Select Language

ビッサム、サムスン証券を主幹事にIPOを目指す

ビッサム、サムスン証券を主幹事にIPOを目指す

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:32
ビッサム、サムスン証券を主幹事にIPOを目指す

update 2021.08.31 15:32

仮想通貨の法的定義や企業価値の評価が課題となる可能性

韓国の大手仮想通貨取引所であるBithumb【以下、ビッサムと称す】が、同国最大の財閥企業であるサムスングループ傘下のサムスン証券を主幹事にIPO(イニシャルパブリックオファリング)を実施する準備を進めていることが明らかになった。[1]

現地メディアの報道によると、ビッサムは株式を上場することで不透明な株主構成や事業継続に関する不確実性、税金問題、投資家の保護、社会的な批判などの課題を一掃しようと考えているという。現在、Bithumb Holdingsがビッサムの運営会社であるBithumb Koreaの株式を74%保有しており、残りはKOSDAQ(韓国版ナスダック)に上場するVisdentが取得している。ビッサムが株式を上場させるためには、企業価値を算出する必要があるものの、仮想通貨を法的に定義して中核となる取引所事業を明確に評価することは難しい。また、ビッサムの取引所事業は投機以外のユースケースがなく、本質的な価値を生み出していないとの指摘もあるようだ。

先日、韓国財務相が仮想通貨の税制に関する見解を発表することを公表しており、仮想通貨の法的なフレームワークが徐々に構築されつつある。これに加え、米国や日本、中国では、仮想通貨を基軸とした米や砂糖などのコモディティ商品などが誕生し、仮想通貨の価値を明確化する環境が世界的に整ってきているという。

過去にビッサムは米国市場で株式上場を試みているが、結果的に失敗に終わっており、今回のIPOは2回目の挑戦となる。最近、ビッサムはBack Young Heo氏を新しくCEOに迎え、本格的に株式上場に向けて動き出しているようだが、韓国当局はどのような判断を下すのか、今後も同国での展開を見守っていきたい。

release date 2020.06.26

出典元:

ニュースコメント

IPOに向けて課題山積みのビッサム

2018年、ビッサムは1億7,000万ドルの損失を出しているが、昨年、最終利益が3,050万ドルのプラスに転じており、事業継続の危機を見事乗り越えている。しかしながら、ビッサムは韓国の税務当局から6,900万ドルの未払税があるとの指摘を受け、対応を求められている状況だ。現在、ビッサムはその支払命令に不服を申し立てており、裁判所に控訴しているようだが、先行きは非常に不透明である。IPOを目指すビッサムにとって、コンプライアンスやサイバーセキュリティは最重要事項となっているものの、昨年、ビッサムは1,900万ドル相当のハッキング被害に見舞われるなど、その脅威を未だ克服できずにいる。その他にも韓国では昨年末にUpbitが大規模なハッキング被害を受けたことを報告しており、仮想通貨業界全体が抱える課題が露呈する形となっただけに、これが改善されなければ、取引所による株式上場は現実的に厳しいと言えるだろう。


Date

作成日

2020.06.26

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

仮想通貨SOLVの将来性は?ビットコインのステーキングプロトコルSolv Protocolを解説

仮想通貨(暗号資産)SOLVは、ビットコイン(BTC)のステーキングプロトコル「Solv Protocol」のネイティブトークンです。当記事では、仮想通貨SOLVの特徴やSNSでの評判、将来性、トークンの使い道などを解説します。
update2025.01.10 19:30

【無料ツールも】MT4/MT5で複数チャートを同期スクロールし、分析を劇的に変える方法!

MT4/MT5ではインディケータを使うことで複数チャートを同期してスクロールできます。この記事ではMT4/MT5の複数チャートを同期してスクロールできるインディケータについて、実際に使ってみた感想も交えながら紹介していきます。
update2024.11.07 19:00

GMOコインからBybitに送金してみた!送金手数料や最低送金額なども解説

Myforex編集部では、GMOコインからBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.12.24 19:30

MT4/MT5でも日本時間を簡単に表示できる!日本との時差については図解で理解しておこう

MT4/MT5では通常、表示される時間が日本時間から6時間ほどずれています。頭の中で「表示される時間 + 6時間」などと計算すれば、日本時間に変換可能です。しかし慣れないうちは少し不便なので、日本時間を表示させる外部ツールも活用されています。
update2024.11.27 19:30

bitbankからBybitに送金してみた!トラベルルールの対応状況も解説

Myforex編集部では、bitbank(ビットバンク)からBybit(バイビット)に仮想通貨を送金してみました。この記事では実際に送金してみた経験などを交えながら、送金手順やおすすめの送金通貨、トラベルルールの対応状況などを紹介します。
update2024.11.28 19:00

Bybitからbitbankに送金してみた!送金手数料やトラベルルールについて解説

Myforex編集部では、Bybit(バイビット)からbitbank(ビットバンク)に仮想通貨(暗号資産)を送金してみました。この記事では、実際に送金してみた経験をもとに、送金手順やおすすめの送金通貨などを紹介します。
update2024.12.27 19:00

初心者でも安心!MT4ストラテジーテスターの使い方完全ガイド ~EA活用とバックテストで一歩先のトレードへ~

MT4でEAを使って自動売買をするならストラテジーテスターにより利益が出るかテストが必要です。本記事では、ストラテジーテスターの実践的な使い方や疑問を感じやすいポイントを解説します。
update2025.01.10 19:00

XMTradingがおみくじプロモ2025を実施!総額1,000万円越えのキャンペーン

海外FX業者XMTradingは、1月2日~1月31日までの期間限定で「おみくじプロモ2025」を実施すると発表しました。賞金総額は1,000万円以上であり、抽選で100名に最大75万円の現金がキャッシュバックされます。
update2025.01.06 19:00

このローソク足あと何秒!?残り時間を表示するMT4/MT5のインディケータを比較

MT4やMT5でトレードする際、インディケータを使えばローソク足が確定するまでの残り時間を表示できます。アラート機能付きや残り時間以外の情報も表示するインディケータもあります。本記事では、MT4・MT5にローソク足の残り時間を表示するインディケータを紹介します。
update2024.12.12 19:30

SONYのレイヤー2「Soneium」がIP侵害を理由にミームコインをブラックリスト化

ソニーグループによるイーサリアムレイヤー2のSoneium(ソニューム)が、メインネットローンチの同日に、IP侵害のあるミームコインをブラックリスト化し、SNSで話題となっています。本記事では、Soneiumの概要やブラックリスト化の内容、SNSでのユーザーの声などを解説します。
update2025.01.17 19:00
youtube youtube

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル