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バイナンス、仮想通貨先物のレバレッジを引き下げ

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update 2022.04.20 12:28
バイナンス、仮想通貨先物のレバレッジを引き下げ

update 2022.04.20 12:28

今後数週間でレバレッジを20倍に制限する方針

世界最大の仮想通貨(暗号資産)取引所であるBinance【以下、バイナンスと称す】が、仮想通貨先物の最大レバレッジを引き下げていることが明らかになった。[1]

バイナンスのCEOであるチャンポン・ジャオ氏によると、同取引所は7月19日から新規ユーザーのレバレッジを最大20倍に制限しているという。これまでバイナンスはビットコイン(Bitcoin)とテザー(Tether)の通貨ペアを対象とした先物契約において125倍のレバレッジで取引することを可能としていたが、消費者保護の観点から今後数週間で既存ユーザーを含めて段階的にレバレッジを引き下げていくことを決定した。

このバイナンスの動きは、レバレッジ上限を20倍に引き下げた競合のFTXに続くものとなった。FTXのCEOであるサム・バンクマンフリード氏は、同取引所における平均レバレッジが約2倍である事実に触れ、高レバレッジの議論の多くは的外れだと言及している。しかしながらバンクマンフリード氏は、仮想通貨のレバレッジ取引が不健全な環境を生む可能性があるとし、レバレッジを制限することを決断した。

現在、バイナンスは米国や日本に加え、カナダや英国、ケイマン諸島、イタリア、ポーランド、香港、タイ、シンガポールなどの規制当局から警告を受けている。バイナンスはコンプライアンス強化が求められているが、レバレッジを引き下げたことがどのように評価されるのか、今後も同取引所の取り組みを見守っていきたい。

release date 2021.07.28

出典元:

  1. Twitter(Changpeng Zhao)

    https://twitter.com/cz_binance/status/1419470491337723909

ニュースコメント

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高レバレッジ取引の排除に動く各国規制当局


各国の規制当局はオフショア取引所が高レバレッジな取引サービスを無許可で提供していることを懸念しており、国内市場からこれらの取引所を排除しようと動き出している。例えば、英国ではFCAが仮想通貨デリバティブとETNの販売禁止を決定するなど、具体的な規制を以て対応しているという。このような規制強化に伴い取引所は特定のサービスを停止することを余儀なくされており、最近では、中国においてHuobiがデリバティブ取引を禁止せざるを得ない状況に陥っている。その他、仮想通貨デリバティブ取引所のBitMEXは日本居住者のアクセスを制限したのに加え、米国や英国、カナダでのサービス提供を停止しているようだ。このような背景から仮想通貨の高レバレッジ取引は是正され始めているが、仮想通貨を取り巻く環境はどのように変化していくのか、今後の動向に注目していきたい。


Date

作成日

2021.07.28

Update

最終更新

2022.04.20

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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