Select Language

リップル社元CTO、2.2億ドル相当のビットコインを失う可能性

リップル社元CTO、2.2億ドル相当のビットコインを失う可能性

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:31
リップル社元CTO、2.2億ドル相当のビットコインを失う可能性

update 2021.08.31 15:31

パスワードを忘れてHDDへのアクセスが不能となる

リップル社の元CTO(Chief Technology Officer)であるStefan Thomas氏は、2億2,000万ドル相当のビットコイン(Bitcoin)が保管されたHDD(ハードディスクドライブ)のパスワードを忘れてしまい、同資産を永久に失う危機に直面していると語った。[1]

2011年、Thomas氏は仮想通貨の解説動画を作成した報酬として7,002BTCを受け取っており、ビットコインはパスワードをかけたHDDに保管していたという。当時、ビットコイン価格は約5ドルだったが、現在、1BTCあたり約3万4,000ドル付近まで上昇しているため、Thomas氏のHDDには2億2,000万ドルを超える仮想通貨が眠っている計算になる。

Thomas氏はパスワードを書き留めた紙を持っていたが、何年も前にそれを紛失してしまったようだ。それ以来、Thomas氏は複数の戦略を用いてHDDへのアクセスを試みているものの、後2回パスワードを間違えればビットコインを永久に失うという窮地に陥っている。これに対してFacebook(フェイスブック)の元セキュリティ部門責任者であるAlex Stamos氏は、10%の報酬と引き換えにパスワード復旧の支援を申し出た。Stamos氏によると、専門家であれば同じHDDを複数個購入し、半年かけてサイドチャネル攻撃(物理的な手段を用いたハッキング)を仕掛けることができるという。

Thomas氏のケース以外にも、管理者が死亡して約1,400億ドル相当のビットコインを失った例や、誤って2億5,500万ドル相当のビットコインが保管されたHDDを処分した例なども報告されている。このように、ユーザーの間では仮想通貨の管理が大きな問題となっており、予期せぬ出来事で巨額の富を失う者も少なくないだけに、より復元性の高いシステムの構築が必要だと言えるだろう。

release date 2021.01.15

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨の紛失問題に対する改善策が求められる

以前から仮想通貨市場では仮想通貨の紛失が問題視されており、これまでその改善策が模索されてきた。ブロックチェーン分析企業であるChainalysisによると、2018年時点で流通するビットコインの36%が紛失、または、何らかの理由で取引できない状態にあったという。このような事態を避けるため、米国大手仮想通貨取引所のコインベースは、Coinbase Walletにバックアップ機能を実装しており、ユーザーが秘密鍵やそれを記録するデバイスをなくしても、別の方法で復元可能なシステムを構築しているようだ。その他の対処法としては、スイスの保険会社であるAspisの個人向け仮想通貨保険に加入することも有効だと考えられる。今回、Thomas氏が大量のビットコインを失う危機に瀕する事実を公表したことは、コミュニティの危機意識向上に貢献する可能性があるが、今後、この紛失問題が改善に向かうことに期待したい。


Date

作成日

2021.01.15

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

【要注意】Axi口座から不正出金被害、セキュリティ対策に不安の声

海外FX業者のAxiで、不正出金の被害が海外フォーラムなどで報告されています。国内で同様の被害は確認されていませんが、日本人ユーザーも無関係ではありません。この記事では、報告されている不正出金の事例やセキュリティの問題点のほか、現状でユーザーがとれる対策を説明します。
update2025.09.29 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

Exnessがスプレッドを最大30%OFF!仮想通貨・株価指数で大幅縮小

海外FX業者のExnessが主要銘柄のスプレッドを縮小しています。BTCUSDは16%、ETHUSDでは23%の縮小が確認されています。本記事では縮小後のExnessスプレッドを主要なブローカーと比較しました。
update2025.10.02 19:00

話題のDCJPYとJPYCの違い|海外FXの入出金に使えるのは?

DCJPYというデジタル通貨が話題となっています。一方で、海外FXユーザーの間ではJPYCへの期待も高まっています。本記事では、DCJPYとJPYCの特徴や違いを比較し、海外FXトレーダーにとってどちらが送金手段の選択肢となるのかを解説します。
update2025.09.26 19:30

SNSでステーブルコイン利息の議論が勃発!Bybitで手軽にUSDT等を高利回り運用

ここ最近、SNS上ではステーブルコインの利回りに関する活発な議論なども見られます。本記事では、SNSで話題となった議論を整理しつつ、Bybitでのステーブルコインの運用方法や、海外FXとの仮想通貨入出金ルートの全体像などをまとめます。
update2025.10.01 19:00

海外FXへの仮想通貨送金にはBybitがおすすめ!FXトレーダーに最適なBybitの使い方

海外FXの入出金によく使われる国内銀行送金が以前より使いにくくなっていることを受け、仮想通貨での入出金が注目を集めています。本記事では、仮想通貨送金をするならBybitがおすすめの理由や、海外FXユーザーに最適なBybitの使い方を紹介します。
update2025.08.29 20:00

【独自】海外FX利用で銀行口座が凍結・解約された一部始終!「自分には関係ない」は危険かも

みんなの銀行の口座を実際に凍結・解約されたトレーダーから当サイトに寄せられた情報をもとに、解約までの流れを一部始終紹介します。海外FXユーザーにとって、銀行口座凍結は決して他人事ではありません。海外FX利用時に注意すべき送金パターンも説明します。
update2025.08.12 19:00

Exnessのスワップフリーが突然解除?!条件をサポートに直接聞いてみた

「Exnessのスワップフリーが解除された」という投稿がSNSの一部で話題になっていますが、解除の具体的な条件は公式サイトにも掲載されていません。そこで当サイトではサポートに直接条件を質問してみました。
update2025.08.25 19:00

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル