作成日
:2022.06.22
2023.03.16 15:54
2022年6月21日、仮想通貨(暗号資産)取引所のBybit(バイビット)は、トークン「OBX」をローンチパッドで配布すると発表しました。
OBXとは、様々なゲームを開発するプロジェクト「OpenBlox」で使用されるトークンです。また、ローンチパッドとはBybitの独自サービスで、Bybitに上場予定の仮想通貨を先行購入できます。
OBXの上場予定日時は、2022年6月30日午後9時です。ローンチパッドで上場直前に購入して、上場直後の上昇を狙って売り抜けることも可能です。
OpenBlox(OBX)は、メタバースゲームのプラットフォームであり、キャラクター「Blox」を操作して遊びます。BloxはNFTとして発行されますので、マーケットプレイスで売買可能です。また、遊んで稼ぐPlay to Earnや、運動して稼ぐMove to Earnなどにも対応しています。
最初に公開されるゲームは、STEPNのようなMove to Earnゲーム「RunBlox」で、2022年6月中の公開が予定されています。その後、カードゲーム「RogueBlox」やMORPG「ActionBlox」、農業をコンセプトにした「LandBlox」などが順次公開される見通しです。
画像引用:RunBlox
ちなみに、OpenBloxは「MZ Web3ファンド」の投資先第1号となりました。MZ Web3ファンドは、ZOZOの創業者である前澤友作氏が立ち上げたファンドです。このため、日本国内の仮想通貨コミュニティでも話題を呼んでいます。
OpenBloxは、ゲーム別に独自の仮想通貨を発行します。例えば、RunBloxであれば、トークン「RUX」が発行されます。RUXは、STEPNにおけるGSTと同様に、NFTスニーカーの強化やレベルアップ、修理などで消費されます。
一方、OBXは、OpenBlox全体の独自仮想通貨として位置付けられており、複数の異なるゲームに跨って利用されます。具体的な使い道としては、プロジェクト運営における提案や投票だけでなく、ステーキングや、ブリーディング(複数のNFTを掛け合わせて新しいNFTを発行すること)の手数料などがあります。
OpenBloxが抱えるエコシステムが拡大していけば、OBX価格は上昇する可能性があるでしょう。
Bybit(バイビット)のローンチパッドは、以下の2種類のいずれかの方法で参加可能です。
預け入れトークン | トークン購入方法 |
---|---|
BIT | 自分と他のユーザーのBIT数量の比率によって、購入可能数量が決まる |
USDT | 抽選に当たったら購入できる |
BIT | 自分と他のユーザーのBIT数量の比率によって、購入可能数量が決まる |
---|---|
USDT | 抽選に当たったら購入できる |
なお、ローンチパッドに参加するには、Bybitのアカウントと本人確認レベル1(KYC)が必要です。
1つ目の参加方法は、BITトークン(BIT)をBybitに預け入れて、自分と他のユーザーの預け入れたBITの比率によって購入可能額が決定します。
ローンチパッドの開催期間は、2022年6月25日午前9時から2022年6月30日午後8時59分までです(日本時間)。3つの期間に分かれており、それぞれで必要な手続きが異なります。
計測期間とは、OBXをどれだけ購入する資格があるかを決定する期間です。そして、コミット期間中に、得られた資格の範囲内でOBXの購入に使用したいBIT数量を入力します。
以下、各期間で必要な手続きを解説します。
5日間にわたって、保有しているBITの数量を計測します。計測対象になるのは、Bybitの現物アカウント・デリバティブアカウント・資産運用アカウント(旧ByFiアカウント)です。日々の残高は、日本時間の午後0時に更新されます。
資産運用アカウントに入金されているBITのうち、ローンチプールと積立ステーキングの残高が集計対象になります。デュアル資産投資(旧二重資産マイニング)など、他のサービスに預け入れているBITは計測されません。
計測期間前または期間中に、Bybitの現物取引でBITを購入して参加できます。
コミットできるBIT数量の上限は、計測期間中の日次平均BIT残高に応じて異なります。つまり、コミット期間が始まる6月30日だけBITを保有していても、期待通りの数量でコミットできない可能性があります。
コミット期間になると、ローンチパッドのページで「今すぐコミット」ボタンが押せるようになります。そこで、「コミット」と書かれたオレンジ色の枠内にある「今すぐコミット」ボタンを押して、交換するBITの量を入力します。コミットするためには、現物アカウントにBIT残高が必要です。
参加方法は2種類ありますが、どちらか片方のみ参加できます。希望する参加方法の「今すぐコミット」ボタンを押してください。
なお、「今すぐコミット」ボタンは、コミット期間以外は灰色で表示されており、押すことができません。
コミット期間に関する注意点は、以下の2つです。
コミットしたBITの量に応じて、OBXが配布されます。なお、獲得できる最大数量は1人あたり100,000 OBXであり、以下の計算式に基づいて算出されます。
(獲得できるOBXの数量) =
(自分がコミットしたBIT ÷ 参加者全員がコミットしたBIT) × (本イベントに割り当てられたOBX数量)
獲得できるOBXの数量が決定すると、コミットしたBITから対応する数量が差し引かれます。1OBX=0.004米ドルとして計算され、OBXとBITの交換レートはコミット期間開始時に確定します。
獲得できるOBXの数量は、他の参加者がコミットしたBITに対する割合に応じて決まります。自身がコミットした数量でない点に注意が必要です。ただし、より多くのBITをコミットすると、より多くのOBXを購入できます。OBXを多く獲得したい人は、積極的にBIT保有量を増やすと良いでしょう。
なお、ローンチパッドとは、新規上場の仮想通貨を購入できる制度です。すなわち、株式で考えると新規株式公開にあたります。ローンチパッドも新規株式公開と同様に、先行購入では安く買え、価格が上がりやすい傾向があります。以前開催されたローンチパッドに登場したトークン「KASTA」は、上場から1週目の平均収益率が2,089%を記録しました。
もう一つの参加方法は、USDTを預け入れて、購入の権利を抽選で得る方法です。抽選券を獲得したユーザーの中から、ランダムで当選者が決定されます。
参加条件 | 計測期間中のUSDTの日次平均残高が100USDT以上 |
---|---|
コミット金額 | 100USDT |
当選者数 | 10,000人 |
割り当て | 3,000 OBX |
参加条件は、計測期間中のUSDTの日次平均残高が100USDT以上であることです。
抽選券は、100USDTのコミットで1人1枚まで獲得可能です。当選者数は10,000人と定められており、当選すれば3,000 OBXを購入できます。仮に50,000人が参加した場合、当選確率は20%です。
なお、トークン「APEX」を使った過去のローンチパッドでは、BIT利用の参加者数は5万名以上、USDTでの参加者は1万2,000人台でした。そのため、当選確率も39%と高めになり、お得なキャンペーンでした。
USDTを預け入れて抽選に参加する場合も、以下3つの期間に分かれています。
5日間にわたって、ユーザー保有のUSDTの数量を計測します。計測対象となるのは、Bybitの現物アカウント・デリバティブアカウント・資産運用アカウント(旧ByFiアカウント)です。記録された日々の残高は、日本時間の午後0時に更新されます。
5日間のUSDTの日次平均残高が100USDT以上であれば、参加条件を満たします。BIT預け入れの場合とは異なり、100USDT以上あれば、日次残高の額そのものはいくらでも構いません。
資産運用アカウントに入金されているUSDTのうち、ローンチプールと積立ステーキングの残高が集計対象になります。デュアル資産投資(旧二重資産マイニング)など、他のサービスに預け入れているUSDTは計測されません。
コミット期間になると、ローンチパッドのページで「今すぐコミット」ボタンが押せるようになります。そこで、「抽選」と書かれた緑色の枠内にある「今すぐコミット」ボタンをクリックします。コミットするためには、現物アカウントにUSDT残高が必要です。
なお、「今すぐコミット」ボタンは、コミット期間外は灰色で表示され、押すことができません。
参加方法は2種類ありますが、どちらか片方のみ参加できます。希望する参加方法の「今すぐコミット」ボタンを押してください。
コミット期間に関する注意点は、以下の2つです。
抽選に当選した場合、配布期間中に3,000 OBXが自動的に現物アカウントに付与され、コミットした100USDTから3,000 OBX分のUSDTが差し引かれます。残ったUSDTは、現物アカウントに払い戻されます。
なお、抽選に当選しなかった場合、コミットした100USDTは全額現物アカウントに払い戻しされます。
過去のローンチパッドを振り返りますと、直近のWLKNを除いて、BIT利用者数はUSDT利用者数の2倍弱~4倍強であり、BITの人気の方が高いです。
一方、直近のWLKNを見ますと、BIT利用者数の方が多いものの、差が縮まっています。すなわち、USDTでの参加が有利と判断したユーザーが多かったと予想できます。
まとまった数量のBITを保有している場合は、BITを利用するとOBXをたくさん購入できます。一方、BITを持っていない、または少額のみ保有している場合は、USDTの抽選で参加する方が有利になります。ご自身の状況を踏まえつつ、参加方法を選択できるのがメリットです。
作成日
:2022.06.22
最終更新
:2023.03.16
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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