作成日
:2020.11.26
2021.08.31 15:33
大手金融企業のSBIホールディングス株式会社(本社:東京都港区六本木一丁目6番1号
)【以下、SBIと称す】は、年利1%の金利を付与する仮想通貨レンディングサービスであるVC Trade Lendingを開始することを発表した。発表によると、ユーザーは0.1BTCから最大5BTCの仮想通貨の預け入れに対して金利収入を得ることが可能だという。現在、VC Trade Lendingはビットコイン(Bitcoin)のみに対応しているが、将来的にリップル(Ripple)をサポート対象に追加することを予定している。この仮想通貨レンディングサービスに関してSBIは、預金手数料や口座管理費、年会費が無料である点や、信頼性の高い同グループが運営することが利点であると説明した。またSBIは、同グループのノウハウと豊富な実績が市場のニーズに応じたサービスを創出し、より多くの取引機会を提供すると言及している。
過去数カ月間、SBIは仮想通貨関連企業との協業や買収を通じて事業を強化しているようだ。例えば、SBI傘下のマネータップはリップル社からの出資を受けることを決定しており、SBIは同社との関係性をより強固なものにしているという。先日、SBIのCEOである北尾吉孝氏は、リップル社が米国から移転する場合、日本が候補に挙がる可能性が高いと述べ、日本市場への関心を示唆した。
今年10月、SBI e-Sportsの株式を対象にSBIはSTOの実施を計画していることを発表するなど、仮想通貨市場で積極的な動きを見せているが、この仮想通貨レンディングサービスを成功に導くとこができるのか、今後も同社の取り組みに注目していきたい。
release date 2020.11.26
世界の仮想通貨市場ではDeFi(分散型金融)関連サービスがトレンドとなっているが、今年に入ってから日本でも同分野のサービスが登場している。例えば、今年10月には人気メッセージングアプリを運用するLINEが仮想通貨レンディングサービスを開始し、ユーザーベース拡大のために最大年利10%のリターンを付与するキャンペーンを展開した。その他には大手仮想通貨取引所のコインチェックやビットバンク、GMOコインなどもDeFi関連サービスを立ち上げており、国内市場でも競争が激化しつつあるようだ。その中でもコインチェックはDeFiトークンであるIOSTを上場し、これら企業の動きを牽引している。SBIは傘下のSBI FXトレードが仮想通貨CFDの取り扱いを開始するなど、仮想通貨関連事業に注力する姿勢を見せているが、この競争を勝ち抜くことができるのか、今後も国内市場の動向を見守っていきたい。
作成日
:2020.11.26
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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