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ジェミニ、英国での銀行パートナーにClearBankを選択

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update 2021.08.31 15:31
ジェミニ、英国での銀行パートナーにClearBankを選択

update 2021.08.31 15:31

FPSやCHAPSなどの決済システムが利用可能となる

Winklevoss兄弟によって設立された仮想通貨取引所であるGemini Trust Company, LLC(本社:600 Third Avenue, 2nd Floor, New York, NY, 10016, United States[1])【以下、ジェミニと称す】が、英国での銀行パートナーにClearBankを選択したことが明らかになった。[2]

これにより、ジェミニはClearBankから専用の銀行口座や銀行インフラの提供を受け、FPS(Faster Payments Service)やCHAPS(Clearing House Automated Payment System)などの決済システムへアクセスできるようになったという。これに関してジェミニの英国地域責任者であるBlair Halliday氏は、FPSが英ポンドで仮想通貨を取引するための効率的な手段になり得ると同時に、よりスムーズなユーザーエクスペリエンスを生み出す可能性があると言及している。

一方、ClearBankのCEOであるCharles McManus氏は、このパートナーシップに関して次のようにコメントした。

英国では仮想通貨が価値を保存する手段や投資対象として人気を博しています。仮想通貨取引プラットフォームを利用するユーザーは、為替手数料などの費用をかけずに、即座に資金を入金するためのオプションを必要としています。また、ユーザーは資金が安全かつ確実に保管されているという安心感を望んでおり、これが最高水準のリスク管理の下で達成されることが重要です。

Charles McManus, CEO of ClearBank - ClearBankより引用

今年9月、ジェミニは英国でEMI(Electronic Money Institution)ライセンスを取得し、国内で英ポンドを利用したサービスを展開することに成功している。また、ジェミニは英国で仮想通貨取引所としての登録も行っており、本格的に同国市場への参入を果たしているが、今後も同取引所の取り組みを見守っていきたい。

release date 2020.11.23

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨関連企業の取り込みを図る金融業界

英国のチャレンジャーバンク(銀行業務ライセンスを取得し、既存銀行と同様のサービスを全てモバイルアプリ上で提供する企業)であるClearBankは、早くから仮想通貨関連企業を顧客として受け入れてきた。過去にコインベースがバークレイズと提携解消した際にも、ClearBankは同取引所へアプローチしており、顧客として取り込むことを試みていたという。この流れを受けて競合のZigluはP2P決済プラットフォームをローンチし、仮想通貨との親和性を高めてこれら企業に接近する動きを見せているようだ。一方、米国ではJPモルガンチェースがコインベースおよびジェミニに銀行サービスを提供するなど、既存の金融機関もこれに同調する形で仮想通貨関連企業を受け入れ始めている。今回、ClearBankにとってジェミニとパートナーシップを締結したことは大きな前進になったと考えられるが、次はどのような行動に出るのか、今後も業界の動向に注目していきたい。


Date

作成日

2020.11.23

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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