作成日
:2020.11.02
2021.08.31 15:31
10月29日、ビットコイン(BTC/USD)価格が過去24時間で2.6%増加し、一時的に1万3,649ドルの高値を記録して強気な値動きを示している。
現在、ビットコイン価格は1万3,519ドル付近にまで下げているものの、10日及び50日移動平均線を上回っているため、依然として強気なトレンドが継続していると考えられる。前日28日にビットコイン価格は株式市場に同調する形で下落しているが、TritiumのCEOであるJohn Willock氏によると、この程度の揺り戻しは自然に起こり得る現象であり、至って健全なものだという。これに加えて、BitBull CapitalのConstantin Kogan氏は、ビットコイン価格が短期的に上昇すると見通しており、1万3,800ドルの抵抗線を突破して2019年以来の高値を目指す可能性があるとコメントしている。
今年8月、ビットコイン先物の未決済建玉が過去最高を記録したが、ここにきてその水準が再び上昇している状況だ。OKCoinのJason Lau氏は、これが強気を示すシグナルだと主張する一方、1万4,000ドルラインに大量の売り注文が仕込まれており、それが主要な抵抗線となり得ることを警告した。
ビットコインの好調に伴い、イーサリアム(ETH/USD)価格も同日中に1.1%増となる389ドルに達している。しかしながら、オプション市場では権利行使価格が200ドルから280ドルのプットオプションが買われており、イーサリアム価格の暴落を予見した動きが生じているようだ。これに関してAlpha5の創設者であるVishal Shah氏は、イーサリアムが今年中の立ち上げを図るETH2.0のトランジションがリスクとなるため、楽観的なポジションを取ることが難しくなっていると言及した。
仮想通貨市場全体では、テゾス(Tezos)がマイナス6.89%、ステラ(Stellar)がマイナス2.78%を記録するなど、多数の仮想通貨が調整に入っているようだが、ビットコイン価格はどのように推移していくのか、今後も同仮想通貨の動向に注目していきたい。
release date 2020.11.02
先日、2018年1月以来初めてビットコイン価格が1万3,000ドルを突破し、仮想通貨市場に注目が集まっている。一部有識者は、多くの機関投資家が仮想通貨市場に参入してきたことでビットコインの需要が拡大していると考え、この上昇トレンドが長期的なものになると予想しているようだ。実際にソーシャルトレーディング・プロバイダーのeToroは、ペイパルが仮想通貨関連サービスを開始したことに関し、人々へ仮想通貨の価値を広める良い機会になると言及しているという。その他にも、金融業界では投資銀行のJPモルガンチェースがJPMコイン(JPM Coin)と呼ばれる独自仮想通貨の運用を開始するなど、大手企業による仮想通貨関連の動きが流動的になってきている。最近、ビットコインのハッシュレートが大幅に減少しており、懸念材料も表面化してきているようだが、同仮想通貨を取り巻く環境はどのように変化していくのか、今後も仮想通貨市場の展開を見守っていきたい。
作成日
:2020.11.02
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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