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SBI、ベトナム大手銀行とRippleNetを介した送金サービスを開始

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update 2021.08.31 15:29
SBI、ベトナム大手銀行とRippleNetを介した送金サービスを開始

update 2021.08.31 15:29

拡大するベトナム市場を狙ってパートナーシップを締結

大手金融企業のSBIホールディングス株式会社(本社:東京都港区六本木一丁目6番1号[1])【以下、SBIと称す】は、SBI Ripple Asia株式会社およびSBI FinTech Solutions株式会社の子会社であるSBIレミット株式会社【以下、SBIレミットと称す】がベトナムのTien Phong Bank【以下、TPBankと称す】とパートナーシップを締結し、RippleNetを介した送金サービスを開始することを発表した。[2]

SBIレミットは既にリップル社が投資を発表したマネーグラムを活用して国際送金を実施することが可能だが、ベトナムに向けたサービスにはRippleNetを使用すると言及した。日本におけるベトナム人居住者は増加しており、2018年末までに33万人を超え、過去5年間で4.57倍も伸びているという。TPBankのCEOであるNguyen Hung氏は、SBIレミットとの協業が同行を経由した迅速かつ安全な国際送金を実現すると同時に、カスタマーエクスペリエンスを向上させると評価している。また、Hung氏はこの送金手段がマネーロンダリング対策(AML)やその他国内外の規制に準拠したものであると述べ、透明性の高い合法的なソリューションだということを強調した。

SBIのCEOである北尾吉孝氏はこの協業に関して次のようにコメントしている。

経済が拡大を続けているベトナムは、世界で最も魅力的な市場のひとつです。SBIが出資して19.9%の株式を保有するTPBankは、テクノロジーを駆使してローンや決済サービスなどから着実に収益を上げています。RippleNetの採用はTPBankと競合他社の差別化を促し、将来的に仮想通貨を利用した送金サービスの開発も可能とするでしょう。

Yoshitaka Kitao CEO of SBI - SBI Ripple Asiaより引用

最近、リップル社はグローバル市場への積極的な展開を進めており、英国でもFinastraと提携してRippleNetを介した新しい送金サービスを立ち上げている。同様にリップル社と協業関係にあるソフトバンクも、同社のテクノロジーを採用した決済ソリューションであるPayPay(ペイペイ)を日本国内でリリースするなど、活発な動きを見せているが、今後もこれら企業の動向に注目していきたい。

release date 2019.11.18

出典元:

ニュースコメント

日本市場の開拓に注力するリップル社

仮想通貨関連技術の開発を進めるリップル社は、ブランド認知度向上キャンペーンを展開し、日本を中心とするアジア市場への事業拡大を試みており、これらの地域で着実にプレゼンスを確立しつつある。その成果もあってか、キャンペーンの実施が発表された10月末以降、リップル(Ripple)価格の上昇と共に、対日本円の取引量が急増する動きを見せているようだ。その他にもリップル社は京大によるバリデータノードの運用開始を発表し、人材の育成や研究開発への投資などを含め、日本市場の更なる深耕を図る意思があることを示している。現在、RippleNetの日本におけるパートナーシップには、三菱UFJ銀行やゆうちょ銀行などの大手金融機関が参加しているものの、まだまだ拡大する余地があると言えるだろう。今回のSBIとTPBankの協業が成功に終われば、RippleNetの発展に大きく貢献すると考えられるが、今後もリップル社の取り組みを見守っていきたい。


Date

作成日

2019.11.18

Update

最終更新

2021.08.31

Zero(ゼロ)

米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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