作成日
:2020.01.23
2021.08.31 15:29
電子マネーを発行するMonerium(モネリウム)は、ブロックチェーン開発を手がけるAlgorand(アルゴランド)とパートナーシップを締結し、同社のプロトコルをサポートすることを発表した。
アイスランド当局から承認を受けたMoneriumは、同国を筆頭にノルウェー、リヒテンシュタインなどの欧州諸国に焦点を当て、米ドルやユーロ、英ポンド、アイスランドクローナを含む法定通貨に裏付けされた電子マネーを発行している。Moneriumは昨年、IKEA(イケア)アイスランドが請求書の支払いにイーサリアム(Ethereum)ブロックチェーンを導入するプロジェクトに参加しており、パイロット向けに電子マネー版のアイスランドクローナを発行することに成功した。今回、MoneriumはAlgorandと提携したことで同社のPoS(プルーフ・オブ・ステーク)プロトコルに基づいた電子マネーの発行が可能になるという。
Moneriumの共同設立者兼CEOであるSveinn Valfells氏は、Algorandに関してオープンソースコミュニティの精神を有すると同時に、実用的で合理的なアプローチを取ることができる企業だと評価している。また、Valfells氏はAlgorandがステートレスなスマートコントラクトやスケーラブルなPoSアルゴリズムなど、主流なユースケースに利用される重要な機能を開発したことについて言及した。昨年11月、Algorandは新しいバージョンのブロックチェーンプロトコルであるAlgorand2.0をリリースし、代替可能な資産および代替不可能な資産の両方をトークン化することに対応したという。
AlgorandのCOOであるW. Sean Ford氏は、Moneriumとのパートナーシップに関して次のようにコメントしている。
MoneriumとAlgorandは、高度なブロックチェーン技術によって実現する世界について共通のビジョンを持っているのです。電子マネーの分野でMoneriumと協業できることを嬉しく思っており、Algorandのコミュニティが同社の技術を活用してコンプライアンス面での課題を解決することに期待しています。
W. Sean Ford, COO of Algorand - Moneriumより引用
昨年、Algorandはトークンセールで6,000万ドルの資金を獲得したのに加え、同社のベンチャーファンドであるAlgorand VCを通じて2億ドルの資金調達に成功しており、これまで順調にプロジェクトを進めてきている。最近では、CBDC導入に向けて中国政府が暗号法を施行するなど、各国で電子マネーの代替となり得るステーブルコインのローンチが迫ってきているが、2020年にAlgorandはどのような動きを見せるのか、今後も同社の取り組みに注目していきたい。
release date 2020.01.23
昨年6月、Moneriumはアイスランドの金融監督局(Financial Supervisory Authority, FME)に電子マネーの発行および決済処理を行うことを目的としたライセンス発給を受けており、ブロックチェーン上で電子マネーを発行する世界初の企業となった。Moneriumの電子マネーは中央銀行発行の法定通貨に近いスキームを採用しているため、EU(欧州連合)が定める既存の枠組みの中で比較的自由に運用することができるという。それに加えて、EU脱退のリスクが懸念される英国でも、FCAが仮想通貨に関するガイダンスを発行しており、電子マネートークンには電子マネー規制が適応となる運用ルールが明確化されている。最近ではECBが独自仮想通貨の開発活動拡大を検討するなど、仮想通貨市場に追い風が吹いているが、この良い流れがMoneriumおよびAlgorandの試みを後押しすることに期待したい。
作成日
:2020.01.23
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
投資のヒントになり得る国内外の最新動向をお届けします。
ご覧いただきありがとうございます。Myforexでは、記事に関するご意見・ご感想をお待ちしています。
また、海外FX・仮想通貨の経験が豊富なライター様も随時募集しております。
お問い合わせ先 [email protected]
Milton Marketsが夏トク15%入金ボーナスキャンペーンを開催!
2023.06.21 19:30
XMTradingがF1チームスクーデリア・アルファタウリとスポンサーシップを締結
2023.03.28 20:00
海外FX業者で取引できるエネルギー銘柄は?取引の種類やメリットを解説
2023.02.27 20:00
仮想通貨HOOKとは?将来性は?Hooked Protocolが提供するWild Cashも解説
2022.12.13 21:00
Huobi(旧Huobi Global)は日本居住者向けサービスを停止していない?
2022.12.08 19:30
分散型取引所dYdXの使い方をイチから解説!注意点も紹介
2022.12.01 20:00
免責事項:Disclaimer
当サイトの、各コンテンツに掲載の内容は、情報の提供のみを目的としており、投資に関する何らかの勧誘を意図するものではありません。
これらの情報は、当社が独自に収集し、可能な限り正確な情報を元に配信しておりますが、その内容および情報の正確性、完全性または適時性について、当社は保証を行うものでも責任を持つものでもありません。投資にあたっての最終判断は、お客様ご自身でなさるようお願いいたします。
本コンテンツは、当社が独自に制作し当サイトに掲載しているものであり、掲載内容の一部または、全部の無断転用は禁止しております。掲載記事を二次利用する場合は、必ず当社までご連絡ください。
Myforexでは、このウェブサイトの機能向上とお客様の利便性を高めるためにクッキー使用しています。本ウェブサイトでは、当社だけではなく、お客様のご利用状況を追跡する事を目的とした第三者(広告主・ログ解析業者等)によるクッキーも含まれる可能性があります。 クッキーポリシー