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IG Group、FX取引サービスを展開する米国法人を設立

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update 2022.07.04 14:33
IG Group、FX取引サービスを展開する米国法人を設立

update 2022.07.04 14:33

独自のプライシング戦略と画期的なプラットフォームの提供へ

英国・ロンドンを拠点とするFX・CFDブローカーであるIG Group(本社:Worting House, Church Lane, Basingstoke, Hampshire, RG23 8PX, UK[1])は、2009年に初参入して以降、一度撤退を余儀なくされていた米国市場に再び舞い戻り、FX取引サービスを提供する米国子会社IG USを新たに設立したことを発表した。

米国にて新たに設立されたIG USでは、競合他社より狭いスプレッドとゼロ・コミッション(手数料なし)を提供するなど、非常に競争力を持たさせたプライシング戦略を打ち出すことで、市場シェアの獲得を目指す計画だ。また、80種類を超える取引可能な通貨ペアを提供すると共に、IG USがマーケットメイキング(値付け)業務も手掛けていく方針とのことである。更にIG USの設立当初は、限られた顧客向けに取引プラットフォームを提供し、2月初頭には米国全土でIG USのFX取引サービスを利用できるよう体制整備を進めている模様だ。

なお、IG USの主要な競合先となり得るのは、米国市場で継続的に情報提供から取引執行に至るまで包括的なFX取引サービス提供に注力しているGAIN CapitalとOANDAの2社になるとみられている。米国市場では、ディスカウントブローカー(投資情報の提供を行わず、通常の手数料よりも割安で顧客注文のみを受け付けるブローカー)として、Interactive BrokersとTD AmeritradeもFX取引サービスの提供を行っているが、これらの企業を含めても非常に限られたプレーヤーのみがサービス展開していることが伺えよう。

FX関連ビジネスを手掛ける米国法人の設立に際し、IG GroupのCEOであるJune Felix氏とIG USのCEOであるRupert Osbourne氏は、それぞれ以下のようにコメントしている。

この度米国市場において設立したIG USが、多くのビジネスチャンスを獲得し、大きな成功を収めることを期待しております。

June Felix, CEO of IG Group - Finance Magnatesより引用

米国市場はほとんど活性化しておらず、充実した顧客サービスが提供されていないと感じております。我が社では、米国のお客様に対し、新たに快適な取引環境を整備すべく、高機能が付された新プラットフォームを提供していく計画であります。

Rupert Osbourne, CEO of IG US - Finance Magnatesより引用

米国市場で本格的に充実した金融サービスを提供すべく、IG Groupでは、米商品先物取引委員会(U.S. Commodity Futures Trading Commssion, CFTC)の認可の下、既にバイナリーオプション取引サービスを手掛ける子会社を設立している他、小売外国ディーラー(Retail Forex Exchange Dealer, RFED)及び全米先物協会(National Futures Association)の外国為替ディーラー(Forex Dealer Member, FDM)登録に関しても、規制当局からの承認を得ている。

またIG Groupでは、2016年9月に大手海外FX・CFDブローカーであるFXCM Group, LLCよりFX関連ニュース及びリサーチ情報の配信を行うポータルサイトを運営するDailyFXを4,000万ドルで買収しており、当時は、EU(欧州連合)と英国が厳格なレバレッジ規制を課した時期と重なることから、IG Groupが下した経営判断はアナリストを始め専門家の間で懐疑的に見られていた。一方で、この度IG USを設立し、本格的に米国のFX市場に再参入を果たしたことで、DailyFXを活用し充実した顧客サービスを提供していく機会を得たと言えよう。

IG Groupが虎視眈々と狙っていた米国市場へ再参入し、独自のプライシング戦略の推進やこれまでにない画期的な取引環境の整備など充実した顧客サービスを提供することで、停滞気味の米国FX市場が活性化する起爆剤となることが期待される。

release date 2019.02.01

出典元:

ニュースコメント

米市場の再起をかけるIG Group

IG Groupの米市場再参入は、2011年の市場撤退から約8年ぶりとなる。IG Groupの拠点となる英国では、ESMAの新規制の期間延長が発表されるほか、3月末に差し迫っているブレクジット問題の影響から市場は滞っている。12月にIG Groupは2019年度上半期の売上高を発表し、規制開始の8月からの4か月間に亘る地域別売上高では、英国とEU(欧州連合)域内の売上高が前年同期比20%減少したことを報告している。このような状況の中、IG Groupの米市場参入には非常に大きな期待が寄せられていることから、CEOであるJune Felix氏のコメントは、とてもポジティブに捉えることができる。同氏は1月23日にIG Group株を約100,000ポンドで17,000枚購入したことが報道されており、このことからもJune Felix氏の今後のIG Groupの米市場展開に対する意気込みを強く感じることができるであろう。


Date

作成日

2019.02.01

Update

最終更新

2022.07.04

プラナカンカン | Peranakankan

執筆家&投資家&翻訳家&資産運用アドバイザー

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プラナカンカン

国内及び外資系金融機関に15年弱勤務し、現在は独立。
執筆と翻訳は、海外FXを始めとする金融分野を専門とする。
慶應義塾大学卒。

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