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バイナンスがクレジットカードでの仮想通貨購入をサポート

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update 2021.08.31 15:27
バイナンスがクレジットカードでの仮想通貨購入をサポート

update 2021.08.31 15:27

VisaとMasterCardによる支払いで主要4通貨が購入可能

世界最大の仮想通貨取引所、Binance【以下、バイナンスと称す】は、イスラエルを拠点に決済ソリューションを提供するSimplexと提携したことで、VisaとMasterCardのクレジットカードで仮想通貨が購入できる様になったことを先月31日に発表した。[1]

サービス提供開始時には、クレジットカードによる仮想通貨の購入は、ビットコイン(Bitcoin)、イーサリアム(Ethereum)、ライトコイン(Litecoin)、リップル(Ripple)のみが対象となっているが、これらの通貨ペアは、バイナンスが取り扱うその他151種類の仮想通貨と取引可能なため、実質的には、幅広い種類の仮想通貨を購入するための資金を獲得する手段としても利用することができる。クレジットカード決済を利用する際には、最低取引額10ドルから利用可能で、その内3.5%がSimplexへの手数料として発生するという。利用限度額は、1人あたり1日2万ドルで、1か月の上限は5万ドルに設定されている。

バイナンスの利用規約によると、イラクやキューバ、アフガニスタン、リビアなど一部の国はクレジットカード決済サービスの対象外となり、更に米国では、ニューヨーク州、コネチカット州、ハワイ州、ジョージア州、ニューメキシコ州、ワシントン州の6つの州では利用が出来ないとのことだ。加えてSimplexを通した支払い処理は、ユーザーのクレジットカードを発行する現地銀行のポリシーに依存しているため、Simplexの決済がサポートされている地域内だとしても、利用する銀行によっては支払いが拒否される可能性もあるという。

バイナンスのCEOであるZhao氏は、この新しいソリューションの導入に以下の様にコメントしている。

仮想通貨業界は、未だ初期の立ち上げの段階で、法定通貨に比べて仮想通貨の利用は極わずかです。エコシステムの成長と仮想通貨の普及を促すため、我が社にとっても法定通貨での決済ゲートウェイを設けることは、必要なことだったと思います。

Changpeng Zhao, CEO of Binance - Binanceより引用

2014年に設立されたSimplexは、2016年2月に実施されたシリーズA(スタートアップ序盤)の投資ラウンドで、大手マイニング企業のBitmainやクラウドファンディングプラットフォームを手がけるFundersClubを中心とした企業から、700万ドルの資金調達に成功している。昨年11月、Simplexは、シンガポールの大手仮想通貨取引所KuCoinとも同様に、クレジットカードおよびデビットカードでの決済ソリューションを提供するためにパートナーシップを結んでいる。

1月初旬、バイナンスはBinance Jersey(Binance.je)という、ユーロやポンドなどの法定通貨での仮想通貨取引をサポートとするサービスをジャージー代官管轄区を拠点に開始しており、現在、ビットコインとイーサリアムの取引が可能となっている。また、昨年10月には、バイナンスはアフリカのウガンダで仮想通貨取引所を設立し、現地通貨のウガンダシリングと仮想通貨を取引する新しいサービスも始めているという。世界中で仮想通貨の普及を促進しているバイナンスだが、次はどの様なソリューションを提供するか、今後の取り組みにも期待したい。

release date 2019.02.01

出典元:

ニュースコメント

仮想通貨業界との繋がりを深めるSimplex

オンラインでの安全な決済ソリューションを提供することを目的に、Simplexは、仮想通貨購入サービス、ターンキーソリューション(直ぐに利用できるサービスの総称)、エスクローサービスの3つの事業セグメントでのサービスを提供している。SimplexのCEOであるNimrod Lehavi氏は、イスラエルビットコイン協会の主要なメンバーで、仮想通貨業界との繋がりも深く、今後も同分野への進出が拡大することも見込まれる。バイナンスやKuCoinなど取引所の他には、先日話題となった、日本の大手金融企業であるSBIホールディングスの子会社が出資したBRDウォレットにもサービスを提供しているようだ。Simplexの協力により、BRDウォレットユーザーは、クレジットカードを利用してビットコインを購入することが可能となっている。Simplexのソリューションは、今後も仮想通貨業界で重宝される存在となることが予測されるため、同社の業界での活動には注目していきたい。


Date

作成日

2019.02.01

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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