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Banca Generali、仮想通貨ウォレットプロバイダーのConioと提携

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update 2021.08.31 15:31
Banca Generali、仮想通貨ウォレットプロバイダーのConioと提携

update 2021.08.31 15:31

2021年までに仮想通貨関連サービスの提供を開始する予定

ウェルスマネジメントとプライベートバンキングに特化したイタリアの銀行であるBanca Generaliは、仮想通貨ウォレットプロバイダーのConioと提携し、2021年までに仮想通貨関連サービスの提供を開始すると発表した。[1]

発表によると、Banca Generaliは1,400万ドルの投資を行ってConioの株式を取得し、両社のパートナーシップを強化することに成功したという。Banca Generaliはここ数ヶ月で仮想通貨市場が大幅に成長していることや、イタリア国内で仮想通貨ウォレットに対する需要が伸びていることに触れ、Conioと提携してまずビットコイン(Bitcoin)を対象としたカストディサービスを提供する予定だと言及した。

Banca Generaliのゼネラルマネージャー兼CEOであるGian Maria Mossa氏は、このパートナーシップに関して次のようにコメントしている。

我が行は未来の金融市場の構造が、仮想通貨やその他多くの金融エコシステムでイノベーションを促すブロックチェーン技術の影響を受けると予測しています。Conioとの協業は、お客様に提供するサービスの拡大とイノベーション志向のパートナーとのコラボレーションに向けたものです。従って我が行は業界をリードする革新的なソリューションでサービスを拡大しながら、オープンバンキングプラットフォームの開発を継続することになるでしょう。このパートナーシップはセキュリティや規制面でのConioの取り組みが鍵となっています。

Gian Maria Mossa, General Manager and CEO of Banca Generali - Banca Generaliより引用

一方、ConioのCEOであるChristian Miccoli氏は次のように述べた。

Banca Generaliとの協業は金融システム全体が新時代に向かうための重要なステップであり、より伝統的な金融機関が確立された企業や新興企業とのコラボレーションを加速させる道筋となるでしょう。10年間にわたる開発と産業分野としての安定化の後、仮想通貨は新しいフェーズに突入し、金融機関の様々なサービスで利用され始めています。

Christian Miccoli, CEO of Conio - Banca Generaliより引用

最近、欧州ではECB総裁がデジタルユーロに関する意見を募集するなど、中央銀行発行の独自デジタル通貨(Central Bank Digital Currency, CBDC)立ち上げが現実味を帯びてきている。金融システムの変革が迫る中、Banca Generaliおよびその他金融機関はどのような対応を見せるのか、今後もその動向を見守っていきたい。

release date 2020.12.17

出典元:

ニュースコメント

過渡期を迎えるイタリア金融業界

新型コロナウイルス(COVID-19)による困窮した経済の影響もあり、今年に入ってからイタリアの金融業界では大規模な変化が生じている。最近では、イタリア最大の決済プロバイダーであるNexiがSIAと合併し、同国市場シェアの推定70%を占める年間売上高18億ユーロ(約20億ドル)の巨大企業が誕生することが確定的となった。また、その他にはBanca Sellaがビットコイン取引サービスを開始するなど、仮想通貨市場に参入する銀行の動きが活発になってきているようだ。実際にイタリア国内では、97行もの銀行がブロックチェーンプラットフォームであるスプンタ(Spunta)を採用しており、本番環境で同ソリューションを利用し始めているという。イタリアの金融業界は仮想通貨やブロックチェーン技術の登場で過渡期を迎えているが、これがどのような恩恵をもたらすのか、今後も同国市場での展開に注目していきたい。


Date

作成日

2020.12.17

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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