Select Language

Sygnum、自社株のトークン化に成功したことを発表

Sygnum、自社株のトークン化に成功したことを発表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:31
Sygnum、自社株のトークン化に成功したことを発表

update 2021.08.31 15:31

スイスおよびシンガポールでの株式上場を目指す

スイスの仮想通貨銀行であるSygnum Bank AG(本社:Uetlibergstrasse 134 A, 8045 Zurich, Switzerland[1])【以下、Sygnumと称す】は、分散型台帳技術を統合して自社株をトークン化したことを発表した。[2]

今回、Sygnumは独自トークン化プラットフォームであるDesygnateの実装を完了し、自社株をトークン化することに成功したという。株式のトークン化は株主名簿の更新や現金決済プロセスを省くことができるため、効率的な資金調達モデルだと考えられており、Sygnumはこれを用いて流通市場での取引を促進することを計画しているようだ。

Sygnumの共同創立者であるMathias Imbach氏は、この発表について次のようにコメントしている。

Sygnumが世界で初めて株式をトークン化した銀行となったことを喜ばしく思います。これは所有権と価値への直接的で効率的なアクセスを提供するという、我が行の使命を果たすための重要なマイルストーンだと言えるでしょう。今回の試みにはクライアントやパートナーとの新しいエンゲージメントモデルが含まれ、最終的に信頼できる株主に対して流動性を提供します。

Mathias Imbach, Co-Founder of Sygnum Bank AG - Sygnumより引用

また、Sygnumはこの取り組みがブロックチェーンベースの証券取引所であるSIX Digital Exchange【以下、SDXと称す】との戦略的パートナーシップを通じ、スイスおよびシンガポールに同行の株式を上場するための礎だと説明している。これに対してSDXの責任者であるTim Grant氏は、分散型台帳技術のメリットを活かした次世代の金融インフラを構築する際に信頼できるパートナーが必要だと言及し、Sygnumと提携したことを嬉しく思うと述べた。昨年8月、Sygnumがシンガポールでの銀行ライセンス取得を目指していることが報道されたが、同行はどのような事業展開を見せるのか、今後もその動向を見守っていきたい。

release date 2020.12.16

出典元:

ニュースコメント

証券のトークン化による資金調達手段の確立を目指す金融業界

これまでブロックチェーンは主に仮想通貨の基盤として用いられてきたが、開発が進んだことを受けてフィンテック分野でのユースケースが拡大している。特に証券のトークン化は既存の資金調達プロセスを効率化する手段として注目されており、世界各国で大手金融機関がその実現に向けた取り組みを進めているようだ。日本では大手金融企業のSBIがSTO実施を計画し、ibetと呼ばれるSTO(セキュリティトークンオファリング)プラットフォームを提供するBOOSTRYと協業している。また、その他にもマルタ証券取引所が取引プラットフォームを開発するなど、株式トークンの取引を可能にしようと試みているという。既にシンガポールでは証券トークンプラットフォームのiSTOXがブロックチェーンの実用化に成功しているが、世界の金融業界はどのように変化していくのか、今後もその動きに注目していきたい。


Date

作成日

2020.12.16

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

ワールドコインのOrb(オーブ)の日本設置場所は?無料配布を受けられる登録会場の予約方法も解説

ワールドコインのOrb(オーブ)で生体認証を行うことで、仮想通貨WLDを無料で受け取れます。当記事では、ワールドコインの日本国内のオーブ設置場所、探し方、予約方法などを解説します。
update2025.03.21 19:30

オオカミコイン(OKM)は怪しい?オオカミプロジェクトの特徴やSNSでの評判

オオカミコイン(OKM)は、オオカミカードを発行するオオカミプロジェクトの仮想通貨です。海外取引所のMEXCに上場していますが、SNS上では怪しいという声も見られます。本記事では、オオカミコインの特徴、SNSでの評判、怪しいポイントなどを紹介します。
update2025.04.11 19:00

Exnessの海外入出金で​​銀行口座が凍結されるケースが発生

海外FX業者のExnessで海外送金による銀行口座の凍結が発生している事例を取り上げていきます。SNS上では銀行送金2によるものとの声が見受けられますが、凍結の原因は収納代行業者と想定されます。
update2025.05.09 19:00

ワールドコイン(WLD)の換金方法は?日本円に現金化する手順を解説

ワールドコイン(WLD)は、OpenAI社のCEOであるサム・アルトマン氏らが手掛ける仮想通貨プロジェクトです。登録したユーザーには、仮想通貨WLDが無料配布されます。当記事では、ワールドコインを日本円に換金する手順や、換金時の注意点などを解説します。
update2025.04.16 19:30

MT4のバックテストに正確なヒストリカルデータが必須!無料・有料データを比較

MT4でバックテストをする際にはヒストリカルデータの取得が必要です。ヒストリカルデータは無料と有料のものがありますが、どっちがいいのか、気になる人もいるでしょう。本記事では、ヒストリカルデータのダウンロード方法を詳しく解説します。
update2025.03.26 19:30

Galaxy DAOが出金受付を開始?返金を期待できない3つの理由

Galaxy DAOが、返金の受付を開始するという内容のメールをユーザーに配信していたことが明らかになりました。しかし、多くのユーザーは返金の実現には懐疑的です。なぜGalaxy DAOによる返金が期待できないのか3つの理由を説明します。
update2025.03.19 19:30

Vantage Tradingで出金拒否やトラブルが多発中?SNSで報告相次ぐ原因とは

Vantageで原因不明の出金拒否が、多数発生している声を取り上げていきます。Vantageで出金拒否が発生する理由や実際にVantageへ問い合わせた際の回答などもあわせて紹介していきます。
update2025.05.16 19:00

XMTrading・Vantage Trading・AXIORY公式アプリがApp Storeから削除

海外FXブローカーのXMTradingおよびVantage Trading、AXIORYのアプリがApp Storeから削除されたことが確認されました。本記事では、削除の背景や考えられる理由、ユーザーへの影響、そして今後の対応策について詳しく解説します。
update2025.03.25 19:30

仮想通貨INITの将来性は?アプリチェーン統合レイヤー1「Initia」の特徴や評判

仮想通貨INITは、複数のアプリチェーンを統合するレイヤー1ブロックチェーン「Initia」のネイティブトークンです。当記事では、INITの将来性やSNSでの評判、Initiaの特徴などを解説します。
update2025.04.24 19:00

USDT・USDCのステーキング先はどこがおすすめ?年利やリスクをチェック

USDTやUSDCのステーキング利率は、預け先やサービスによって変わります。当記事では、BybitやBinanceなどの取引所ごとのステーキング利率を比較します。USDT・USDCをステーキングするリスクも解説します。
update2025.04.10 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル