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リップル社、ドバイの経済特区に地域本部を設立

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update 2021.08.31 15:31
リップル社、ドバイの経済特区に地域本部を設立

update 2021.08.31 15:31

ソリューション展開とパートナーシップの拡大を図る

ドバイ国際金融センター(Dubai International Financial Center)【以下、DIFCと称す】は、人気仮想通貨のリップル(Ripple)を運用するリップル社が同国の経済特区に地域本部を設立したことを発表した。[1]

DIFCの発表によると、リップル社はドバイが中東・アフリカ・南アジア(Middle East, Africa, and South Asia, MEASA)地域の主要な金融ハブになり得ると評価しており、同国で地域本部を設立することを決定したという。2004年に設立されたDIFCは、ドバイにおけるフリーゾーンのひとつとしてアラブ首長国連邦(UAE)と異なる司法制度や規制フレームワークを有し、国外の企業が株式を100%保有する形で進出することを可能にしている。昨年はシンガポールを拠点とするフィンテック企業のTradesocioがDIFCにオフィスを新設してドバイ市場への参入を果たした。

DIFC AuthorityのCEOであるArif Amiri氏は、リップル社の進出に関して次のようにコメントした。

リップル社とDIFC内の230社以上のフィンテック企業は、金融業界の未来を切り開くための鍵となるでしょう。リップル社は今年DIFCに加わった最も興味深いクライアントのひとつです。同社は金融業界に革新をもたらす存在として世界的に高く評価されているため、DIFCのビジョンを達成するのに完璧なパートナー・クライアントだと考えられます。我々は共にドバイおよびアラブ首長国連邦におけるブロックチェーンの利用を促進し、エミレーツブロックチェーン戦略2021を加速させるでしょう。

Arif Amiri, CEO of DIFC Authority - DIFCより引用

一方、リップル社で南アジアおよび中東・北アフリカ(Middle East and North Africa, MENA)地域のマネージングディレクターを務めるNavin Gupta氏は次のように述べている。

リップル社は既にMENA地域に重要な顧客基盤を抱えているため、DIFCを選択することは自然な流れだと言えるでしょう。我が社の地域本部はブロックチェーンベースのソリューションを展開し、同地域で更に多くの金融機関と関係を深める拠点として機能します。DIFCに進出したことが非常に歓迎されていると感じています。

Navin Gupta, Managing Director for South Asia and MENA at Ripple - DIFCより引用

これまでリップル社はサンフランシスコを本拠にグローバル展開を進めてきたものの、同社のCEOであるBrad Garlinghouse氏は、仮想通貨やブロックチェーン技術に対してより明確な姿勢を示す国に本社を移転する可能性があると語っている。過去にGarlinghouse氏はリップル社は仮想通貨業界のAmazonを目指すと発言しているが、DIFCに地域本部を設立したことがどのような意味を成すのか、今後も同社の取り組みに注目していきたい。

release date 2020.11.11

出典元:

ニュースコメント

第二のクリプトバレーを目指すドバイ

近年、ドバイはスイスのツークに次ぐ第二のクリプトバレーとなる構想を掲げており、政府機関のDMCC(Dubai Multi Commodities Centre)を中心に仮想通貨およびブロックチェーン関連企業の誘致を積極的に行っている。具体的にDMCCはスイスの投資会社であるCV VC(Crypto Valley Venture Capital)およびCV Labsと協業し、インキュベーションや人材の育成などの支援を提供できる体制を構築しているという。更にDMCCはフリーゾーン内で個人の所得税や法人税、源泉徴収税を特別に免除する制度を設けており、投資家や企業に魅力的な環境を作り出しているようだ。今年3月、ドバイの仮想通貨取引所であるBTSEが200万ドルの資金調達に成功するなど、国内の仮想通貨市場は盛り上がりを見せているが、同国政府の取り組みはどのような成果を上げるのか、今後もその動向を見守っていきたい。


Date

作成日

2020.11.11

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

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