Select Language

Facebook、リブラの名称をディエムに変更したことを発表

Facebook、リブラの名称をディエムに変更したことを発表

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:33
Facebook、リブラの名称をディエムに変更したことを発表

update 2021.08.31 15:33

プロジェクトとしての独立性を強調する狙い

大手SNSのFacebook, Inc.(本社:1 Hacker Way, Menlo Park, California 94025[1])【以下、Facebookと称す】は、同社が開発を進める仮想通貨であるリブラ(Libra)の名称をディエム(Diem)に変更したことを発表した。[2]

先日、Facebookは2021年1月のリブラ発行を計画していることを発表したばかりだが、プロジェクトの成熟度と独立性を示すために、同仮想通貨の名称をラテン語で「日」を意味するディエムに変更することを決定したという。これに伴ってLibra AssociationもDiem Associationに組織名を改名している。現在、Diem AssociationはCEOであるStuart Levey氏を筆頭に経営陣を強化しており、複数のメンバーが加わっているようだ。また、同協会は今年4月にLibra Associationに加盟したCheckout.comなどを含む27社のメンバー企業を抱えている。

Facebookは当初、複数の法定通貨で構成される通貨バスケットに価値を裏付けられたステーブルコインを発行する予定だったものの、各国政府の反発を受けたことを背景に、まずは米ドルに連動するディエムドル(Diem Dollar)のローンチを進めているようだ。各国政府との関係に関してLevey氏は、同協会がより自律的な組織となったことを歓迎していると言及しており、ディエムが消費者保護や金融活動作業部会(Financial Action Task Force)のTravel Rule(送金時に個人情報を提供する規定)などの国際的な規制を厳守する存在であることを強調した。加えて、Levey氏はホワイトペーパーの改定でFacebookの役割を削減し、同社がブロックチェーン開発やDiem Associationに対して特別な権限を持たない構造に変更したと説明している。

スイスに拠点を置くDiem Associationは、ディエムドル発行のためにスイス金融市場監督局(Financial Market Supervisory Authority, FINMA)から許可が下りるのを待ち望んでいる状況だ。Levey氏によると、Diem Associationは規制当局との協議を継続しているが、ディエムドルは技術的に発行可能な状態にあるという。現時点でディエムドルは国際送金や加盟店での決済への利用が想定されている。

Levey氏は、将来的にディエムが通貨バスケットを裏付けとするステーブルコインとして再ローンチされる可能性があると言及した。最近、欧州主要国がECにステーブルコインへの対策強化を要請するなど、仮想通貨を取り巻く環境が変化しつつあるが、今後もFacebookの取り組みに注目していきたい。

release date 2020.12.10

出典元:

ニュースコメント

プロジェクトの仕切り直しを図るFacebook

全世界に20億人以上のユーザーベースを誇るFacebookの影響力を懸念し、各国政府がその態度を硬化させていることから、同社はステーブルコインの名称変更でプロジェクトの仕切り直しを図っているようだ。加えて、今年に入ってからFacebookは同社ステーブルコインの専用ウォレットであるカリブラ(Calibra)もノビ(Novi)に改名しており、ロゴの変更と併せて全面的なイメージの刷新を試みている。しかしながら、G20は規制上の課題への対処が十分な水準に達するまでサービスを開始すべきでないとの見解を示しているため、米国や欧州主要国でのディエム発行は困難なものになると考えられる。今回、Facebookはブロックチェーンを基盤にオープンな環境でイノベーションを促進することに焦点を当ててアピールしているが、これに対して各国の規制当局はどのような反応を示すのか、今後もその動向を見守っていきたい。


Date

作成日

2020.12.10

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

メタマスクが勝手に開く現象が多数報告!原因や対処法は?

PCでブラウザを立ち上げた際にメタマスクが勝手に起動する現象が起きており、SNS上でも話題になっています。Myforex編集部でもこの現象を確認しており、当記事執筆時点(2025年4月3日)ではGoogle ChromeとBraveのブラウザで発生していることが確認できています。
update2025.04.03 19:45

ワールドコインのOrb(オーブ)の日本設置場所は?無料配布を受けられる登録会場の予約方法も解説

ワールドコインのOrb(オーブ)で生体認証を行うことで、仮想通貨WLDを無料で受け取れます。当記事では、ワールドコインの日本国内のオーブ設置場所、探し方、予約方法などを解説します。
update2025.03.21 19:30

XMTrading・Vantage Trading・AXIORY公式アプリがApp Storeから削除

海外FXブローカーのXMTradingおよびVantage Trading、AXIORYのアプリがApp Storeから削除されたことが確認されました。本記事では、削除の背景や考えられる理由、ユーザーへの影響、そして今後の対応策について詳しく解説します。
update2025.03.25 19:30

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

Galaxy DAOが出金受付を開始?返金を期待できない3つの理由

Galaxy DAOが、返金の受付を開始するという内容のメールをユーザーに配信していたことが明らかになりました。しかし、多くのユーザーは返金の実現には懐疑的です。なぜGalaxy DAOによる返金が期待できないのか3つの理由を説明します。
update2025.03.19 19:30

キャプテン翼-RIVALS- がJOHNトークンのエアドロを発表!LINEなどで遊べるMini Appの独自トークン

「キャプテン翼-RIVALS- Mini App」は、キャプテン翼のIPを活用したWeb3ゲームです。2025年4月にJOHNトークンのエアドロップが予定されており、注目を集めています。本記事では、JOHNトークンの特徴、エアドロップの仕組み、将来性などを解説します。
update2025.03.27 19:00

【MT4/MT5】フィボナッチを自動で描写!便利なインディケータを徹底比較

フィボナッチを使ってチャート分析をする際、ラインの引き方が分からなかったり、毎回手動で引くのが面倒だったりなどの難点があります。そこで本記事ではフィボナッチを自動描画できるMT4/MT5用インディケータを徹底比較します。
update2025.02.12 19:00

MT4/MT5対応の通貨強弱インディケータを徹底比較!無料で使えるおすすめは?

通貨強弱インディケータを使うと各通貨の強弱が一目で分かり、初心者でも視覚的に相場状況を把握できます。この記事では、無料のおすすめインディケータを比較し、選び方や活用方法を解説します。
update2025.02.05 19:30

MTF-MAでトレードのレベルを上げる。MT4/MT5で使えるインディケータを比較

MTF分析は複数の時間足を組み合わせて相場全体を把握する手法です。MTF分析を使いこなすことでエントリーの方向やタイミングを掴みやすくなります。本記事ではMTF分析を簡単にするインディケータや、エントリー精度を上げる方法を解説します。
update2025.01.21 19:15

MT4/MT5のローソク足の色は4つのポイントでカッコよくできる!

MT4/MT5は、自分だけのオリジナルデザインにチャートをカスタマイズできます。配色や表示設定を少し変えるだけで、補色やコントラストを意識することで、より視覚的に分かりやすいチャートにすることも可能です。この記事では、誰でも簡単にできるチャートのカスタマイズ方法を4つのポイントに分けてご紹介します。
update2025.02.12 19:30
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル