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SGX、シンガポール個別株先物をリリース予定

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update 2021.08.31 15:32
SGX、シンガポール個別株先物をリリース予定

update 2021.08.31 15:32

MSCIシンガポール指数に関するライセンス契約も締結

アジア最大のFX市場規模を誇るシンガポール取引所(本社:2 Shenton Way, #02-02 SGX Centre 1, Singapore 068804[1])【以下、SGXと称す】は、幅広い顧客需要に対応すべく、10銘柄を対象にしたシンガポール個別株先物を2020年6月15日付でリリースすることを発表した。[2]

SGXがリリースする個別株先物は、コンフォートデルグロ(ComfortDelGro)とDBS、ゲンティン(Genting)、ケッペル(Keppel)、OCBC、シングテル(Singtel)、タイビバレッジ(Thai Beverage)、UOB、ウィルマー(Wilmar)、ヤンジジャン・シップビルディング(Yangzijiang Shipbuilding)を原資産としており、ほとんどの銘柄がSGX MSCI Singapore Free Index【以下、SiMSCIと称す】に採用されているという。尚、足元では同取引所の現物市場とSiMSCI先物における日次ベースのインデックス取引が、過去最高となる約6億5,000万シンガポールドルに達したとのことだ。

SGXは同個別株先物のリリースに併せて、MSCIシンガポール指数に関するライセンス契約を締結したことも発表した。これにより、SiMSCI先物・オプション及びネットトータルリターン(Net Total Return, NTR)指数を含む4種類の指数が、2021年2月以降も同取引所に継続して上場される見通しになった。

個別株先物のリリースに際し、SGXの株式部門ヘッドを務めるMichael Syn氏は以下のようにコメントしている。

我々は2019年に現物株式と株式デリバティブ事業を統合し、商品ラインナップの拡充と革新的なサービスを提供する単一プラットフォームを構築しました。シンガポールオフィスは、最先端のソリューションを開発し、アジア全域にサービス展開を図る我が社の中核であり、我々は株式サービスを継続的に拡充すべく、順調に進捗しております。

Michael Syn, Head of Equities, SGX - SGXより引用

尚、SGXはOrient Futures Internationalをデリバティブ取引会員に追加したほか、SGXはマルチ・マッチングエンジンをリリースした。更に、SGXはBidFX株を取得するなど、積極的に業容拡大を図っている。そして今回、SGXは高まるニーズに対応する形で個別株先物をリリースすることにより、更なる顧客取引の拡大が期待できそうだ。

release date 2020.06.04

出典元:

ニュースコメント

個別株先物取引の活性化に向けたソリューション開発に期待

SGXがリリースする予定の個別株先物は、一般的に現物取引よりも手数料が安く済むほか、個別株先物として上場されていれば、その対象銘柄を自由にヘッジもしくは投機取引ができるというメリットがある。また、証拠金率が低く抑えられればレバレッジ効果が高まるほか、国によって異なるものの、税制メリットを享受できる場合もある模様だ。世界の個別株先物市場動向に目を転じると、ナスダックとロンドン国際金融先物・オプション取引所(LIFFE)が設立したナスダックLIFFEマーケッツ(NQLX)や、シカゴマーカンタイル取引所(CME)とシカゴ・ボード・オプション(CBOE)が主要株主となるOneChicagoなど、数多くの証券取引所が個別株先物取引を開始している。SGXとしてもニーズに即した商品ラインナップの拡充を図ることで、グローバルベースで激化する顧客獲得競争を勝ち抜く狙いがあると見られる。今後は、個別株先物市場の更なる活性化に向け、ブローカーやテクノロジープロバイダーなどによる、顧客の利便性向上に繋がるソリューション開発に注目したい。


Date

作成日

2020.06.04

Update

最終更新

2021.08.31

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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