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Trading.com、米国でFXブローカーライセンスを取得

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update 2022.11.04 17:43
Trading.com、米国でFXブローカーライセンスを取得

update 2022.11.04 17:43

全米先物協会にFX業者として登録

キプロスを拠点にXM及びTrading.comブランドを運営するTrading Point Group(本社:12 Richard & Verengaria Street Araouzos Castle Court, 3rd Floor 3042 Limassol, Cyprus[1])【以下、XMと称す】が、1年以上の年月をかけて、全米先物協会(National Futures Association)【以下、NFAと称す】から小売り外国ディーラー(Retail Foreign Exchange Dealer, RFED)の登録認可を取得したことが明らかになった。[2]

NFAの会員情報などが登録されているBASICによると、Trading.comは2020年4月20日に、NFA会員のFX業者として認可されたほか、RFEDとして登録されたとのことだ。尚、2019年3月1日にXMは米国でリテールブローキング業務を営むべく、NFAにライセンス申請を行っていた。当局からのライセンス認可を待つ間、XMはTrading.comを始動し、同年7月には英国金融行動監視機構(Financial Conduct Authority, FCA)の規制下において新ブランドのウェブサイトを立ち上げ、欧州でソフトローンチを果たしている。

米国FX市場では2006年に40社がブローカレッジサービスを提供していたものの、2010年に金融規制改革法(ドッド・フランク法)が成立したことで大きく流れが変わった。個人投資家保護を目的とした同法及び関連の金融規制策により、海外FXブローカーが求められる最低資本金は2,000万ドルへと大幅に引き上げられたほか、顧客預かり資産の5%から1,000万ドルを控除した額を確保しなければならなくなった。厳格な金融規制策であったため、多くのブローカーが欧州などのより規制が緩い市場へシフトし、現在はForex.comを運営するGAIN CapitalとIG US、Interactive Brokers、OANDA、TD Ameritradeの5社のみが残っている。ただし、数年間の時を経て、世界中でレバレッジ制限などの規制強化策が打ち出されたことにより、再び米国市場に注目が集まっている状況だ。Trading.comがRFEDの登録認可を取得したタイミングは、複数の海外FXブローカーが同国に再参入する時期と重なっている。

Trading.comが正式にFXライセンスを取得したことにより、市場開拓に向けた如何なるソリューションを提供するのか、今後の動向に注目したい。

release date 2020.04.23

出典元:

ニュースコメント

海外FXブローカーに再注目される米国FX市場

欧州を始めとするグローバルFX市場では、規制強化の流れが続いている。一方で、米国リテールFX市場は拡大局面に入る兆しを示しており、グローバル展開する海外FXブローカー各社にとって、世界各国のFX市場と比較して相対的に魅力が高まっている模様だ。実際に、2019年2月にはIG Groupが米国法人を設立し、約8年ぶりに同国市場へ再参入を果たしたほか、BrightwinとNanshan JinchuangがFXライセンスを申請している。また、長らく業績が低迷していた米国FX業界のガリバーであるGAINがINTLに買収される見通しであり、業界再編の機運も高まっている状況だ。加えて、ロビンフッド(Robinhood)などのフィンテック企業との顧客獲得競争も激しさを増している。このような市場下において米国市場の開拓を試みるTrading.comの取引サービスは、シングルサインオン機能を付帯させた非常にシンプルな設計であると共に、透明性の高い価格体系を敷いており、米国で存在感を増しているミレニアル世代を意識していると推察される。有力海外FXブローカーが同国に進出することにより、市場がさらに活性化することを期待したい。


Date

作成日

2020.04.23

Update

最終更新

2022.11.04

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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