Select Language

MetaQuotes、MT5をビルド2650にアップデート

MetaQuotes、MT5をビルド2650にアップデート

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:33
MetaQuotes、MT5をビルド2650にアップデート

update 2021.08.31 15:33

自動化機能やヘッジング管理など多岐にわたる機能を追加・改良

ロシアのソフトウェア会社MetaQuotes Software Corp.【以下、MetaQuotesと称す】は、MetaTrader5【以下、MT5と称す】取引プラットフォームをビルド2650にアップデートした。[1]

今回のアップデートにより、ターミナルのオプションタブに「オープンポジションと注文のチャートデータをプリロードする」という項目が追加された。これにより、MT5を起動することで、未決済ポジションもしくは指値注文に関する各シンボルのチャート情報がアップデートされ、ユーザーは即座にチャート分析を開始できるようになるという。また日足の機能修正や取引履歴のキャッシュの最適化がなされた他、MQL5(MetaQuotes Language5)コードのプロファイラー機能もアップデートされている。

2020年9月、MetaQutesがMT5ビルド2615にアップデートした際にも、多岐にわたる機能の追加・改良がなされた。今回、新たなパラメータが追加されたことにより、ユーザーはMQL5プログラムの実行停止回数や、各関数のコールスタック内への追加回数を分析できるという。またプロファイリング中にインライン関数を無効にする機能を追加した他、プロファイリングに関するレポートデザインを刷新したとのことだ。更にCopyTicksRangeの動作修正や、ヘッジングが禁止されている場合のエラーコードの表示に加え、メッセージボックスの呼び出し機能を削除した他、SymbolSelectを活用することで、気配値表示ウィンドウにて複数の金融商品を一元管理できるようになった。

ストラテジーテスターに関しては、取引設定を行うダイアログが改良され、手数料計算やタブ、列幅などが修正された。MetaEditorについては、編集ウィンドウにライト・ダーク・青色のカラーバリエーションを追加した他、全てのアイコンを高画素密度(HiDPI)モニターに対応させているという。

MT5アドミニストレータービルド2650においては、MT5のビルド2450へのアップデート時に導入したサブスクリプションサービスを継続的に提供していく方針だ。また全米先物協会(National Futures Association, NFA)の規制により、米国居住者がヘッジ機能を利用できないため、ヘッジ会計システムを無効にした他、ライブアップデートに接続できない場合に警告を表示するようになった。加えて、レバレッジ変更や預入残高、クレジット出金の自動化機能を追加した他、クライアントIDを取引口座のテーブル内に表示させると共に、ゲートウェイ及びデータフィードのログを修正している。

MT5トレードサーバービルド2650に関しては、ヘッジ会計システムを無効にした他、主要プロバイダーを通じてSMSの送信に失敗した際、他のプロバイダーを介して再送信する機能を追加した。MT5ヒストリーサーバービルド2650及びアクセスサーバービルド2650については、サブスクリプションサービスを継続的に提供し、MT5バックアップサーバービルド2650においては、ディレクトリー機能が改良されている。MT5サーバーAPIビルド2650に関しては、ヘッジ機能の無効化に対応すべく、TRADEFLAGS_HEDGE_PROHIBITとMY_RET_REQUEST_HEDGE_PROHIBITEDと呼ばれる2種類の列挙値が追加された。

MetaQuotesは多岐にわたる機能の追加や改良を図ることで、更なる顧客満足度の向上が期待できそうだ。

release date 2020.10.12

出典元:

ニュースコメント

MT5を活用する企業の裾野が拡大

2020年に入り、MT5の利用拡大が進んでいる。特に、新型コロナ禍において米国株式を中心とするグローバル株式やコモディティ取引の需要が高まる中、マルチアセット及びアルゴリズム取引に対応した高機能プラットフォームであるMT5が、多くの投資家に選好されている模様だ。直近の導入事例としては、独立系運用会社Besst Point Capital HouseがMT5をリリースした他、Orient Futures SingaporeやAccuindex、CCI Traders、INFINOXなどもMT5を導入している。現在では海外FXブローカーのみならず、ヘッジファンドや金融サービスプロバイダー、フィンテック企業など、MT5を活用する企業の裾野が拡大している状況だ。また、MT5を活用して新たな付加価値サービスの提供を試みる海外FXブローカーも散見されている。例えば、HYCMがMT5上で株式取引サービスを開始した他、RoboForexはVPSサービスの提供を開始し、HotForexがDMA方式による株式及びETFのCFD取引を開始している。グローバルベースでマルチアセット取引需要が高まる中、今後も多くの金融サービスプロバイダーがMT5の活用を進めると予想される。


Date

作成日

2020.10.12

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

arrow
プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨KAITOの将来性は?AI活用のWeb3情報プラットフォームKaito AIの特徴や評判を解説

仮想通貨KAITOは、Web3の情報アクセスを変革する次世代プラットフォーム「Kaito AI」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨KAITOの概要や将来性、Kaito AIが提供するYapsの仕組み、SNSでの評判などを解説します。
update2025.02.19 19:00

FXGTでの出金拒否報告が増加中、これまでとは違う危険な兆候とは?

FXGTの出金拒否の報告・原因のほか、ユーザーの流出状況などをまとめました。SNS上ではここ数ヶ月の間に出金拒否に関する投稿が増加しており、ユーザーの間では「自分も出金拒否されるのでは」「FXGTがつぶれるのでは」といった不安が広がっています。
update2025.02.14 19:30

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

仮想通貨SOSOの将来性は?AI活用の投資分析プラットフォームSoSoValueがトークン発行

仮想通貨SOSOは、中央集権型金融の効率性と分散型金融の透明性を組み合わせた投資分析プラットフォーム「SoSoValue」のガバナンストークンです。当記事では、仮想通貨SOSOの将来性やSNSでの評判、SoSoValueの特徴などを解説します。
update2025.01.24 19:30

Bybitからビットフライヤーに送金してみた!送金手数料や反映時間は?

Myforex編集部では、実際にBybitからビットフライヤー(bitFlyer)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、送金手順のほか、送金手数料やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2025.02.19 19:30

【全て無料】MT4/MT5を日本時間にできるインディケータのおすすめが決定!

MT4/MT5に表示されている時間は、インディケータを使えば簡単に日本時間へ変えられます。MT4/MT5を日本時間表示にしておくと、各市場のトレンドを把握しやすくなったり、経済指標の発表時間に合わせた取引がしやすくなったりと、何かと便利です。
update2024.12.04 20:00

VPSではMT4・EAは何個起動できる?複数稼働は可能なのか?

スペック別のEAの起動数の目安のほか、VPSの負担を軽くする方法を説明します。同時に起動するEAの数が多すぎると、MT4が動かなくなる可能性があるので注意が必要です。VPSを使っているならば、MT4やEAをいくつ起動できるかを把握しておくことが大切です。
update2025.01.23 19:00

MacのMT4/MT5はダウンロードしても使えない?文字化けや起動しない時の対策方法や最終手段を紹介!

Mac版のMT4やMT5は不具合が良く発生するため、自分の使い方が悪いのか不安を感じている人もいるのではないでしょうか。本記事では、Mac版のMT4・MT5のトラブルや解決方法を解説します。
update2024.12.04 20:30

コインチェックからBybitに送金してみた!送金手数料や反映時間についても解説

コインチェック(Coincheck)からBybitに仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験やSNSでの口コミなども交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.11.29 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル