作成日
:2019.10.23
2021.08.31 15:29
仮想通貨関連の開発を手がけるRipple, Inc.【以下、リップル社と称す】は、同社のブランド認知度向上を目的に、Twitter(ツイッター)上で新しくキャンペーンを展開することを発表した。
今月22日、リップル社は同社のTwitterアカウントで短編の広告動画を公開し、計2カ国でブランド認知度向上に向けたキャンペーンを開始したことを報告している。その内容から今回のキャンペーンが日本とタイをターゲットとしたものだと推測できるが、リップル社はこの広告動画を#RunsOnRippleのハッシュタグで同国市場に拡散しようと試みているようだ。また、この広告動画にはパートナー企業であるtransferGoやSantanderのロゴが記されており、その中には今年6月にリップル社が投資を発表したマネーグラムも含まれているという。
公式ウェブサイト上では、ハッシュタグにも引用された「Life runs on Ripple」のキャッチコピーが大々的に掲げられているが、キャンペーンに関しての詳細はほとんど公開されていない。この広告動画はリップル社のYouTube(ユーチューブ)チャンネルにもアップロードされており、その概要欄には世界中の銀行や決済事業者が同社のテクノロジーを活用して迅速で信頼性の高いサービスを実現しているとの説明書きがある。これに加えてRipple社は、この広告動画がブロックチェーンを基礎とした同社のソリューションがどのように役立てられているかの例を示すと言及している。
リップル社はこのキャンペーンに関して多くを語っていないが、仮想通貨コミュニティでは大きな反響を呼んでいるようだ。リップル社が発行する独自仮想通貨であるXRPは、その価格が前日比で1.23%上昇して0.295902ドルに達し、時価総額は130億ドルをうかがう所まできている。このXRPの好調は一時的なものである可能性も否定できないが、今後もリップル社の取り組みには注目していきたい。
release date 2019.10.23
今回、リップル社はブランド認知度の向上を実現するために、Twitterを活用して仮想通貨ユーザーに同社のソリューションを訴求しているが、このようなキャンペーンは仮想通貨業界で有効なマーケティング手法として広く浸透しつつある。例えば、仮想通貨を対象とした投資商品を開発するグレースケールはビットコイン商品への投資を促すことを念頭に、#DropGoldと銘打ったキャンペーンをTwitter上で行なっている。このキャンペーンがグレースケールの業績にどの程度貢献したかは明らかではないが、同社の運用資産残高(Asset Under Management)および収益は順調に拡大しているという。また、グレースケールは米国における約3割の個人投資家がビットコインに興味を示しているとの調査報告を今年8月に公開し、同社の試みが正しいアプローチであったことを証明した。仮想通貨関連企業のSNS上での存在感が増しているが、仮想通貨コミュニティはリップル社のキャンペーンを含め、この流れにどのような反応を示すのか、今後も仮想通貨市場の動向を見守っていきたい。
作成日
:2019.10.23
最終更新
:2021.08.31
米大学で出会った金融学に夢中になり、最終的にMBAを取得。
大手総合電機メーカーで金融ソリューションの海外展開を担当し、業界に深く携わる。
金融ライターとして独立後は、暗号資産およびブロックチェーン、フィンテック、株式市場などに関する記事を中心に毎年500本以上執筆。
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