作成日
:2020.04.30
2022.05.26 14:46
海外FX・CFDブローカーであるFXCM Group, LLC(本社:20 Gresham Street, 4th Floor, London EC 2V 7JE, United Kingdom
)【以下、FXCMと称す】は、個人投資家を対象とした取引手数料無料の株式CFDをリリースしたことを発表した。FXCMはまず、テスラ(Tesla)やアップル(Apple)、フェイスブック(Facebook)など米国株式CFD取引サービスを提供し、2020年末までには少なくとも5か国に及ぶ100銘柄以上の株式CFDを取り扱う方針とのことだ。同社ではMetaTrader4(MT4)やTrading Station及びモバイル端末を通じた株式CFD取引を提供することにより、取引プラットフォームの切り替えの手間を省いたシームレスなコネクティビティサービスを実現させているという。
FXCMは当初、南アフリカとオーストラリアの顧客に対しサービスの提供を開始し、その後すぐに欧州の顧客もサービス利用ができるようになる見通しだ。同社CEOのBrendan Callan氏は、FXCMの顧客にとって株式CFDは最も取引需要が高い商品の一つであり、正式に同商品をリリースしたことを喜ばしく思うとコメントしている。また、今後数か月かけて取り扱いラインナップを拡充することにより、顧客は複数の国の株式CFDを取引できるようになるという。
FXCMは顧客に人気の株式CFDをリリースすることで、更なる取引の拡大が期待できそうだ。
release date 2020.04.30
新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックを受け、グローバル株式市場が混乱をきたす中、顧客取引の拡大を目指す海外FXブローカー各社が、足元で積極的に株式取引関連サービスを強化している。例えば、CMC Marketsが株式バスケットを追加したほか、FXTMが欧州株式CFDをリリースした。また、ACY Securitiesがマルチアセットクラス対応のMT5を導入し、最大レバレッジ25倍の株式CFDの提供を開始した。このように多くの海外FXブローカーが、新型コロナウイルスの影響を受けて大きく値下がりした国際優良株などの顧客取引の拡大を模索している状況だ。他方で、FXCMはグローバルトレンドになりつつある取引手数料無料サービスを付加することで、競合他社との差別化を図っていると推察される。今後も海外FXブローカー各社がウィズコロナ及びポストコロナの社会を見据えつつ、顧客需要の高まる株式取引関連サービスを強化する流れが続きそうだ。
作成日
:2020.04.30
最終更新
:2022.05.26
国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。
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