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機関投資家の市場参入でビットコインの供給不足が顕著化

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update 2022.04.20 12:27
機関投資家の市場参入でビットコインの供給不足が顕著化

update 2022.04.20 12:27

リキッド・サプライ・チェンジがマイナスを推移

機関投資家が仮想通貨(暗号資産)市場に参入してきているのを背景に、流通するビットコイン(Bitcoin)数が減少していることが明らかになった。[1]

ブロックチェーンのデータ分析を行うGlassnodeによると、流通するビットコイン数は過去1年で少しずつ減少しており、現時点でその数は400万BTCを下回っているという。直近30日間におけるリキッド・サプライ・チェンジ(Liquid Supply Change)はほとんどマイナスであり、過去1年間でも7月から8月、12月の期間を除いて昨年4月以降はマイナスで推移しているようだ。これに対してGlassnodeはビットコインが深刻な供給不足に陥る可能性があると警告している。

昨年5月のビットコインの半減期以降、PayPal(ペイパル)やSquare(スクエア)が仮想通貨関連サービスを開始したことを皮切りに、既存の金融業界から大手企業が仮想通貨市場への参入を計画している。このような状況を受け、OTC(店頭取引)ブローカーのAlessandro Andreotti氏は、機関投資家がマイニングされるよりも多くのビットコインを購入していると述べ、全ての企業に行き渡るほどビットコインの供給量が十分ではないと説明した。

最近、ビットコイン価格が過去3週間の最安値を記録した。しかしながら今年1月の暴落時と比較すると、機関投資家がポジションを手放さずにビットコインを長期保有する傾向を示しており、それがビットコイン価格の回復を早める結果に繋がっているようだ。実際に機関投資家向けの仮想通貨取引プラットフォームであるCoinbase Proでは、この下落局面で640億ドル相当の1万2,000BTC相当のビットコインがコールドストレージに移動させられた可能性があるという。

BlocktaneのJohn Willock氏は、機関投資家がハッキングや盗難などの犯罪に関与していないクリーンなビットコインを求めていると指摘し、それを入手することが困難になりつつあると言及した。機関投資家にとってビットコインはより希少なものになっているが、ビットコインを取り巻く環境はどのように変化していくのか、今後も仮想通貨市場での動きに注目していきたい。

official release 2021.03.05

出典元:

  1. Glassnode(Newsletter)

    https://bitcoinuncharted.substack.com/p/uncharted-4

ニュースコメント

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仮想通貨市場の好調を後押しする個人投資家


昨年末から続くビットコイン価格の高騰を背景に、機関投資家だけでなく個人投資家の資金も仮想通貨市場に流入してきている。この流れを受け、仮想通貨取引サービスを拡充するロビンフッドは2ヶ月で600万人のユーザー獲得に成功している。その他、カナダでは資産運用会社のパーパスが世界初のビットコインETFを上場するなど、暗号市場へのアクセスが拡大しているようだ。バンクオブアメリカの調査によると、今年1月時点でビットコインのロングポジションが前例のない水準に達しており、2017年の仮想通貨ブームを凌ぐ勢いでビットコインへの投資が活発になってきているという。バンクオブアメリカのチーフストラテジストであるMichael Hartnett氏は、極度に強気に振れているセンチメントがリスクを高めていると警告しているが、このバブルとも言える状況はいつ頃まで継続するのか、今後も仮想通貨市場での展開を見守っていきたい。


Date

作成日

2021.03.05

Update

最終更新

2022.04.20

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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