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Crypto.com、オーストラリアの居住者にデビットカードサービスを提供へ

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update 2021.08.31 15:31
Crypto.com、オーストラリアの居住者にデビットカードサービスを提供へ

update 2021.08.31 15:31

AFSLの取得と現地企業の買収により同国での事業展開が可能になる

香港に本拠を置く仮想通貨関連サービスプロバイダーのCrypto.comは、AFSL(Australian Financial Services License)を取得し、オーストラリアの居住者にデビットカードを発行できるようになったことを発表した。[1]

今月2日の発表によると、Crypto.comは世界各国の規制に準拠する形で仮想通貨関連サービスを提供するとのコミットメントを示しており、その中でもオーストラリアの金融エコシステム、およびユーザーと直接的な関わりを持つことが重要だと認識しているという。特にオーストラリア証券投資委員会(Australian Securities and Investments Commission, ASIC)が全ての仮想通貨関連企業にAFSLの取得を義務付けていることから、Crypto.comは同ライセンスを取得するに至ったようだ。

今回、Crypto.comはThe Card Group Pty Ltdを買収することで、オーストラリアでのデビットカード発行を実現したのに加え、新決済プラットフォーム(New Payments Platform, NPP)とBPAYを介したオーストラリアドルによる送金を可能にしている。Crypto.comの共同創設者兼CEOであるKris Marszalek氏は、同取引所がこのようなサービスを通じて仮想通貨の普及を加速していることを強調した。

2016年に設立されたCrypto.comは世界中に500万人を超えるユーザーベースを抱えており、今も尚、その規模を拡大し続けている。最近、Crypto.comはマルタ金融サービス局(The Malta Financial Services Authority, MFSA)からクラス3のVFA(Virtual Financial Assets)エージェントとしてのライセンスを取得し、着々とグローバル市場での影響力を増大しているが、今後も同取引所の取り組みに注目していきたい。

release date 2020.12.04

出典元:

ニュースコメント

国外の取引所を取り込みながら拡大するオーストラリア市場

近年、各国政府は違法な仮想通貨取引サービスから投資家を保護するため、オフショア取引所への取締りを強化してきたが、その成果が徐々に形になって現れているようだ。特にオーストラリアはライセンススキームの構築に成功し、バイナンスが仮想通貨取引プラットフォームのBinance Australiaをローンチするなど、オフショア取引所が当局の管理下で正式にサービスを提供することを可能にしている。その他にも、同国には国外の取引所が進出してきており、昨年8月には米大手取引所のジェミニがオーストラリアで仮想通貨取引サービスを開始している。先月、RBAがCBDC開発で企業と協業することを発表し、DeFi(分散型金融)関連サービスの概念実証を実施する計画なども明らかになっているが、同国の仮想通貨市場はどのような発展を遂げるのか、今後もその動向を見守っていきたい。


Date

作成日

2020.12.04

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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