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エアビーアンドビー、秘匿扱いでIPO申請

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update 2021.08.31 15:32
エアビーアンドビー、秘匿扱いでIPO申請

update 2021.08.31 15:32

早ければ2020年第3四半期もしくは第4四半期に上場予定

米国・サンフランシスコを拠点に民泊仲介サイトを運営するAirbnb, Inc.【以下、エアビーアンドビー】が8月19日、新規株式公開【以下、IPOと称す】に向け、米証券取引委員会(SEC)へS-1様式登録届出書を秘匿扱いで提出したことが明らかになった。[1]

複数のメディアは8月上旬、エアビーアンドビーがIPO申請の準備を進めており、2020年末までに株式公開する可能性があると報じていた。そして今回、同社が正式にIPOに関する申請書を提出したことにより、早ければ同年第3四半期もしくは第4四半期の上場が見込まれている。しかしながら、依然としてエアビーアンドビーが株式公開をするのか、もしくは新株発行による資金調達をしないで直接上場するのか明らかになっていない。

エアビーアンドビーは昨年、2020年に株式公開する方針を公表していたが、同年に入り新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミックの影響を大きく受けている。但しTechCrunchによると、同社は2,000名の従業員をレイオフした後、業績が回復傾向にあるという。また同メディアは、エアビーアンドビーがIPOに必要な経営情報を第3四半期決算にアップデートする場合、上場時期が米国大統領選挙と非常に近くなるため、同社のIPOへの関心が薄れる可能性があると指摘している。尚、エアビーアンドビーと同様に秘匿扱いでIPO申請を行ったフードデリバリー大手のDoorDashが、その後IPOを延期するという事例も出てきている。

世界を代表するユニコーン企業(評価額が10億ドル以上の非上場ベンチャー企業)であるエアビーアンドビーが、如何なる形態の上場を行うのか、今後も同社の動向に市場の注目が集まることが予想される。

release date 2020.08.24

出典元:

ニュースコメント

世界中から投資資金を呼び込む米国株式市場

米国株式市場では、2019年に大型IPOとして高い注目を集めた配車サービス大手のウーバー(Uber)が上場を果たした他、2020年にはオンライン保険会社のレモネード(Lemonade)の初値が、公募価格を大きく上回る良好なものとなった。更に、データ分析サービスを提供するユニコーン企業のパランティア(Palantir)も、エアビーアンドビーと同様に秘匿扱いで上場申請を行うなど、同国株式市場には続々と新たな息吹が吹き込んでいる状態だ。またダウ工業株30種平均やS&P500など、米国を代表する株価指数の運用パフォーマンスが、長期的に良好なものとなっているため、米国株式市場は世界中から投資資金を呼び込んでいる。このような市場環境下において、多くの金融サービスプロバイダーが人気高まる米国株式関連サービスの強化を図っている。例えば、CMEがVOLQ先物をリリースする計画である他、FXCMが手数料無料の株式CFD取引サービスを開始した。またTradeviewがMT5上で米株取引を開始している。他方で、好調な株価推移となるテスラ(Tesla)の構成比率が高いアーク・イノベーションETF(ARKK)に、1日で130億円の資金が流入し、過去最大の資金流入を記録したという。厳しいマクロ経済環境とは対照的に、良好な値動きとなる米国株式市場において、IPO市場動向に加え、同ファンドの資金流出入状況を確認することは、市場の変化を読み取る手助けになるかもしれない。


Date

作成日

2020.08.24

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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