作成日
:2021.08.23
2022.04.20 12:28
ソーシャルトレーディング・プロバイダーのeToro(UK)Ltd.【以下、eToroと称す】は8月19日、ドイツ・ブンデスリーガ所属のサッカークラブであるRB Leipzig【以下、RBライプツィヒと称す】と2023年までの2年にわたるパートナーシップ契約を締結したことを発表した。
両社の契約には延長オプションも付いている。提携を通じ、eToroはRBライプツィヒのホームスタジアムであるレッドブル・アレーナで行われるゲームにおいて会社ロゴを表示できるようになる他、統計データを基に同クラブのデジタルチャネルの活用を図るという。また、eToroはRBライプツィヒのファンを対象に、「市場取引(Trading in the markets)」と呼ばれる投資教育コンテンツもリリースする方針だ。
パートナー契約の締結に際し、eToroにてダッハ(DACH)地域のマーケティングヘッドを務めるドロン・ローゼンバーグ氏は、今回のスポンサーシップは、サッカーコミュニティの中でも異なる客層の獲得に繋がると言及している。一方、RBライプツィヒのCEOを務めるオリバー・ミンツラフ氏は、オンライン投資業界のトップブランドであり、広範なグローバルネットワークを構築するeToroと提携することができたと言及している。
海外FXブローカー各社にとって、サッカークラブとの提携は人気のマーケティング手法となっている。今回、RBライプツィヒとパートナーシップを締結したeToro以外にも、世界トップクラスの人気ブローカーであるHotForexはパリ・サンジェルマンFCと契約更新した。また、BVI FSCライセンスを追加したeasyMarketsはレアル・マドリードと提携し、グローバル戦略を推進している状況だ。
eToroはRBライプツィヒと提携し、様々なマーケティングを打ち出すことで、更なる顧客基盤の拡大が期待できるだろう。
release date 2021.08.23
出典元:
ニュースコメント
スポーツ業界への投資を拡充するeToro
近年、eToroはスポーツ業界への投資を拡充している。中でも、同社は数多くのサッカークラブとスポンサーシップを締結していることから、サッカークラブとの提携が、同社にとって非常に効率的なマーケティング手法になっていると推察される。最近では、7月初頭にeToroはルーマニアのCFR 1907 Cluj(CFRクルジュ)とパートナー契約を締結した他、同月下旬には欧州最古の歴史を誇るチェコのSK Slavia Prague(SKスラヴィア・プラハ)とも提携している。他方で、2021年6月にeToroは上場に向けた届出書の草案を提出した。同社は、ブランク・チェック・カンパニーとも呼ばれる特別買収目的会社(SPAC)との合併を同年第3四半期までに完了する予定となっている。正式に上場を果たすことで、同社は更なるブランド力の向上が期待できる。新興のフィンテック企業であるeToroが、積極的なスポーツスポンサーシップや上場を機に、更に業容を拡大することに期待したい。
作成日
:2021.08.23
最終更新
:2022.04.20
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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