shark Finの利回りの計算式は、以下の通りです。

年間利回り =
保証された最小利回り + (決済価格 - 価格範囲の下限) ÷ (価格範囲の上限 - 価格範囲の下限) × (最大利回り - 保証された最小利回り)

上の計算式を用いると、ブル Shark Fin(価格範囲:19,000ドルから20,500ドル、最大利回り:11.95%)の利回りは、以下のようになります。

原資産の決済価格 年間利回り
19,000ドル以下 1.00%
19,300ドル 3.19%
19,600ドル 5.38%
19,900ドル 7.57%
20,200ドル 9.78%
20,500ドル 11.95%
20,501ドル以上 2.00%

上記の例では、原資産の決済価格が19,600ドルから20,500ドルの間であれば、年利5%以上のお得な利回りを獲得できます。

caution 商品条件は途中で変わる可能性あり

契約期間中に仮想通貨(暗号資産)のボラティリティが高くなった場合、Shark Finの価格範囲と利回りは変更される可能性があります。

ベア Shark Finの利回り

ベア Shark Finの利回りの計算式は、以下の通りです。

年間利回り =
保証された最小利回り + (価格範囲の上限 - 決済価格) ÷ (価格範囲の上限 - 価格範囲の下限) × (最大利回り - 保証された最小利回り)

上の計算式を用いると、ベア Shark Fin(価格範囲:19,000ドルから20,500ドル、最大利回り24.38%)の利回りは、以下のようになります。

原資産の決済価格 年間利回り
18,999ドル以下 1.99%
19,000ドル 24.38%
19,300ドル 19.70%
19,600ドル 15.03%
19,900ドル 10.35%
20,300ドル 5.68%
20,500ドル以上 1.00%

上の例では、原資産の決済価格が19,000ドルから20,300ドルの間であれば、5%以上のお得な利回りを獲得可能です。

Bybit Shark Finのデメリット

低リスクなShark Fin(シャークフィン)にも、デメリットとなり得るポイントが存在します。

仮想通貨の価格予測は難しい

Shark Finでお得な利回りを得るには、7日後・14日後・21日後の原資産価格が一定の範囲内に入る必要があります。しかし、仮想通貨(暗号資産)は一般的にボラティリティが高く、価格予想は簡単ではありません。

Shark Finでは、決済価格が範囲外になっても、1%から2%ほどの利回りを得られます。しかし、Bybitステーキングや流動性マイニングと比較すると、あまり魅力的とはいえません。

価格を予測できなければ低い利回りしか得られず、他の商品で運用していた方が利益を得られていた、という状況が出てきます。

一度預けると解約できない

Shark Finでは、途中解約できません。一度預けた資産は、満期日になるまで完全にロックされます。その一方、Binanceの定期セービングなどは、ロック期間内であっても報酬を放棄することで解約できます。

預ける通貨がUSDTかUSDCであるため、契約期間中に暴落する可能性は低いです。しかし、まとまった金額を預け、途中で引き出したくなることは考えられます。そのため、途中で引き出せないことを念頭において、預ける数量を決めましょう。

常時利用できるわけではない

Shark Finは開催期間が決まっており、ユーザーが好きなタイミングに利用できる商品ではありません。利用するには、受付期間が始まってから24時間以内に登録する必要があります。

Bybit(バイビット)には、積立ステーキングがあり、こちらも低リスクで運用できます。積立ステーキングなら、ユーザーが好きなタイミングに預けて、好きなタイミングで引き出せます。そのため、柔軟性という面では、Shark Finは積立ステーキングに劣ります。

スリッページのリスク

決済時に原資産の価格変動が激しい場合、スリッページが発生するリスクがあります。

point スリッページとは

スリッページとは、注文時のレートと異なるレートで約定すること、またはその際に生じた価格のずれを指します。例えば、米ドル/円が105.000円のときに成行注文を出したものの、実際には105.003で約定したとします。この場合、0.3pipsのスリッページが発生したといいます。

スリッページが起こった場合、獲得できる利回りが低下する可能性があります。Shark Finを利用する場合、利回りが悪化するリスクも認識しておきましょう。

Bybit Shark Finの使い方

Shark Fin(シャークフィン)の使い方を解説します。なお、Shark Finを利用するには、Bybit(バイビット)での口座開設と本人確認レベル1を完了させておく必要があります。

手順1

Bybitのホームページにアクセスします。

Bybitにアクセスする link

手順2

資産運用にカーソルを合わせて「Shark Fin」をクリックします。

Bybitトップページ Bybitトップページ

手順3

利用したい商品を選んで「利用する」をクリックします。

Bybit Shark Finのページ Bybit Shark Finのページ

手順4

商品の内容を確認して「利用する」をクリックします。

Bybit Shark Fin ベア Bybit Shark Fin ベア

手順5

利用したい通貨をUSDTとUSDCから選び、金額を入力します。入力後に「確認」をクリックします。

Bybit Shark Fin ベアの注文画面
point 預けられるのは資産運用口座の残高

預け入れに利用できるのは、資産運用口座の中の通貨です。最低利用金額はUSDTもUSDCも100ドルなので、100USDTもしくは100USDC以上の残高が必要です。通貨ロゴ下の「振替」をクリックすると、現物口座などから資金を移せます。

手順6

「注文が発注されました」と表示されると、申し込みは完了です。

Bybit Shark Fin ベアの発注完了画面

なお、「注文を表示する」をクリックすると契約状況を確認できます。右上にある「注文」にカーソルを合わせて、「資産運用」「Shark Fin」と進むことでも確認可能です。

資産を低リスクで運用

Shark Fin(シャークフィン)は元本が100%保証されており、Bybit(バイビット)の資産運用の中でも低リスクのサービスです。将来の仮想通貨(暗号資産)価格を予測するという、トレード的な要素を持つ点も特徴でしょう。

将来の価格予想は、簡単ではありません。しかし、トレード要素のある商品に低リスクで挑戦できる点はメリットです。自身の状況や他の資産運用サービスを把握した上で、利用するかどうか検討しましょう。


Date

作成日

2022.09.02

Update

最終更新

2023.03.16

トレーダーF | Trader F

現役トレーダー兼ライター

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トレーダーF

会社員時代に10万円を元手にFXをはじめるが、カンに頼るトレードで退場。
テクニカル分析を学ぶがそれでも上手く行かない中、趣味でやっていた暗号資産の利益が増大。
戦いのメインをFXと暗号資産の2本(DeFiやNFT)にすることで、会社員から独立し現在は専業トレーダーとして活躍。

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