Select Language

ビッサム、1900万ドル相当のハッキング被害が発覚

ビッサム、1900万ドル相当のハッキング被害が発覚

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS

  • X
  • facebook
  • LINE
  • RSS
update 2021.08.31 15:26
ビッサム、1900万ドル相当のハッキング被害が発覚

update 2021.08.31 15:26

内部職員が原因となり大量の保有資産が外部へ流出

韓国を代表する仮想通貨取引所であるBithumb【以下、ビッサムと称す】が、最近のハッキング攻撃により、1,900万ドル相当の仮想通貨を失ったことがTwitterの投稿を通して明らかになった。[1]

先月30日の報告によると、ビッサムは、3月29日の10時15分ごろ、資金の異常な引き出しを検出し、同取引所の仮想通貨が盗難にあっていることが発覚したという。ビッサムは、盗難された資金が全て取引所のものだと主張し、コールドウォレットに保有される顧客資産には、何の影響もないことを伝えた。ハッキングによる被害額の詳細は明かされていないものの、複数のブロックチェーンアナリストの報告によると、300万通貨(1,270万ドル相当)以上のイオス(EOS)と2,000万通貨(620万ドル相当)のリップル(Ripple)が、取引所のホットウォレットから外部へ送金されているとのことだ。

今回のハッキング事件では、ビッサムがコールドウォレットでの不審な動きを検出した際、直ちに入出金をブロックしたことを評価する肯定的な見方ができる一方で、事件発生において組織内部の人間が原因となったことが指摘されている。これに関してビッサムは、外部のセキュリティに注力するあまり、内部での承認作業やスタッフの管理などがおろそかになっていたことを認めている。現在盗難にあった仮想通貨は他の取引所へ送金されており、ビッサムはこれらの取引所に捜査の協力を求めているという。

今回、ビッサムにおいて過去12か月で2回目のハッキング被害となり、3,000万ドル(その後、1,400万ドル分を取り戻したとされる)相当の仮想通貨を失った前回の被害と合わせると、甚大な損失を計上することになる。世界の仮想通貨市場全体では、ニュージーランドのCryptopiaとシンガポールのDragonEXに続く、3件目の事件となったが、仮想通貨コミュニティは、これら事件の解決に向けた迅速な動きを求めているだろう。

release date 2019.04.01

出典元:

ニュースコメント

ビッサムの経営を圧迫するハッキング被害

先日、全体の50%にあたる150名の従業員をビッサムがリストラすることが報道されたが、今回のハッキングによる巨額の損失は、この流れに拍車をかける決定的な一打となるかもしれない。これまで、度重なるハッキング被害を受けたビッサムは、およそ4,000万ドルを顧客への補償に充てていると言われており、これが経営を圧迫する大きな要因となっているようだ。実際にハッキングによってサービス停止に追い込まれたケースも珍しくないだけに、コミュニティやユーザーは、ビッサムの事業の継続性に不安を募らせているだろう。日本ではコインチェックやZaifがハッキング被害を受け、似たような状況に追い込まれたが、既存の大手金融関連企業が資金を投入したことで、これらの取引所は難を逃れている。韓国では、メッセンジャーアプリのカカオトークを開発するカカオグループやその他大手IT企業が仮想通貨業界へ進出しているため、日本と同じく恵まれた環境にあると考えられるが、競争が激化する市場でのビッサムの復活は、決して容易ではないと言えるだろう。


Date

作成日

2019.04.01

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。

この記事は、お役に立ちましたか?

ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。

お問い合わせ先 [email protected]

貴重な意見をいただきありがとうございます。
貴重な意見をいただきありがとうございます。

関連記事

アクセスランキング

海外FX利用で国内銀行口座の凍結が増加?法改正後の入出金リスクとは

SNS上で海外FXユーザーの銀行口座が凍結されたことが話題になっています。本記事では、SNSで話題の凍結報告の背景を説明するほか、海外FX業界に迫る「本当の入出金危機」と今後の備えについて解説します。
update2025.07.09 19:00

【要注意】Axi口座から不正出金被害、セキュリティ対策に不安の声

海外FX業者のAxiで、不正出金の被害が海外フォーラムなどで報告されています。国内で同様の被害は確認されていませんが、日本人ユーザーも無関係ではありません。この記事では、報告されている不正出金の事例やセキュリティの問題点のほか、現状でユーザーがとれる対策を説明します。
update2025.09.29 19:00

海外FXに仮想通貨で入出金する方法は?規制強化で仮想通貨送金が最適解か

海外FXの入出金ルート封鎖が加速しており、SNS上では「銀行口座が凍結された」といった投稿も見られます。そんな中、注目を集めているのが仮想通貨での入出金です。この記事では、海外FXに仮想通貨で入出金する方法や、仮想通貨送金時の注意点などを解説します。
update2025.07.15 19:00

Peska(ペスカ)は本当に安全?評判は悪くないが入出金リスクに注意

PeskaはFX業者とのコラボキャンペーンなどをきっかけに、急速にユーザーを増やしているオンラインウォレットです。しかし、新興サービスのため利用すべきか迷うという人も少なくありません。この記事ではPeskaの安全性や評判、オンラインウォレット業界が抱えるリスクなどを説明します。
update2025.09.29 19:30

話題のDCJPYとJPYCの違い|海外FXの入出金に使えるのは?

DCJPYというデジタル通貨が話題となっています。一方で、海外FXユーザーの間ではJPYCへの期待も高まっています。本記事では、DCJPYとJPYCの特徴や違いを比較し、海外FXトレーダーにとってどちらが送金手段の選択肢となるのかを解説します。
update2025.09.26 19:30

【独自取材】海外FXで急拡大中のPeskaとは?入金・出金の安全性や運営実態を直撃

当サイトではPeskaの運営に直接取材を行い、安全性やセキュリティなど、トレーダーが気になるポイントを一つひとつ確認しました。この記事では取材から見えてきたPeskaの実像をお伝えします。
update2025.09.17 19:00

XMTradingの入出金で銀行口座凍結?海外FX禁止の銀行に注意

SNS上では「XMTradingの出金で銀行口座が凍結された」とする投稿が一部で見受けられます。銀行によっては海外FXとの取引を禁止しているため注意が必要です。本記事では凍結リスクが高い銀行や仮想通貨送金の注意点を説明します。
update2025.09.03 19:00

Exnessのスワップフリーが突然解除?!条件をサポートに直接聞いてみた

「Exnessのスワップフリーが解除された」という投稿がSNSの一部で話題になっていますが、解除の具体的な条件は公式サイトにも掲載されていません。そこで当サイトではサポートに直接条件を質問してみました。
update2025.08.25 19:00

「Exnessにそっくり?」FXGT公式サイトがリニューアル

海外FX業者のFXGTが公式サイトをリニューアルしました。一部ではリニューアル後のサイトが「Exnessにそっくり」との意見もあるようです。本記事では、FXGTとExnessのサイトの類似点を比較するほか、「パクリ」の可能性について説明します。
update2025.09.26 19:00

【当サイト限定】FXONの口座開設でボーナス15,000円をプレゼント!既存ユーザーも対象

2025年8月1日より、FXONでの口座開設で15,000円のボーナスを獲得できる、当サイトMyforex限定のキャンペーンがスタートしました。この記事では、ボーナスの受け取り方法や注意点などを説明します。
update2025.08.01 19:30

免責事項:Disclaimerarw

当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。

本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。

  • Facebook
  • Twitter
  • LINE

Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー

クッキー利用に同意する
share
シェアする
Line

Line

Facebook

Facebook

X

Twitter

キャンセル