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リップル社、CBDC対応のプライベートブロックチェーンをテスト

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update 2022.04.20 12:27
リップル社、CBDC対応のプライベートブロックチェーンをテスト

update 2022.04.20 12:27

プライバシー性能や費用対効果に優れたソリューション開発を目指す

人気仮想通貨リップル(Ripple)を開発するRipple, Inc.【以下、リップル社と称す】は、同社の送金ネットワーク上で中央銀行発行の独自デジタル通貨(Central Bank Digital Currency)【以下、CBDCと称す】をサポートするために、プライベートブロックチェーン版のXRP Ledgerをテストしていると発表した。[1]

今回、リップル社は世界中でCBDCに対する関心が高まっていることに触れた上で、その発行が避けられてないと説明し、CBDC Private Ledgerと呼ばれるプライベートブロックチェーンを開発していると言及した。リップル社によると、ほとんどのパブリックブロックチェーンはプライバシー性能に欠点を抱えており、CBDCの発行および管理に適していないという。これに対して、リップル社はCBDC Private LedgerがCBDC向けの適切なオプションになり得ると述べた。

リップル社はCBDC Private Ledgerが費用対効果や信頼性に優れ、瞬時に決済を完結することができると主張している。CBDC Private Ledgerは、XRP Ledgerと同じコンセンサスアルゴリズムを採用しているが、エネルギー集約度がはるかに低いため、通常のパブリックブロックチェーンよりも6万1,000倍効率的だという。そのため、CBDC Private Ledgerは1秒あたりで数万件のトランザクションを処理することができる。

2020年12月、米証券取引委員会(US Securities and Exchange Commission)【以下、SECと称す】の訴訟を受け、多数の仮想通貨取引所がリップルを上場廃止しており、仮想通貨市場ではリップル社に対して逆風が吹いている。しかしながら、リップル社のCEOであるBrad Garlinghouse氏によると、このような状況下でもリップルの取引量はアジア地域を始めとする米国以外の市場で拡大しているという。依然としてリップルは主要な仮想通貨としての地位を保っており、その時価総額は200億ドルを超えている。

世界中の中央銀行がリップル社の送金ネットワークを活用することに関心を示しており、既にフランス銀行(Banque de France)などがCBDC発行に関して同社と議論を進めているだけに、今後も同社の取り組みに注目していきたい。

release date 2021.03.15

ニュースコメント

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ブロックチェーン技術に関心を寄せる中央銀行


中国人民銀行(People's Bank of China, PBoC)がデジタル人民元発行に突き進んでいることを受け、各国の中央銀行はCBDC関連の研究開発を加速させている。特に各国はブロックチェーン技術を用いたCBDC開発に関心を寄せており、Hyperledger Fabricなどのオープンソースプログラムを基礎にシステムが構築される可能性も出てきているようだ。実際にSAMAおよびUAE中央銀行はCBDCのテストを実施し、同システムがプライバシー要件を満たしながら国際取引のパフォーマンスを改善することが可能であることを証明したという。その他、仮想通貨取引を違法とするイラン中央銀行もHyperledger Fabricをベースにした国際送金システムの構築を試みている。Hyperledger Fabric以外にもR3のコーダ(Corda)やイーサリアム(Ethereum)も選択肢として浮上してきているが、各国の中央銀行はどのような判断を下すのか、今後もその動きを見守っていきたい。


Date

作成日

2021.03.15

Update

最終更新

2022.04.20

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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